
こんにちは!福岡県筑紫野市二日市にある杏鍼灸整骨院の陣内由彦です。
「膝のお皿の少し下がズキズキする」「ジャンプやダッシュをするたびに痛い」「膝の下の骨がポコッと出てきた気がする……」
バスケットボールを頑張っている小学生・中学生のお子さんや保護者の方の中に、こんな経験をされている方はいらっしゃいませんか?
もしかしたら、それは オスグッド・シュラッター病(オスグッド病) というスポーツ障害かもしれません。
聞き慣れない名前かもしれませんが実はバスケットボールをはじめとする成長期のスポーツ選手にとても多く見られる膝の症状です。
今回はオスグッド病がどういうものなのかなぜバスケットボール選手に起こりやすいのかそして杏鍼灸整骨院で使っている最新の治療として注目されているマイクロカレント治療器「IM-2000」の働きについて実際の施術や論文や研究をもとにできるだけ分かりやすくお伝えしていきます。
オスグッド・シュラッター病ってどんな病気?

オスグッド・シュラッター病は膝のお皿(膝蓋骨)のすぐ下にある「脛骨粗面(けいこつそめん)」と呼ばれるすねの骨の出っ張り部分に炎症や小さな剥離(はがれ)が生じる病気です。
成長期にある10歳〜16歳前後のスポーツをしている子どもたちに多く特に男の子に発症しやすいとされています(女の子でも起こることはあります)。
ただ最近は女の子のスポーツ活動も増えていて女の子も増えてきているという報告もあります。
日本スポーツ整形外科学会をはじめとする多くの文献で「代表的な成長期のスポーツ障害」として紹介されておりバスケットボール、サッカー、バレーボール、陸上競技などの選手に広く見られます。
名前が長くて難しく感じるかもしれませんが「成長期の膝のオーバーユース(使いすぎ)によって起こる障害」と覚えておいていただければ大丈夫です。
なぜ成長期に起こりやすいの? 〜骨と筋肉のアンバランス〜

成長期の子どもの体には、とても特徴的なことが起きています。
それは骨が急激に伸びるのに対して、筋肉や腱(けん:筋肉と骨をつなぐひも状の組織)の成長が追いつかないということです。
骨が縦方向にぐんぐん伸びる一方、太ももの前にある大きな筋肉「大腿四頭筋(だいたいしとうきん)」は同じようには成長できません。
その結果太ももの筋肉が相対的に硬くなり引っ張られる力が強くなってしまいます。
この大腿四頭筋は膝のお皿を経由して脛骨粗面という部分に付着しています。
ジャンプやダッシュなど膝を曲げたり伸ばしたりする動作を繰り返すたびに、この脛骨粗面が強く引っ張られることになります。
成長期の脛骨粗面はまだ柔らかく、大人の骨ほど強くありません。
そこに繰り返し大きな力が加わることで、炎症が起き、骨の一部が少しずつ剥がれてくる…というのがオスグッド病のメカニズムです(鈴木英一ら、臨床スポーツ医学、2006年)。
バスケットボール選手に特に多い理由

バスケットボールはオスグッド病が発症しやすいスポーツの代表格のひとつです。
その理由はこの競技の動作の特性にあります。
バスケットボールでは試合や練習の中で次のような動きを絶え間なく繰り返します。
- ジャンプ(シュート・リバウンド・ブロック)
- ダッシュやストップ(速攻・ディフェンス)
- 素早い方向転換(ドライブ・カットプレー)
- 深く膝を曲げるディフェンスの姿勢
これらの動作はすべて大腿四頭筋と脛骨粗面に大きな負荷をかけるものです。
特にジャンプの着地の瞬間、膝には体重の何倍もの衝撃が加わると言われておりそれが繰り返されることで脛骨粗面への負担は積み重なっていきます。
サッカーチームを対象にした国内の調査では240名中55名(約23%)にオスグッド病が見られたという報告もあります(鈴木英一ら、臨床スポーツ医学、2006年)。
バスケットボールはサッカーと同様にジャンプとダッシュを多用するため同じように高い発症リスクがあると考えられています。
どんな症状が出るの?

オスグッド病の主な症状は以下のようなものです。
膝のお皿のすぐ下(脛骨粗面)が痛んだり腫れたりします。
スポーツ中や運動後に痛みが強くなり安静にすると落ち着くというパターンが多いです。
症状が進むと脛骨粗面がコブのように盛り上がって見えるようになることがあります。正座やしゃがむ動作でも痛みを感じるようになる場合もあります。
また、個人差はありますが痛みは片方の膝だけのこともあれば、両方の膝に出ることもあります。
「運動すると痛いけど、休めば治る。でも練習を再開するとまた痛くなる」という繰り返しを経験されている方も多いのではないでしょうか。
オスグッド病のケア・対処法

