ハムストリングの肉離れを早く回復するラジオ波と微弱電流|福岡県筑紫野市

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こんにちは!福岡県筑紫野市二日市にある杏鍼灸整骨院の陣内由彦です。

スポーツをしていてふとした瞬間に太ももの裏がプツッと鳴った経験はありませんか?

あるいは全力ダッシュをした瞬間にまるで誰かに蹴られたような衝撃を感じたことは?

それは、ハムストリングの肉離れかもしれません。

ハムストリングは太もも裏にある大きな筋肉群で走る・跳ぶ・蹴るといった動作を支えるとても重要な筋肉です。

一度肉離れを起こすと再発しやすいという特徴があり「しっかり治したつもりなのに、また痛めてしまった」というケースが後を絶ちません。

そこで今回は近年スポーツ現場やリハビリの場で注目されている「ラジオ波(高周波温熱療法)」と「微弱電流療法」について実際の施術と研究論文の知見をもとにわかりやすくお伝えしていきたいと思います。

特に「痛みをほとんど感じないまま、体の動きやすさが戻ってくる」という点に多くの方が驚かれています。ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

そもそもハムストリングの肉離れってどういう状態?

ハムストリングは、太もも裏にある3つの筋肉(大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋)からなる筋肉群です。

肉離れとはこの筋肉の繊維が部分的にあるいは広い範囲で断裂してしまった状態のことをいいます。

陸上選手やサッカー選手、バスケットボール選手など、瞬発的な動きを繰り返すスポーツ選手に多く見られます。

肉離れが起きた直後は次のような症状が現れることが多いです。

  • 太もも裏の急な痛みや引きつり感
  • 歩くだけでも痛い、または膝を伸ばしにくい
  • 患部を押すと強い痛みがある
  • 内出血や腫れが生じる

そして肉離れの特徴として知られているのが、「再発率の高さ」です。研究によれば、ハムストリング肉離れを経験したアスリートのうち、約30〜40%が再発を経験するとされています(van der Horst et al., 2015)。

この再発の多くは十分に回復していないまま競技復帰をしてしまうことや筋肉の柔軟性や神経の協調性が完全に戻っていない段階で無理をしてしまうことが原因として考えられています。

だからこそただ「安静にして治す」だけでなく積極的に組織の回復を促しながら可動域や柔軟性もしっかり取り戻すというアプローチが大切になってくるのです。

実際に杏鍼灸整骨院に来院される方は怪我をした直後だけではなく色んな時期の方が来院されますし残念ながら再発をしてしまって来院される方もおられます。

適切に復帰をしていくのが重要なんです。

ラジオ波(高周波温熱療法)って何?

「ラジオ波」という言葉を初めて聞く方も多いかもしれませんね。

ラジオ波とは、高周波の電磁波を体の深部に届けて組織を内側から温める技術のことです。英語では「Tecar Therapy(テカール療法)」や「Capacitive and Resistive Electric Transfer(CRET)」とも呼ばれています。

一般的なホットパックや赤外線ランプのような温熱療法が「表面を温める」のに対してラジオ波は皮膚の表面だけでなく、筋肉や腱、関節といった深い部分まで熱を届けることができるのが大きな特徴です。

ラジオ波を受けた方の多くが口をそろえて言うのが「体の奥からじんわり温かくなる感覚がある」「痛みがほとんどない」「施術後にスッと体が動きやすくなった」というものです。

ではなぜラジオ波が肉離れの回復に役立つと考えられているのでしょうか?

