
こんにちは!
福岡県筑紫野市二日市にある杏鍼灸整骨院の陣内由彦です。
今回は「膝蓋下脂肪体炎」というちょっと聞きなれない膝の痛みについて書いていこうかと思います。
この膝蓋下脂肪体自体は痛みを感じるセンサーも多く実際は困っている方が多い部分になります。
是非最後まで読んでいただければと思います。
膝蓋下脂肪体ってどこにあるの?

膝関節の前面ちょうど膝のお皿(膝蓋骨)の真下に「膝蓋下脂肪体」はあります。
別名 Hoffa脂肪体とも呼ばれ発見者の名前に由来しています。
位置をもう少し具体的に説明すると膝蓋骨の下極(お皿の下のとがった部分)から始まり、膝蓋腱(お皿と脛骨をつなぐスジ)の後ろ側に広がり大腿骨と脛骨の間のすき間を埋めるように存在しています。
関節の「内側」なのに「外側」という不思議な位置
膝蓋下脂肪体のユニークな点のひとつがその解剖学的な位置です。
関節包(関節を包む袋)の内側にありながら滑膜(関節液を分泌する薄い膜)の外側に位置しています。
これを「関節内・滑膜外(extrasynovial)」と表現します。
つまり関節の中にいるけれど「関節液が満たされている空間には直接触れていない」という少し特殊な立ち位置です。この構造が炎症のしかたや症状の出方にも影響しています。
形と大きさ
成人の場合膝蓋下脂肪体はおよそ手の親指の腹くらいのサイズでやわらかくて弾力のある組織です。
形はやや不規則で膝の動きに合わせて変形しながらすき間を埋めています。
MRIで撮影すると明るい白色の脂肪信号として確認でき炎症や線維化が起きると形や信号の変化としてはっきり映ります。
なぜそんなに痛みが強いの?神経・血管の豊富さ

脂肪体というとあまり感覚がなさそうなイメージがあるかもしれません。
しかし膝蓋下脂肪体は体の中でも特に神経終末が豊富な軟部組織のひとつです。
痛みを伝える自由神経終末(侵害受容器)がびっしりと分布しており炎症が起きると強い痛みシグナルが次々と発信されます。
また血管も豊富なため炎症が起きると腫脹しやすく腫れた分だけ関節内のスペースを圧迫してさらに痛みが増すという悪循環が生まれやすい構造になっています。
周りの組織との関係
膝蓋下脂肪体は単独で存在しているわけではなく周囲のさまざまな組織と密接につながっています。
上方は膝蓋骨・膝蓋腱と接し、後方は前十字靱帯・半月板の前縁と隣り合っています。
そのため前十字靱帯損傷や半月板損傷の際に脂肪体も同時にダメージを受けることがありますし、逆に脂肪体の腫れがこれらの組織の動きを妨げることもあります。
膝の前面に関わるほぼすべての構造と「お隣さん」関係にある非常に中心的な位置にある組織といえます。
特徴的な症状
次のような特徴的な痛みがでます。
- 伸展時痛(特に終末伸展)
- 長時間立位で悪化
- 階段下降で痛い
- 膝を伸ばしきるとズキッとする
このような症状があると膝蓋下脂肪体炎かもしれません。
杏鍼灸整骨院での施術
これは実際に当院でおこなっている微弱電流での通電施術です。
微弱電流は通電の際にピリピリすることのないちょっと変わった電気になります。
なぜ微弱電流が膝蓋下脂肪体炎に効くの?

「電気で治るの?」と不思議に思う方も多いかもしれません。
でもそのしくみを知ると「なるほど」と納得できます。
まず大前提として膝蓋下脂肪体炎は単純な炎症ではありません。
炎症・組織のダメージ・動きの悪さ・神経の過敏、これらが複雑に絡み合った状態です。
だから「炎症を抑えるだけ」のアプローチではなかなかすっきり良くならないことがあります。
微弱電流(MCR)が注目されているのはこの複合的な問題に対していくつもの角度から同時にアプローチできるということが考えられます。
① 細胞の修復を助ける
微弱電流には細胞が自分を修復するために必要なエネルギー(ATP)の産生を高める働きがあります。
またタンパク質の合成も促されるため傷んだ脂肪体の組織が回復するスピードが上がります。
「体が本来持っている治癒力を電流でそっと後押しする」イメージです。
② 炎症を「適切に」収束させる
微弱電流は炎症を無理やりゼロにするのではなく炎症に関わる免疫細胞(マクロファージ)の働きを調整し炎症を引き起こす物質(炎症性サイトカイン)を抑えることで炎症が長引かずにきれいに収束するよう誘導することが示唆されています。
炎症は本来、治癒に必要なプロセス。
それを邪魔せずうまく「着地」させるのがポイントです。
③ 腫れを引かせて「挟まれ」を防ぐ
膝蓋下脂肪体は腫れるだけで解剖学的位置により関節の中で挟まりやすくなってしまいます。
微弱電流はリンパの流れや組織液の循環を改善するため腫れが引きやすくなります。
腫れが引けば挟まりにくくなり痛みの悪循環を断ち切ることが考えられています。
④ 過敏になった痛みを落ち着かせる
膝蓋下脂肪体は神経がとても豊富な組織です。
炎症が続くと神経が過敏になり少しの刺激でも強く痛みを感じるようになってしまいます。
微弱電流は痛みを伝えるC線維の活動を抑えることでこの「痛みの過敏さ」そのものを和らげてくれます。
⑤ 組織の癒着をほぐして動きを取り戻す
炎症のあとには組織が硬くなったり周囲と癒着したりすることがあります。
こうなると脂肪体の滑走性(なめらかに動く力)が失われ、痛みが慢性化しやすくなります。微
弱電流で組織の環境が整うことで、この滑走性の回復が期待できます。
「炎症を治す」だけでなく「動きを取り戻す」ところまでアプローチできるのが微弱電流の大きな強みです。
まとめると
微弱電流は「痛みを一時的にごまかす」のではなく細胞の修復・炎症の収束・腫れの軽減・神経の鎮静・滑走の回復、これらすべてに働きかける治療です。
膝蓋下脂肪体炎のように複合的な問題が絡み合っている状態には特に相性のよいアプローチといえます。
杏鍼灸整骨院では微弱電流を通電する機器が豊富にありアプローチをしております。
まとめ
今回はちょっと変わった膝蓋下脂肪体炎というものをご紹介していきました。
- 伸展時痛(特に終末伸展)
- 長時間立位で悪化
- 階段下降で痛い
- 膝を伸ばしきるとズキッとする
このような症状がある場合ひょっとしたら膝蓋下脂肪体炎かもしれないです。
何かありましたらご気軽にご相談ください。
最後までご覧くださりありがとうございました!
杏鍼灸整骨院の陣内由彦でした。
また当院で行っている施術やテーピング方法などをInstagramやYouTubeなど各種SNSにアップしていますので気になる方は是非見てみてください。
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投稿者プロフィール

- 柔道整復師、鍼灸師
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院長 柔道整復師 鍼灸師
福岡医健専門学校卒業
株式会社セイリン様、株式会社伊藤超短波などでもセミナー活動をしており精力的に鍼灸をひろめようと活動もしております。
陸上競技、ソフトボール、バレーボール、柔道、剣道など様々なスポーツチームの帯同経験多数
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