筑紫野市より来院!剣道部、肘の後方インピンジメントに微弱電流|福岡県筑紫野市杏鍼灸整骨院

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野球やテニス、投球動作を繰り返すスポーツをされている方で、「肘の後ろ側が痛い」「腕を伸ばすと痛みが走る」といったお悩みはありませんか?

もしかすると、それは「肘の後方インピンジメント」という症状かもしれません。この記事では肘の後方インピンジメントとは何か、そして最新の治療法として注目されている微弱電流療法、特にIM-2000という治療器を使った方法について実際の施術を紹介しながら分かりやすくお伝えしていきます。

目次

肘の後方インピンジメントって何ですか?

インピンジメントという言葉の意味

まず「インピンジメント」という言葉ですが、これは「ぶつかる」「挟まる」という意味なんです。肘関節の中で、骨や軟部組織がぶつかり合うことで痛みや炎症が起こる状態を指します。

どんな症状が起こるの?

肘の後方インピンジメントは、主に以下のような症状が現れることが知られています。

  • 肘を伸ばしたときに後ろ側が痛む
  • 投球動作の後半で痛みを感じる
  • 肘の後ろ側を押すと痛みがある
  • 肘の動きが制限される感じがする

肘を伸ばす動作、特に終わりの部分で肘の後方部分に衝突や剪断力が働くことでこの症状が発生すると考えられています。

なぜこの症状が起こるの?

野球選手の投球動作など肘に外反ストレス(外側に曲がる力)と伸展ストレス(伸ばす力)が繰り返しかかることで起こります。医学的には「Valgus Extension Overload Syndrome(VEOS)」とも呼ばれていて、投球時の肘への負担が原因となることが多いんですね。

また、肘の後方には脂肪体という組織がありこの組織が肘を伸ばすときに挟まれることでも痛みが生じることが研究で分かってきています。

従来の治療法について

これまで肘の後方インピンジメントの治療は主に以下のような方法が行われてきました。

保存的治療

  • 安静にして患部を休める
  • 消炎鎮痛剤を使った痛み止め
  • 運動療法やリハビリテーション
  • アイシング(冷却療法)

手術療法

保存的な治療で効果が見られない場合、鏡視下手術(関節鏡を使った手術)で、骨棘(骨のとげ)や遊離体を取り除く方法もあります。

ただこれらの治療には時間がかかることも多く特にアスリートの方などは「早く競技に復帰したい」という思いも強いですよね。

杏鍼灸整骨院での施術

今回は剣道部の大学2年生の方です。

市内を振りかぶった際に肘後方に痛みを生じそれから肘を伸ばすたびに痛みが出るそうです。

実際に肘を伸展してもらうと痛みが再現できるのとValgus Extension Overload Testで陽性所見が得れたので肘後方インピンジメントと考え施術をしていきます。

今回は肘の肘頭窩にIM-2000という機器で微弱電流を通電していきます。

IM-2000は他の微弱電流機器と違って定電圧という通電方式を採用していて効果の出やすいしようとなっております。

初回施術後にかなり痛みがなくなったとのことでしたが後日痛みが無くなった分稽古を頑張ったらしく痛みが強くなって再受診という形となりました。

痛みが無くなった=治ったで考える方は多いのですが

痛みが無くなった≠治ったです。

きちんと治すには必ず時間は必要で無理をすると必ずまた痛みは出てしまいます。

傷ができた時にかさぶたができると痛みが無くなるように・・・

動くと傷は広がりますよね?まさにそういう形です。

その後3回の施術で痛みも出ることが無くなり問題なく復帰しました。

ここからは微弱電流を少しご紹介していきたいと思います。

微弱電流療法とは何ですか?

体にもともと流れている電気

実は私たちの体には「生体電流」という微弱な電気が流れているんです。

神経が信号を伝えるときや細胞が活動するときさらに怪我をしたときにも電気が流れています。

特に体が傷ついたときには「損傷電流」という特別な電気が流れて傷ついた組織を修復しようとする働きがあることが分かっています。

微弱電流療法のしくみ

微弱電流療法(マイクロカレント療法)はこの体に流れている電気ととてもよく似たごく弱い電流を外から流す治療法です。

具体的には、μA(マイクロアンペア)という単位の電流を使います。

これは通常の低周波治療器で使われる電流の100万分の1程度の強さしかなく治療を受けていてもほとんど何も感じないくらい弱いものなんです。

どんな効果が期待できるの?