論文が示すラジオ波の効果

1. 深部加温による血流の改善と組織修復の促進

ラジオ波の最も基本的な作用は深部組織の温度を上げることです。

組織が温まると血管が拡張し血流量が増加します。血流が増えるということは損傷した組織に酸素や栄養素が届きやすくなり同時に炎症によって生じた不要な物質が取り除かれやすくなることを意味します。

Kumaran & Watson(2019)の研究ではラジオ波が筋肉や腱などの軟部組織に対して有意な深部加温効果をもたらし血流の増加や代謝の活性化に寄与することが示されています。

これは、肉離れで損傷した筋線維の修復を促す上で非常に重要なプロセスといえます。

2. 痛みの軽減効果

肉離れの回復において痛みのコントロールは非常に重要です。

痛みが強いとどうしても患部をかばってしまいリハビリの質が下がってしまいます。

Cacchio et al.(2009)による研究ではラジオ波による温熱療法が腱や筋肉の慢性的な痛みを有意に軽減する可能性があることが報告されています。

また、Notarnicola & Moretti(2012)のレビューでは、ラジオ波が鎮痛作用抗炎症作用を持つ可能性が示唆されています。

施術を受けた患者さんが「思ったより痛くなかった」「施術中はむしろ気持ちよかった」と感じることが多いのはこうした鎮痛作用がリアルタイムで働いているからかもしれません。

3. 可動域と柔軟性の改善――これが最大のポイント!

ラジオ波の効果の中で特に注目していただきたいのが「可動域の改善」です。

筋肉や結合組織(コラーゲンを含む線維組織)は、温度が上がると弾力性が増して伸びやすくなる性質があります。

これは「粘弾性」と呼ばれる特性で簡単にいうと「温まった筋肉はゴムのように柔らかくなる」というイメージです。

Albornoz-Cabello et al.(2017)の研究ではラジオ波による深部加温がストレッチング効果を高め関節可動域の有意な改善をもたらすことが示されています。

また、van der Worp et al.(2014)の研究でも温熱療法と運動療法の組み合わせが柔軟性と可動域の向上に有効である可能性が述べられています。

肉離れで失われた「足をしっかり伸ばせる感覚」「膝を完全に伸ばせる感覚」がラジオ波によってじっくりと取り戻されていくという報告は多くのスポーツ現場で共有されています。

そして何より嬉しいのがこの可動域の改善が痛みをほとんど感じることなく起きてくるという点です。

通常固まった筋肉を動かすとどうしても痛みを伴います。

しかしラジオ波で深部からしっかり温めることで筋肉がリラックスした状態でストレッチや運動療法に入ることができるため患者さんにとって非常に楽なアプローチになっています。

実際の杏鍼灸整骨院での施術

実際にラジオ波をおこなっているところです。

体感としては温かくなって非常に気持ちがいいです。

微弱電流療法(マイクロカレント)って何?

次に「微弱電流療法(マイクロカレント療法)」についてもご説明しましょう。

微弱電流療法とは人体の細胞が自然に持っている電気信号に近い非常に弱い電流(1マイクロアンペア〜999マイクロアンペア程度)を患部に流す治療法のことです。

「電流」と聞くと「ビリビリするの?」と心配される方もいらっしゃるかもしれません。

でも安心してください。微弱電流は通常の電気治療(低周波治療など)と比べてはるかに微弱なためほとんどの方が「何も感じない」か「うっすらとした感覚があるかな?」という程度です。

むしろこの「感じないくらい微弱な電流」こそが細胞レベルでの修復に作用するとされているのです。

論文が示す微弱電流の効果

1. 細胞レベルでのATP産生促進

微弱電流療法の最も注目される作用の一つが「ATP(アデノシン三リン酸)の産生促進」です。

ATPは細胞のエネルギー通貨とも呼ばれるもので細胞が正常に機能したり損傷した組織を修復したりするために欠かせない物質です。

Cheng et al.(1982)の古典的な研究では微弱電流(特に50〜100マイクロアンペアの範囲)がATP産生を最大で500%近く促進する可能性があることが示されておりこれが組織修復の加速につながると考えられています。

一方で電流が強すぎると逆にATP産生が低下するという結果も出ており、微弱であること」が重要なポイントであることがわかります。

2. タンパク質合成とコラーゲン産生の促進

筋肉の修復にはコラーゲンなどのタンパク質が必要です。

Cheng et al.(1982)の研究では微弱電流がタンパク質合成を最大で30〜40%促進する可能性も示されています。コラーゲン産生が促進されることで損傷した筋繊維や結合組織の修復が早まると考えられています。

