骨折を早く治す!尺骨疲労骨折へLIPUS(超音波)の効果|福岡県筑紫野市

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こんにちは!福岡県筑紫野市にある杏鍼灸整骨院の陣内由彦です。

突然ですがスポーツを頑張っている皆さん、腕に痛みを感じたことはありませんか?

特に剣道やテニス、バレーボールなどをしていて前腕の小指側に痛みが出てきた場合もしかすると「尺骨疲労骨折(しゃっこつひろうこっせつ)」かもしれません。

今回はこの尺骨疲労骨折に対して効果が期待できる「LIPUS(ライプスorリーパス)」という治療法について、できるだけ分かりやすくお話ししていきますね。

目次

そもそも尺骨疲労骨折って何?

尺骨ってどこの骨?

まず「尺骨(しゃっこつ)」とは、肘から手首にかけて走っている二本の骨のうち、小指側にある骨のことです。もう一本は親指側にある「橈骨(とうこつ)」といいます。

手首を触ってみて小指側にポコッと出っ張っている骨がありますよね。

それが尺骨の先端部分なんです。

疲労骨折ってどういうこと?

普通の骨折は転んだり強くぶつけたりして一度の大きな力で骨が折れてしまうものです。

でも疲労骨折は少し違います。

小さな力が何度も何度も同じ場所にかかり続けることで骨が少しずつダメージを受けて最終的にひびが入ったり折れたりしてしまうんです。

金属の針金を何度も曲げ伸ばししていると、そのうち折れてしまいますよね。あれと似たような現象が、骨にも起こるんです。

どんな人がなりやすいの?

尺骨疲労骨折は、次のようなスポーツをしている方に起こりやすいことが分かっています。

  • 剣道(竹刀を振る動作)
  • ソフトボール、野球(投球動作)
  • テニス、バドミントン(ラケットを振る動作)
  • バレーボール(スパイクやサーブ)
  • 器械体操(倒立など手をつく動作)
  • チアリーディング(仲間をリフトアップする動作)
  • 太鼓の演奏(バチを振る動作)

これらに共通しているのは腕を繰り返し使う動作があることそして手首をひねったり物を強く握ったりする動作があることなんですね。

杏鍼灸整骨院で実際に来院されたことがある尺骨疲労骨折は剣道とバドミントンのアスリートでした。

どんな症状が出るの?

尺骨疲労骨折の症状は次のようなものです。

  • 腕の小指側に鈍い痛みがある
  • 運動すると痛みが強くなる
  • ピンポイントで痛い場所を指させる
  • 安静にしていると痛みが和らぐ
  • 最初は軽い違和感だったのに、だんだん痛みが強くなってきた

ここで大切なのは「痛くても運動を続けられてしまう」ということです。

普通の骨折みたいに激痛があるわけではないので我慢して練習を続けてしまう方が多いんです。

でも、それが一番危険なんですね。

LIPUS(ライプス)って何?

LIPUSの正式名称と仕組み

LIPUSは「Low Intensity Pulsed Ultrasound(低出力パルス超音波)」の略です。

日本語では「低出力超音波パルス療法」と呼ばれています。

難しそうな名前ですが仕組みは意外とシンプルです。

骨折した部分にとても弱い超音波を断続的に当てるんです。

「超音波」というと、病院で赤ちゃんを見るエコー検査を思い浮かべる方もいるかもしれませんね。

あれも超音波を使っています。LIPUSも同じように人間の耳には聞こえない高い周波数の音の波を使います。

具体的には1秒間に150万回(場合によっては75万回)もの細かい振動を骨に伝えるんです。

この振動が骨の細胞を刺激して骨が治るのを助けてくれるんですね。

なぜ超音波で骨が早く治るの?