微弱電流療法には、主に以下のような効果が期待されています。

1. 細胞のエネルギー生産を助ける

細胞が傷を修復するためには、ATP(アデノシン三リン酸)というエネルギーが必要です。怪我をして炎症が起こるとこのATPが十分に作られなくなってしまうことがあります。

微弱電流はこのATPの生成を助ける働きがあると考えられています。

聖マリアンナ医科大学の藤谷博人教授らの研究でも、動物実験において微弱電流が損傷した骨格筋の再生を促進することが確認されています。

2. 痛みを和らげる

急性・慢性を問わず細胞や組織に傷がついた部分では生体電流が部分的に乱れてしまっている状態になります。

微弱電流を流すことでこの乱れた生体電流を整えて痛みを和らげる効果が期待できます。

3. 炎症を抑える

研究によると微弱電流には炎症を抑える働きもあると報告されています。炎症が抑えられることで腫れや痛みの軽減につながる可能性があります。

4. 組織の修復を早める

損傷電流と同じレベルの微弱な電流を流すことで傷ついた筋肉、腱、靭帯などの組織の修復が早まることが研究で示唆されています。

従来の治療法で2〜3ヶ月かかっていた肉離れが微弱電流療法を併用することで1〜2ヶ月で回復したというケースも報告されているそうです。

これはたった1ヶ月と思うかもしれませんがアスリートにとっては1ヶ月はとても重要な期間になります。

他の電気治療との違い

よく「低周波治療器とどう違うの?」と聞かれることがあります。

低周波治療器

  • ピリピリとした刺激を感じる
  • 筋肉を動かして血流を良くする
  • 痛みの緩和が主な目的

微弱電流療法

  • ほとんど刺激を感じない
  • 神経や筋肉を興奮させない
  • 細胞レベルでの修復を促す

つまり、低周波治療器が「筋肉を動かして血流を改善する」のに対し微弱電流療法は「細胞の修復力そのものを高める」というアプローチなんですね。

IM-2000という治療器について

IM-2000の特徴

IM2000は伊藤超短波株式会社が開発した最新の微弱電流治療器です。この治療器には、2つの特別なモードが搭載されています。

1. IMモード(インピーダンスメジャーメントモード)

このモードでは、治療中に皮膚の電気抵抗(インピーダンス)をリアルタイムで測定しながら治療を行うことができます。

  • 治療ポイントを的確に見つけられる
  • 治療の効果をグラフで見ることができる
  • 音でも治療の状態が分かる

損傷部位では皮膚の電気抵抗が高くなっていることが多いためこの機能を使うことでより効果的に治療ポイントを見つけて治療することができるんです。

2. MCRモード(マイクロカレントモード)

このモードでは、組織修復に重要な役割を果たしている損傷電流と同じレベルの微弱な電流を流します。

  • 最大電流が1mAを超えない極めて弱い電流
  • 神経や筋肉を興奮させない
  • ほとんど刺激を感じない

さらに、従来のマイクロカレントを進化させた「マルチスウィープモード」を搭載していて高い周波数と低い周波数を組み合わせることでより効果的な治療が期待できるとされています。

IM2000の使いやすさ

IM2000は、以下のような特徴があります。

  • 小型・軽量で持ち運びができる
  • 充電式バッテリー搭載でコードレスでも使える
  • 2チャンネル独立出力で複数の部位を同時に治療できる
  • 超音波治療器と組み合わせて使うこともできる

治療院だけでなく、スポーツ現場や往診先でも使用できる便利さがあります。

治療に使う電極の種類

IM2000には、治療部位や症状に合わせて4種類の電極が用意されています。

  1. スティックプローブ – ピンポイントで治療したい部位に使用
  2. ボールプローブ – やわらかい感触で広めの範囲に使用
  3. ローラープローブ – 広い範囲をマッサージするように治療
  4. コットンプローブ – 綿棒を使った衛生的な治療

これらを使い分けることで、肘の細かい部分や広い範囲など、症状に合わせた治療が可能になります。

肘の後方インピンジメントへの応用

なぜ微弱電流療法が効果的と考えられるのか

肘の後方インピンジメントでは以下のような組織の損傷や炎症が起こっていると考えられます。

  • 後方関節包の周辺組織の瘢痕化(硬くなること)
  • 肘後方脂肪体の挟み込み
  • 軟骨や骨への負担
  • 周辺の筋肉や靭帯の損傷

微弱電流療法はこれらの損傷した組織に対して細胞レベルでの修復を促す可能性があります。

特に以下のような効果が期待できます。

炎症の初期段階での対応 通常の電気治療は炎症が強い時期には刺激が強すぎて使えないことがありますが、微弱電流療法はほとんど刺激を感じないため、怪我をした直後から使用できる可能性があります。

