野球肩の鍼灸治療の一例
こんにちは!福岡県筑紫野市二日市にある杏鍼灸整骨院の陣内です。
今回は『野球肩の鍼灸治療の一例』をご紹介していきます。
野球肩といっても原因をわけていくと、リトルリーガーズショルダー、腱板損傷、SLAP損傷など様々な疾患があげられますが今回はいわゆる投球障害というくくりでご紹介していきたいと思います。
野球肩の一例
今回の投球肩障害は
21歳大学生
野球歴は10年程度
外野手の方です。
当院受診前に専門医に受診し特記事項が無いととの事でご来院されました。
投球時にフォロースルーの際に肩の後方から側方にかけて痛みがあり、痛みの軽減と増悪を繰り返しているそうです。
実際みたのが上の写真になります。
右の方が患側(悪い方)になるのですが肩のところがへこんでいるのがわかりますでしょうか!?
左に比べると肩甲骨の骨の形が浮きあがって見えるのはわかりますか!?
これは投球肩やバレーの選手に見えるある特徴的な症状の1つです。
肩甲上神経の絞扼
このケースでいえば肩甲上神経という神経の問題が考えられます。
ちょっと難しい話になりますので肩甲上神経のお話をしますね。
まずこちらをご覧になってください。
これは肩甲上神経の走行を簡単に模した図です。黄色い線が肩甲上神経を表しています。
肩甲上神経は棘窩切痕という部分を通過する所で絞扼されやすいといわれます。
これはなぜかと言うとボールを投げるとき腕を振ると思いますが、この時肩甲骨が外側に移動します。
この時に肩甲骨をしっかり安定させることが出来なければ外側に大きく移動(大きくといっても正常より多少です)してしまいこの肩甲上神経を圧迫してしまうという事です。
そしてこの肩甲上神経は棘上筋、棘下筋という筋を支配していて特に絞扼位置より下部にある棘下筋を圧迫により委縮を起こしてしまいます。
ですのでこの部位の施術が必要になります。
実際の刺鍼
刺鍼例としてはこのように行います。
痛みに対してはこのように鍼をしていきますが大事なのは痛みが起きなくなる事です。
この場合であれば痛みの軽減を狙いながらしっかりリハビリをする事で肩甲骨の安定性を獲得していく事がとても重要になります。
当院では残念ながら怪我をしてしまった時ご不安であれば、専門医とも連携し復帰のための最善が選べれるようにしております。
何かございましたらご気軽にご相談ください。
杏鍼灸整骨院は頑張るアスリートを最後まで一緒に戦います。
最後までご覧いただきありがとうございます。
参考文献
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