ハムストリングスの機能改善に行ったEMS(NMES)|リハビリがとても重要

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こんにちは!!

福岡県筑紫野市二日市にある杏鍼灸整骨院の妹川(いもかわ)です。

今回は【ハムストリングスの機能改善に行ったEMS(NMES)|リハビリがとても重要】に関して紹介していきます。

皆さんはEMSは聞いた事ありますか??

最近では『装着しておくだけで腹筋〇〇回分!!』というフレーズでCMなどで結構見かけますよね。

今は一般的にも知られていくようになりましたが、もともとは医療でリハビリとして使用されています。

当院でも多くの場面で使用しているのですが、これを行うタイミングがとても大切です。

そこで今回はEMSに関しての知識とリハビリで使用する重要性に関して紹介していきます。

目次

EMS(NMES)って何??どんな事が出来るの??

EMSは正式名称は電気的筋肉刺激というのですが、近年の医療業界ではNMES(神経筋電気刺激)という事の方が多くなっています。

しかしほとんど一緒のものだと思っていただいて大丈夫です。

なので一般的に分かりやすいEMSとして紹介していきます。

EMSに期待している効果はにはいくつかあります。

《EMSに期待する効果》
〇筋の強化
〇筋の促通
〇筋の機能改善
〇筋の神経興奮など

これらが効果として期待できますが、どのようなタイミングで行っていくのかを説明していきましょう。

〇筋の強化

EMSの一番の目的は筋の収縮を起こし強化をしていく事です。

EMSは電気刺激によって不随意的に筋収縮を起こすのですが、これは本来はリハビリで使われていました。

自分の意思で筋収縮を起こす事が出来ない麻痺を起こしている人や寝たきりで筋肉が廃用性萎縮を起こしている人に対して意思とは関係なく筋収縮を起こさせる事で筋肉の強化を期待したものです。

実際に効果は高く筋肉の強化が起こっている発表がいくつもあります。

運動をして筋の発達をしている人の強化は難しいですが、上記のような方には十分と効果を発揮します。

〇筋の促通・筋の機能改善

基本的に筋肉は楽をしようとしていきます。

使わなければ力の入れ方を忘れて力が入らなくなっていくし働かなくなっていきます。

これをEMSを使用する事で筋肉に刺激を与えていきます。

まずは、電気刺激で筋収縮を起こす事で働かなくなった筋肉に対して収縮の仕方を教えていきます。

これで意識的に筋収縮を起こせるようになってきたら運動と一緒に行っていきます。

筋肉は運動の様々なシーンで収縮をしているのですが、その筋収縮を起こすタイミングを切り取って筋収縮を起こさせながらその運動を行う事で、筋肉の働くタイミングを体に覚えさせていきます。

これより働かなくなった筋肉は筋収縮を起こしやすくなり機能改善を起こしていきます。

〇筋の神経興奮

これまで紹介したEMSの効果は基本的に筋の収縮を起こしていきます。

しかし怪我をしてすぐ等の急性期にはなるべく筋収縮を起こして負荷を掛けてしまうのは避けていきたいです。

そこで行っていくのが感覚レベルでの電気刺激によって起こる神経の興奮です。

体への刺激の強さによって起きてくる反応に違いがあって、筋の収縮が起きないくらいの感覚レベルでの通電を行う事で、神経の興奮が起きやすくなってきます。

怪我をした後の身体は基本的に機能が弱くなり働かなくなっていくので、初期の段階からEMSを感覚レベルで使用していくとこれらの症状の軽減を起こす事が出来ます。

EMS(NMES)は使用していくタイミングが大切!!