1. 安静とアイシング
症状が出たらまず大切なのは患部を休ませることです。
運動後や練習後に膝の下が熱を持って痛む場合はタオルを巻いた保冷剤などで患部を冷やす「アイシング」が効果的とされています(日本スポーツ整形外科学会「スポーツ損傷シリーズ」)。1回あたり10〜15分を目安に、1日数回行うとよいとされています。
2. 大腿四頭筋のストレッチ
オスグッド病の予防や症状の改善に太ももの前側の筋肉(大腿四頭筋)を柔らかく保つことがとても重要です。
研究でも繰り返し指摘されているのが大腿四頭筋の柔軟性の低下がオスグッド病発症の大きなリスク因子であるという点です。
うつ伏せに寝て踵(かかと)をお尻に引き寄せるストレッチや片膝立ちで太ももの前を伸ばすストレッチが代表的です。呼吸を止めずに痛みを感じない範囲でゆっくりと行うのがポイントです。
足首の柔軟性を高めることも効果的と言われています。
足首が硬いと、ジャンプの着地時に衝撃が膝に集中しやすくなるためです(島根県スポーツ医科学委員会の調査より)。
3. サポーターの活用
脛骨粗面への負担を軽減するために、オスグッド専用のサポーターやバンドを使うことが勧められています。膝蓋腱(しつがいけん:お皿の下から脛骨につながる腱)を軽く圧迫することで、脛骨粗面にかかる牽引力を和らげる効果が期待されます。着脱が簡単なタイプも多く、成長期の子どもでも扱いやすい点がメリットです。
4. 栄養と休養
成長期の体は、骨や筋肉を作るための栄養を必要としています。たんぱく質(肉・魚・大豆など)やカルシウム、鉄分などをバランスよく摂ることが、健康な体づくりとスポーツ障害の予防につながります。また、十分な睡眠と休養が組織の修復を助けてくれます。

注目の治療機器「IM-2000(マイクロカレント治療器)」とは?

近年、スポーツ障害の現場で注目を集めている治療のひとつが「マイクロカレント療法(微弱電流刺激療法)」です。そしてその微弱電流に特化した最新な機器が伊藤超短波が開発した「IM-2000」です。
1. 「微弱電流(マイクロカレント)」に特化した専門性
IM-2000の最大の特徴は他の電気治療器の一部としてのマイクロカレントではなく細胞修復に特化した緻密な電流制御にあります。
- 体感できないほどの弱さ:1μA(マイクロアンペア)単位の極めて弱い電流です。
- 「損傷電流」の模倣: 人間がケガをした際に自ら流す微弱な電気を人工的に作り出し、細胞に「ここを直せ!」という信号を送り続けます。
2. 独自の「2チャンネル独立制御」
IM-2000がプロの現場で重宝される理由は、2つの回路を別々にコントロールできる点にあります。
- 広範囲のケア: 例えば、右足の首と左の腰など、全く別の部位を同時に、かつ最適な強さで治療できます。
- 立体的なアプローチ: 患部を挟み込むように通電させることで、表面だけでなく組織の深いところまで効率よく電流を浸透させることが可能です。
3. なぜ「ATP(細胞のエネルギー)」が増えるのか
最新の研究では、この微弱電流が細胞内のミトコンドリアを刺激し、エネルギー源であるATP(アデノシン三リン酸)の合成を促進することが分かっています。
- 炎症の早期鎮静: 腫れや熱感を早く引かせます。
- 組織の修復: 筋肉や靭帯の細胞分裂を促し、修復期間を短縮します。
- 痛みの緩和: 神経の興奮を鎮め、痛みの伝達をブロックします。
4. 杏鍼灸整骨院が「IM-2000」を選ぶ理由
多くのスポーツ現場でこの機種が選ばれるのは、「急性期(ケガをした直後)」から使えるという圧倒的なメリットがあるからです。
通常の電気治療(低周波など)は、炎症がある時に使うと逆効果になることがありますが、IM-2000は腫れているその瞬間から使用可能です。この「初動の早さ」が、結果として復帰までの日数を大きく変えます。
実際に杏鍼灸整骨院で行っている施術
これは筑前町から来院されたバスケットボール選手の高校1年生です。
ミニバスからバスケットボールをはじめオスグッドの症状はなくなったり強く出たりの繰り返しだったそうです。
今回痛みが強くでて膝が曲がらないような状況での来院でした。
初回の施術で日常生活で曲がる範囲では痛みが出ないようになりました。
その後3回の施術でスポーツに復帰することが出来ました。
ただオスグッド病の場合は復帰した後にも数回施術を続けることはおススメしています。
ここからは今回ご紹介した微弱電流の説明をしていきます。
マイクロカレントってどんなもの?