3. 浮腫(むくみ)の軽減

肉離れ直後には患部に腫れやむくみが生じます。このむくみが長引くと回復が遅れる原因にもなります。

微弱電流はリンパの流れを促進し腫れを引かせる効果があるとされています(Lambert et al., 2002)。炎症が早期に落ち着くことで、次の段階のリハビリへスムーズに移行できるようになります。

4. 痛みの軽減と神経系への作用

微弱電流は痛みを感じる神経(侵害受容器)の感受性を低下させる可能性があることも研究で示されています(Poltawski & Watson, 2009)。

また神経の再生や機能回復にも微弱電流が寄与するとの報告もあり肉離れ後に感じる「なんとなくしびれる感じ」「患部の感覚が鈍い感じ」の改善にも役立つ可能性があります。

ラジオ波と微弱電流を組み合わせると何が起きる?

ここまでラジオ波と微弱電流それぞれの効果についてお伝えしてきましたがこの2つを組み合わせて使うことで、より効果が高まる可能性があります。

近年のスポーツリハビリの現場ではラジオ波で深部組織を温めて血流と柔軟性を高めた上で微弱電流で細胞の修復を促すという組み合わせが注目されています。

ラジオ波(CRET)に関するシステマティックレビュー(Ferriero et al., 2020)では、対象となったほぼすべての研究において筋力・機能の改善と痛みの軽減が報告されており、筋骨格系の幅広い問題への有効性が示されています。また、Yokota et al.(2018)の研究では、疲労後の筋肉にラジオ波を照射することで筋柔軟性と血流が有意に改善することが確認されており、組織修復と可動域回復における相乗的な効果が示唆されています。

具体的には、次のような流れが期待できます。

  1. ラジオ波で深部を温める → 血流が増え、筋肉の柔軟性がアップ。リラックスした状態で患部が回復モードに入る。
  2. 可動域のリハビリがスムーズに → 温まった状態でストレッチや動きの練習を行うことで、痛みが少なく可動域が広がりやすい。
  3. 微弱電流で細胞修復を後押し → ATP産生やコラーゲン合成が高まり、組織レベルの回復が促進される。
  4. 神経系の調整 → 痛みの感受性が落ち着き、筋肉の協調性が戻ってくる。

このような流れを繰り返すことで「ただ安静にして待つ」よりもより積極的にそして体への負担を少なく回復を進めることができると考えられています。

特に大切なこと:可動域が広がる感覚

肉離れからの回復で多くの方が苦労するのが、膝を伸ばすと太もも裏が引っ張られて痛い」「前屈ができない」「走ろうとすると患部がつっぱる」といった可動域の制限です。

この制限が残ったまま復帰してしまうと再発リスクが高くなります。

研究でも可動域の完全回復が再発予防において非常に重要な指標であることが繰り返し示されています(Askling et al., 2013)。

ラジオ波の大きな魅力の一つがこの可動域の改善を、患者さんが「気持ちいい」と感じながら進められる点です。

深部から温まることで普段は硬くなっている筋膜や筋肉が柔らかくなりストレッチをしても以前ほど「痛くて伸ばせない」という感覚がなくなっていきます。患者さんからよく聞かれるのは、「施術後に足を前に蹴り出す動作が楽になった」「朝起きたときに患部がこわばっている感じが減った」という言葉です。

「痛みと戦いながら治す」のではなく「体が自然に回復していく感覚を感じながら治す」という体験は、心理的にも非常にポジティブな影響を与えてくれます。回復への意欲が高まることで、リハビリへの取り組みも前向きになっていくという好循環が生まれやすいのです。