EMSは病院等では麻痺などのリハビリに多く使用されていますが、整骨院界隈でも多く使用されています。

整骨院で使用する多くは怪我に対するリハビリに使用していくのですが、そのタイミングがとても大切になってきます。

怪我をしてすぐの急性期にはなるべく負担をかけるような事は避けたいですし、復帰をしていく時にはなるべく運動を行っていく事がメインになっていくのでその時期に合わせてEMSの使い方も考えていきます。

◉急性期に対して行うEMSの使用

急性期に関しては先ほど《筋の神経興奮》でも説明をしましたが、まずは筋収縮を出さない形で使用をしていきます。

この時期に筋収縮を出してしまうと患部に対して負荷が掛かってしまうのでなるべく悪化をさせてしまうような余分な負荷はなるべく避けていきましょう。

ハムストリングスに対して感覚レベルで通電を行い神経の興奮を促していきます。

基本的に患部は安静にしていくので動かさないと神経伝達は悪くなっていきます。

その予防と軽減を目的としていて、これを初期の段階で行う事でその後のリハビリを行う上でスムーズに進みやすくなっていきます。

◉修復期・回復期に対して行うEMSの使用

この時期は急性期を過ぎて、歩いての痛みや生活の中での痛みがある程度軽減している時期だと解釈していただくと良いと思います。

この時期に行っていくのはEMSを使用しながら筋の収縮を出していきます。

何度も説明しているように怪我をしたら筋肉は力が入らなくなったり働かなくなったりしていきます。

そこで筋収縮を出していく事で筋肉の力の入れ方をもう一度教えていきます。

また筋肉は弱くなっているのでそこの強化も目的として行っていきます。

またこの時期は組織の回復や修復が行われている時期です。

この時期に安静にし過ぎると組織はどんどん弱くなっていくために、適度に負荷を掛けていく事が組織を早く強く治していくために必要になってきます。

そのため筋収縮を起こす事が弱い負荷にもなるので回復や修復をしていくためにも大切になっていきます。

◉復帰期に対して行うEMSの使用

復帰に向けて運動やトレーニングをしていっている時期になります。

この時には競技や生活の動作に合わせた運動を行っていく事が大切です。

通常であればスポーツや生活の中で筋肉は色々な場面で収縮していますが、損傷により筋肉の機能低下をしているため『働かないといけない場面で筋の収縮が起きていない』という事が多く起きています。

このような事を改善していくために運動と一緒にEMSを使用していきます。

運動で筋肉の筋収縮が起きる瞬間にEMSで同時に収縮を起こさせる事で、運動と筋収縮を関連付けて体に覚えさせていきます。

またこの時に狙う筋肉は損傷をしている筋肉だけではなく、その他周辺の筋肉にも同様に働かなくなっている筋肉はあるので、それらも狙いながら行っていく場合もあります。

それにより復帰がスムーズに行いやすくなる事と、使えていなかった筋肉や関節を動かしやすくなり怪我の再発防止や怪我の影響による新しい怪我の予防になっていきます。

当院で行ったハムストリングスに対するEMS(NMES)

実際に当院で行ったEMSを使用した運動の一例を紹介します。

この患者様は陸上競技をしている高校生で、走っている途中で大腿後面に急激な痛みが走り負傷しております。

整形外科を受診ののち肉離れの診断を受けたのちに来院されました。

動画の時の状態は急性期を過ぎてある程度生活での痛みが無くなった後で、動画のように自動運動を行っても痛みがなく行えるようになっています。

今回行ったのはEMSを通電して筋収縮が起きる時に同じタイミングで膝関節の屈曲を行っていきます。

時期としては自動運動や少しの負荷を掛ける事は可能な時期だと判断しているので、筋収縮を起こす事で小さな負荷を掛けるようにしています。

まとめ

今回は【ハムストリングスの機能改善に行ったEMS(NMES)|リハビリがとても重要】に関して紹介しました。

怪我をした時にスポーツ復帰や生活復帰をしていく時にリハビリはとても大切な事になります。

正直、ほったらかしておいても怪我は治っていきます。

しかしそれだけでは復帰がスムーズにいかないケースも多くあります。

リハビリを行う事で、復帰がスムーズにいきやすくなりますし再発や他の部位の怪我を起こす可能性を下げる事が出来ます。

そこにEMSを使用すると、より効率的に復帰に向けた体を作っていく事が出来ます。

EMSに関しての質問や怪我に関しての質問など、何かあればお気軽にご連絡ください。

杏鍼灸整骨院の妹川でした。

投稿者プロフィール

妹川 和志
妹川 和志柔道整復師
柔道整復師

福岡柔道整復専門学校(現 福岡医療専門学校)卒業

陸上競技、サッカー、バレーボール、柔道、剣道など様々なスポーツチームの帯同経験多数
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