マイクロカレントとは、体内の細胞が傷ついたときに自然に流れる「損傷電流」と同じレベルの、ごく微弱な電気を人工的に流す治療法です(聖マリアンナ医科大学雑誌「スポーツにおける微弱電流刺激療法」)。
電流の単位は「マイクロアンペア(μA)」で、一般的な低周波治療器で使われる電流の100万分の1程度という非常に小さなものです。そのため、治療中にピリピリとした感覚はなく、体への刺激がほとんどありません。炎症が起きている患部にも使いやすいのが大きな特徴です。
私たちの体は、傷ついた細胞を修復するとき、細胞のエネルギー源となる「ATP(アデノシン三リン酸)」が大量に必要になります。マイクロカレントを流すことでこのATPの産生が促されると考えられており、組織の修復を早める効果が期待されています。
IM-2000の特徴
イトーIM-2000は、2021年に発売された医療機関向けのマイクロカレント治療器です。2つの治療モードを搭載しており、症状や部位に合わせた細やかなアプローチが可能です。
ひとつ目の「IMモード」では、皮膚の電気的な抵抗(インピーダンス)をリアルタイムで測定しながら治療を行います。これにより、治療が必要なポイントを的確に見つけ出し、ピンポイントで効率よくアプローチすることができます。治療の状態がグラフや音でフィードバックされるため、どこにどのくらい効いているのかが視覚・聴覚で確認できるのが大きな利点です。
ふたつ目の「MCRモード」では、2つのチャンネルを独立して操作できるため、複数の部位を同時にケアしたり、超音波治療器と組み合わせた「コンビネーション治療」を行ったりすることが可能です。超音波とマイクロカレントの両方の刺激を同時に患部に与えることで、それぞれの効果を組み合わせた相乗的なケアが期待されます。
また、IM-2000は「マルチスウィープモード」という機能も持っており、従来のマイクロカレントより進化した波形で複数の周波数を体に作用させることができます。無痛・無感覚の刺激で、最適な治療効果を目指しているのが特徴です。
さらに、本体はコンパクトで軽量、バッテリー搭載のため持ち運びにも便利です。スポーツの練習現場でもすぐに使えるという実用的な設計になっています。
オスグッド病へのマイクロカレントの働き
オスグッド病では、繰り返しの負荷によって脛骨粗面の付着部に微細な損傷が蓄積され、炎症が起き続けている状態になっています。そこに余計な血管や神経が新たに生えてきて、痛みや腫れが長引く原因になることも研究で指摘されています。
マイクロカレントはこうした損傷した組織に対して体本来の修復メカニズムを後押しするように働くと考えられています。低周波のようなピリピリする刺激がないため、炎症を起こしている患部にも比較的使いやすく、痛みを感じることなく治療を受けられます。
スポーツ医療の現場では靭帯損傷や打撲、腱の炎症など、バスケットボールでよく起こるさまざまな外傷・障害に対してマイクロカレント療法が活用されており早期回復をサポートする手段として多くの整形外科・接骨院で取り入れられています。
日常でできるセルフケアのまとめ
オスグッド病のケアで日常的に意識してほしいポイントをまとめると、次のようなことが挙げられます。
練習後のアイシングは膝の下の痛みや腫れが気になるときに有効です。
冷やしすぎには注意し10〜15分を目安にしましょう。
大腿四頭筋のストレッチは毎日続けることが大切です。
痛みのない範囲でゆっくり行うのがコツです。
足首のストレッチもあわせて行うと、膝への負荷分散につながると言われています。サポーターの使用は練習中の膝への負担を和らげる助けになります。
十分な睡眠と栄養を心がけ、体の修復を内側からサポートしましょう。
そして何より痛みを我慢して無理に練習を続けることは避けていただきたいのが正直なところです。早めにケアを始めることが長い目で見たときのバスケットボールライフを守ることにつながります。
おわりに
オスグッド・シュラッター病は、バスケットボールに打ち込んでいる成長期の選手にとってとても身近なスポーツ障害のひとつです。
正しい知識を持ち早めにケアをすることが、痛みの長期化を防ぐためにとても大切です。
ストレッチやアイシング、サポーターといった基本的なケアに加えてIM-2000のようなマイクロカレント治療器を使ったアプローチも組織の修復をサポートする選択肢のひとつとして注目されています。
体への負担がほとんどなく炎症のある患部にも使いやすいという点は成長期の選手にとって大きなメリットになるでしょう。
「膝の下が痛いな」と感じたら、まずは体のサインを大切に受け止めてください。
最後までご覧くださりありがとうございました!
杏鍼灸整骨院の陣内由彦でした。
また当院で行っている施術やテーピング方法などをInstagramやYouTubeなど各種SNSにアップしていますので気になる方は是非見てみてください。
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投稿者プロフィール

- 柔道整復師、鍼灸師
-
院長 柔道整復師 鍼灸師
福岡医健専門学校卒業
株式会社セイリン様、株式会社伊藤超短波などでもセミナー活動をしており精力的に鍼灸をひろめようと活動もしております。
陸上競技、ソフトボール、バレーボール、柔道、剣道など様々なスポーツチームの帯同経験多数
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