骨が折れると体は自然に治そうとします。

骨を作る細胞(骨芽細胞)が働いて新しい骨を作っていくんです。

LIPUSの超音波はこの骨芽細胞を活性化させる働きがあることが研究で分かってきました。

つまり、骨を作る細胞に「もっと頑張って!」と応援するような効果があるんですね。

さらに超音波は次のような効果もあると考えられています。

  1. 骨の中のカルシウムの動きを活発にする
  2. 炎症を適切に調整する
  3. 血流を良くして、栄養を届けやすくする
  4. 痛みを和らげる

これらの効果が組み合わさって、骨が早く治ることにつながるんです。

疲労骨折にLIPUSは本当に効くの?論文から見えてきたこと

動物実験での研究結果

疲労骨折に対するLIPUSの効果について動物を使った実験が行われています。

ラットの尺骨疲労骨折モデルを使った研究ではLIPUSが骨癒合を促進する効果があったと報告されています。

もちろん動物実験の結果がそのまま人間に当てはまるとは限りませんが基礎的な研究として大切な知見なんですね。

脛骨疲労骨折での研究

尺骨以外の疲労骨折特にすねの骨(脛骨)の疲労骨折についての研究もあります。

脛骨骨幹部疲労骨折の患者さんに1日20分のLIPUSを連日照射したところ従来の保存治療と比較して成績が明らかに優れていたという報告があります。

具体的には競技復帰まで平均3か月痛みが消えるまで平均3.8か月骨が完全に治るまで平均11か月だったそうです。

一般的な骨折での効果

疲労骨折だけでなく普通の骨折に対するLIPUSの効果も多くの研究で調べられています。

新鮮骨折(骨折直後)に対しても骨癒合期間を約40%も短縮させることができるということが臨床的に実証されました。

つまり通常4週間かかる骨折がLIPUSを使うと2〜3週間ほどで治る可能性があるということなんですね。

エビデンス(科学的根拠)のレベルについて

ただし注意しなければいけないこともあります。

2014年のコクランシステマティックレビューでは、LIPUSはプラセボと比べて保存療法の施行例において骨癒合までの期間を短縮させるが手術療法の施行例に対しては効果が示されていないとされています。

また、2017年のシステマティックレビューでは、脛骨骨折と鎖骨骨折の報告に限定して検証した結果、他の種類の骨折への適用性は議論の余地があるとされています。

つまりLIPUSは全ての骨折に必ず効くという確実な証拠はまだないんです。

でも、多くの臨床報告では効果があったとされているんですね。

尺骨疲労骨折に対する効果は?

残念ながら尺骨疲労骨折に特化した大規模な臨床研究はまだ少ないようです。これは尺骨疲労骨折は比較的に稀な骨折ということもあります。

しかし、他の部位の疲労骨折で効果が報告されていること骨折全般に対する効果が認められていることから尺骨疲労骨折にも一定の効果が期待できると考えられています。

実際に多くの整形外科や接骨院で尺骨疲労骨折の患者さんにLIPUSが使われているんですよ。

LIPUSの治療ってどんな感じ?

治療の流れ

LIPUSの治療は、とてもシンプルです。

  1. 医師の診察を受けて骨折と診断される
  2. LIPUS治療が適していると判断される
  3. 骨折部位を確認し、印をつける
  4. 専用の機器を使って1日20分間超音波を当てる
  5. 毎日通院するのが理想的(週3〜4日でも効果あり)
  6. 定期的にレントゲンで骨の状態をチェック

痛くないの?

これが一番気になるところですよね。

LIPUS照射による治療中の痛みや違和感、不快感などはほとんどありませんので、安心してください。

超音波は人の耳には聞こえない高い周波数なので何も聞こえません。

肌に当てても特に痛みや刺激を感じないんです。

ただ機器を皮膚に当てているだけ、という感じですね。

どれくらい通院が必要?

骨折の程度にもよりますが一般的には数週間から数か月の治療期間が必要です。

毎日通院するのが一番効果的ですが、学校や仕事の都合もあるでしょう。週3〜4日の通院でも効果は期待できるとされています。

医師の同意が必要

接骨院などでLIPUSを受ける場合、法律上、医師の同意が必要です。

骨折と診断された時に「LIPUS(骨折用超音波)利用を希望します」と医師に伝えて口頭でもいいので同意が必要になります。

LIPUSだけで治るの?他の治療も必要?