組織修復の促進 肘後方の軟部組織(筋肉、腱、靭帯、脂肪体など)の損傷に対して、細胞のエネルギー生産を助けることで修復を早める効果が期待できます。

痛みの軽減 損傷部位の生体電流の乱れを整えることで痛みを和らげる効果が期待できます。

腫れの改善 研究では微弱電流が術創部の硬い浮腫を軽減する効果があることも報告されています。

肘の後方インピンジメントでも同様の効果が期待できるかもしれません。

実際の治療の流れ

IM2000を使った治療は、一般的に以下のような流れで行われます。

  1. 評価と診断
    • 痛みの部位や程度を確認
    • 肘の動きの制限を確認
    • 圧痛点(押すと痛い場所)を確認
  2. 治療ポイントの特定
    • IMモードで皮膚インピーダンスを測定
    • 治療が必要な部位を正確に見つける
  3. 微弱電流の通電
    • MCRモードで損傷部位に微弱電流を流す
    • 適切な電極を選んで使用
    • 通常15〜20分程度の治療
  4. 経過観察
    • 痛みや動きの変化を確認
    • 必要に応じて治療頻度を調整

他の治療法との組み合わせ

微弱電流療法は単独で使用するだけでなく他の治療法と組み合わせることでより効果的になる可能性があります。

運動療法との組み合わせ 微弱電流療法で痛みや炎症を抑えながら、適切な運動療法を行うことで、関節の可動域を改善し、筋力を回復させることができます。

超音波療法との組み合わせ IM2000は超音波治療器と接続して同時に使用することもできます。超音波の温熱効果や組織修復促進効果と、微弱電流の効果を組み合わせることで、相乗効果が期待できる可能性があります。

手技療法との組み合わせ 微弱電流療法で組織の状態を改善した後に、マッサージやストレッチなどの手技療法を行うことで、より効果的な治療が可能になることがあります。

治療を受けるときのポイント

どんな人に適しているの?

微弱電流療法は、以下のような方に適していると考えられます。

  • 電気の刺激が苦手な方
  • 急性期の痛みがある方
  • 早期の競技復帰を目指すアスリート
  • 慢性的な痛みに悩んでいる方

ただし、微弱電流療法はあくまでも補助的な治療法です。症状によっては他の治療法が適している場合もありますので、必ず専門家に相談することが大切です。

当院は全国でこのIM-2000の使い方の講師を伊藤超短波さんの公式セミナーで行っています。

是非お任せください‼

治療の頻度や期間

治療の頻度や期間は、症状の程度や個人差によって異なります。一般的には以下のような目安があります。

  • 急性期:週に3〜5回程度
  • 慢性期:週に2〜3回程度
  • 治療期間:数週間から数ヶ月

ただし、これはあくまでも目安です。実際の治療計画は、担当の医師や理学療法士と相談しながら決めていくことになります。

注意点

微弱電流療法は比較的安全な治療法とされていますが、以下のような方は使用できない場合があります。

  • ペースメーカーを使用している方
  • 妊娠中の方
  • 悪性腫瘍がある方
  • 感染症や発熱がある方

また、微弱電流療法だけに頼るのではなく、適切な安静期間を取ることや、投球フォームの改善など、根本的な原因への対処も重要です。

研究の現状と今後の展望

現在までの研究成果

微弱電流療法については、様々な研究が行われています。

聖マリアンナ医科大学の藤谷博人教授らの研究ではマウスを使った実験で微弱電流が損傷した骨格筋の再生を促進することが確認されました。

動物実験であり人間では異なる可能性もありますが組織修復における微弱電流の効果を示す重要な研究といえます。

また2007年のアメリカンフットボールのワールドカップでは試合中に捻挫を起こした選手の患部に微弱電流を当てたところ痛みが早く回復したという報告もあります。

さらにラットを使った研究では微弱電流が術創部の硬い浮腫を軽減する効果があることも示されています。

まだ分かっていないこと

一方で、微弱電流療法のメカニズムの全容はまだ完全には解明されていません。

  • どのような条件で最も効果的なのか
  • どの程度の電流強度が最適なのか
  • どの周波数が最も効果的なのか
  • 長期的な効果はどうなのか

これらの点については今後さらなる研究が必要とされています。

肘の後方インピンジメントへの応用

肘の後方インピンジメントに対する微弱電流療法の効果についてはまだ大規模な臨床研究は限られているのが現状です。

しかし以下のような理由から効果が期待できる可能性があります。

  • 肉離れや靭帯損傷など、類似した組織損傷での効果報告がある
  • 急性・慢性両方の炎症に対応できる可能性がある
  • 他の治療法と組み合わせることで相乗効果が期待できる