ハムストリングの肉離れのリハビリテーションでおすすめなのがこちらです。

こんな方に特におすすめです

ラジオ波や微弱電流によるアプローチは次のような方にとって特に有益である可能性があります。

  • ハムストリングの肉離れを繰り返してしまう方
  • 安静にしていてもなかなか可動域が戻らない方
  • 「痛みをなるべく感じずに」リハビリを進めたい方
  • 早期に競技復帰を目指しているアスリートの方
  • スポーツはしていないが、日常生活での動きやすさを取り戻したい方

もちろん肉離れの重症度(グレードⅠ〜Ⅲ)によって対応は異なりますし、完全断裂(グレードⅢ)の場合は別の対応が必要になることもあります。ご相談くださいね!

まとめ

ハムストリングの肉離れはしっかりと対処すれば回復できるケガです。

「ただ安静にする」だけでは、筋肉の柔軟性や可動域、神経の協調性が完全には戻らないまま復帰してしまうリスクがあります。

ラジオ波(高周波温熱療法)と微弱電流療法は、次の点で従来のアプローチを補う可能性があります。

  • 体の奥深くまで温めて、血流と柔軟性を高める
  • 痛みを和らげながら可動域を広げる
  • 細胞レベルで組織の修復を後押しする
  • 再発リスクを下げるために必要な「完全回復」を目指せる

そして何より、「痛みが少なく、気持ちよく受けられる」という点は多くの患者さんにとって大きな安心感につながっています。

もしあなたがハムストリングの肉離れでお悩みであればこうした最新のアプローチも選択肢の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。

最後までご覧くださりありがとうございました!

杏鍼灸整骨院の陣内由彦でした。

また当院で行っている施術やテーピング方法などをInstagramYouTubeなど各種SNSにアップしていますので気になる方は是非見てみてください。

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参考文献(論文)

  • Cheng, N. et al. (1982). The effects of electric currents on ATP generation, protein synthesis, and membrane transport in rat skin. Clinical Orthopaedics and Related Research, 171, 264–272.
  • Ferriero, G. et al. (2020). Capacitive and resistive electric transfer therapy in rehabilitation: a systematic review. International Journal of Rehabilitation Research, 43(4), 291–298.
  • Yokota, Y. et al. (2018). Effect of capacitive and resistive electric transfer on changes in muscle flexibility and lumbopelvic alignment after fatiguing exercise. Journal of Physical Therapy Science, 30, 719–725.
  • Notarnicola, A., & Moretti, B. (2012). The biological effects of ultrasound and shock waves vs. radiofrequency therapy. Muscles, Ligaments and Tendons Journal, 2(1), 4–9.
  • Albornoz-Cabello, M. et al. (2017). Effect of capacitive-resistive electric transfer therapy on perceived pain and physical function. Journal of Physical Therapy Science, 29(6), 980–984.
  • Lambert, M. et al. (2002). Electrotherapy: The effect of microcurrent stimulation on biochemical markers in damaged skeletal muscle. South African Journal of Sports Medicine, 9, 6–10.
  • Poltawski, L., & Watson, T. (2009). Bioelectrical science in rehabilitation practice. Physical Therapy Reviews, 14(1), 9–17.
  • van der Horst, N. et al. (2015). The preventive effect of the Nordic hamstring exercise on hamstring injuries in amateur soccer players. American Journal of Sports Medicine, 43(6), 1316–1323.
  • Askling, C.M. et al. (2013). Hamstring injury occurrence in elite soccer players after preseason strength training with eccentric overload. Scandinavian Journal of Medicine & Science in Sports, 23(1), e89–e97.

投稿者プロフィール

陣内由彦
陣内由彦柔道整復師、鍼灸師
院長  柔道整復師  鍼灸師

福岡医健専門学校卒業

株式会社セイリン様、株式会社伊藤超短波などでもセミナー活動をしており精力的に鍼灸をひろめようと活動もしております。

陸上競技、ソフトボール、バレーボール、柔道、剣道など様々なスポーツチームの帯同経験多数
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