基本は安静と固定

LIPUSはとても有効な治療法ですがこれだけで治るわけではありません。

疲労骨折の治療で一番大切なのは原因となった運動を休むことつまり安静にすることです。

骨折の程度によってはギプスやサポーターで固定することも必要になります。

LIPUSは、この基本的な治療を補助して骨が早く治るのを助けてくれる役割なんですね。

リハビリも大切

骨が治ってきたら、徐々にリハビリを始めることも重要です。

固定していた期間、筋肉は使われずに弱くなっています。関節も硬くなっているかもしれません。

ストレッチや筋力トレーニングを段階的に行って、元の状態に戻していく必要があるんです。

栄養も忘れずに

骨を作るには、材料が必要です。

カルシウムやタンパク質、ビタミンDなど、骨に必要な栄養をしっかり摂ることも治療の一部なんですよ。

牛乳やヨーグルトなどの乳製品、魚、大豆製品などをバランスよく食べるようにしましょう。

原因を見直すことも大切

疲労骨折は、繰り返し起こることがあります。

なぜ疲労骨折になったのか、その原因を考えることも大切です。

  • 練習量が多すぎなかったか
  • フォームに問題はなかったか
  • 筋力や柔軟性が不足していなかったか
  • 道具(ラケットやシューズなど)は適切だったか

これらを見直して、再発を防ぐことが重要なんですね。

LIPUSのメリットとデメリット

メリット

  1. 治療期間が短くなる可能性がある 多くの研究で、骨が治るまでの期間を約40%短縮できたと報告されています。
  2. 痛みがない 治療中の痛みや不快感がほとんどありません。
  3. 副作用が少ない 低出力の超音波なので、体への負担が少ないです。
  4. 通院しながら受けられる 入院の必要がなく、学校や仕事と両立しやすいです。
  5. 早期スポーツ復帰が期待できる 骨の治りが早くなることで、好きなスポーツに早く戻れる可能性があります。

デメリット・注意点

  1. 通院が必要 効果を得るには、定期的な通院が必要です。
  2. すべての骨折に効くわけではない 骨折の種類や場所によっては、効果が限定的な場合もあります。
  3. 費用がかかる場合がある 保険適用外の場合、自費での支払いが必要になることもあります。
  4. 医師の同意が必要 接骨院などで受ける場合、事前に医師の同意書が必要です。
  5. 正確な照射が重要 超音波の特性上、正確に損傷部位に照射しないと有効性は低くなります。小さな骨折では部位を特定しにくい場合もあるので、超音波エコーなどで確認しながら行う必要があります。

まとめ

尺骨疲労骨折に対するLIPUS治療についてここまでお話ししてきました。

LIPUSは、骨折の治療を助けてくれる有望な治療法です。多くの研究で効果が報告されていて、実際に多くの医療機関で使われています。

ただしLIPUSさえやれば絶対に早く治るという魔法の治療ではありません。

大切なのはまず正確な診断を受けること。

そして安静にして骨折部を固定すること。栄養をしっかり摂ること。そしてリハビリをきちんと行うこと。

LIPUSはこれらの基本的な治療を補助して治りを早めてくれる選択肢の一つなんですね。

最後に

スポーツを頑張っている皆さんは、少しでも早く競技に復帰したいと思うでしょう。

その気持ちはとてもよく分かります。

でも無理をして痛みを我慢しながら練習を続けると疲労骨折が悪化して治療期間がもっと長くなってしまうこともあるんです。

「休むのも練習のうち」という言葉があります。

今しっかり休んで治すことが、将来のあなたのパフォーマンスにつながります。

LIPUSのような新しい治療法も活用しながら、焦らず、でも着実に治していきましょう。

そして、なぜ疲労骨折になったのかを振り返って再発を防ぐことも忘れないでくださいね。

皆さんが一日も早く元気に復帰できることを願っています。


最後までご覧くださりありがとうございました!

杏鍼灸整骨院の陣内由彦でした。

また当院で行っている施術やテーピング方法などをInstagramYouTubeなど各種SNSにアップしていますので気になる方は是非見てみてください。

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【参考文献】

  • 日本臨床スポーツ医学会誌
  • 日本理学療法学術大会抄録集
  • 各医療機関の治療情報

※この記事の情報は2026年1月時点のものです。医療は日々進歩していますので、最新の情報は医療機関でご確認ください。

投稿者プロフィール

陣内由彦
陣内由彦柔道整復師、鍼灸師
院長  柔道整復師  鍼灸師

福岡医健専門学校卒業

株式会社セイリン様、株式会社伊藤超短波などでもセミナー活動をしており精力的に鍼灸をひろめようと活動もしております。

陸上競技、ソフトボール、バレーボール、柔道、剣道など様々なスポーツチームの帯同経験多数
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