今後肘の後方インピンジメントに特化した研究が進めばより確実な効果や最適な治療プロトコルが確立されていく可能性があります。

よくある質問

Q1: 治療中に痛みはありますか?
A: 微弱電流療法は、ほとんど刺激を感じない程度の弱い電流を使用します。多くの方は何も感じないか、わずかにモヤっとした感覚を覚える程度です。電気治療特有のピリピリした感覚はありませんので、電気の刺激が苦手な方でも安心して受けられると思います。

Q2: 効果はどのくらいで実感できますか?
A: 個人差がありますが、急性の症状の場合は数回の治療で痛みの軽減を実感される方もいらっしゃいます。慢性的な症状の場合は、数週間から数ヶ月かかることもあります。継続的な治療と、適切なリハビリテーションを組み合わせることが大切です。

Q3: 保険は適用されますか?
A: 治療院や病院によって異なります。一部の医療機関では保険診療の範囲内で微弱電流療法を受けられる場合もありますが、自費診療となる場合もあります

Q4: 副作用はありますか?
A: 微弱電流療法は非常に弱い電流を使用するため重篤な副作用が起こることは極めて稀です。

ただしまれに治療部位に一時的な赤みや軽い違和感を感じることがあります。
気になる症状があれば、すぐに担当者に伝えましょう。

Q5: 自宅でもできますか?
A: 市販の家庭用微弱電流治療器もありますが、肘の後方インピンジメントのような特定の症状に対しては、専門家の指導のもとで適切な治療を受けることが望ましいです。IM-2000のような医療機関専用の機器は、より精密な測定と治療が可能です。

まとめ

肘の後方インピンジメントは投球動作を繰り返すスポーツ選手などに多く見られる症状で肘の後ろ側の痛みや動きの制限を引き起こします。

従来の治療法に加えて最近では微弱電流療法という新しいアプローチが注目を集めています。
この治療法は、体にもともと流れている「損傷電流」と似た微弱な電流を使用することで以下のような効果が期待できる可能性があります。

  • 細胞のエネルギー生産を助ける
  • 痛みを和らげる
  • 炎症を抑える
  • 組織の修復を早める

特にIM-2000という治療器は皮膚インピーダンスを測定しながら治療ポイントを正確に見つけることができまた微弱電流で組織修復を促進することができる最新の医療機器です。

ただし微弱電流療法のメカニズムの全容はまだ研究段階にありすべての方に効果があるとは限りません。
また、微弱電流療法だけに頼るのではなく適切な安静、運動療法、投球フォームの改善など、総合的なアプローチが重要です。

肘の痛みでお悩みの方はまずは整形外科やスポーツ整形外科を専門とする医療機関を受診して適切な診断を受けることをおすすめします。

最後までご覧くださりありがとうございました!

杏鍼灸整骨院の陣内由彦でした。

また当院で行っている施術やテーピング方法などをInstagramYouTubeなど各種SNSにアップしていますので気になる方は是非見てみてください。

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免責事項 この記事は、一般的な情報提供を目的としており、医学的なアドバイスや診断、治療の代わりとなるものではありません。症状がある場合は、必ず医療機関を受診して、専門家の診断と指導を受けてください。また、微弱電流療法の効果には個人差があり、すべての方に同じ効果が得られるとは限りません。

参考文献

  • 日本臨床スポーツ医学会誌「肘後方障害に対する肘関節クリーニング手術」山崎哲也, 2022
  • 理学療法学「肘関節伸展運動における肘後方脂肪体の超音波動態観察よりみた後方インピンジメントの病態考察」
  • 聖マリアンナ医科大学雑誌「スポーツにおける微弱電流刺激療法」
  • Medical Tribune「肉離れの微弱電流刺激療法 ~早期回復に期待(聖マリアンナ医科大学 藤谷博人主任教授)~」
  • 理学療法学「マイクロカレントが術創部に及ぼす影響」
  • 伊藤超短波株式会社 医療関係者向けサイト「イトー IM-2000 製品情報」

投稿者プロフィール

陣内由彦
陣内由彦柔道整復師、鍼灸師
院長  柔道整復師  鍼灸師

福岡医健専門学校卒業

株式会社セイリン様、株式会社伊藤超短波などでもセミナー活動をしており精力的に鍼灸をひろめようと活動もしております。

陸上競技、ソフトボール、バレーボール、柔道、剣道など様々なスポーツチームの帯同経験多数
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