アキレス腱の痛みがでた幅跳び選手の施術の一例(IM-2000、オステオトロン、VESTA)

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こんにちは!

福岡県筑紫野市二日市にある杏鍼灸整骨院の陣内由彦です。

今回は『アキレス腱の痛みがでた幅跳び選手の施術の一例』をご紹介していきたいと思います。

アキレス腱の痛みは様々なスポーツで起きやすいスポーツでの怪我の一つです。

特に陸上競技やバスケットボール、バレーボールなどのスプリントを繰り返したりジャンプを繰り返すようなスポーツで多発します。

トレーニングでプライオメトリックストレーニングのようなものをすることが多いと起こすことが多いです。

プライオメトリックストレーニングは下半身のトレーニング(もちろん上半身でもあります)で用いられることが多くハードルやボックスなどを使って行うジャンプトレーニングです。

いわゆる『ジャンプ力』や『ばね』鍛えるトレーニングと考えられます。

これらのトレーニングは息が上がるようなトレーニングと違い疲労感は身体にはないですがからだには大きな負荷がかかります。

腱に対して伸張反射なども起こすため腱部には負担が掛かります。そのためアキレス腱部の痛みなどを引き起こすこともあります。

今回はそのような症状に対して施術を行っています。

まずは杏鍼灸整骨院で行っている施術の一例をご覧ください。

目次

アキレス腱の痛みへの施術

ナレーション by 動画制作会社VIDWEB(https://vidweb.co.jp/

杏鍼灸整骨院では様々な物理療法を用いて施術を行っています。

まず動画の中で行っているのはIM-2000という機器を用いて微弱電流通電を行っています。

IM-2000を用いた通電

アキレス腱はパラテノンという組織に覆われ運動の際にはパラテノンが摩擦を軽減させ運動を潤滑に行えるようになっています。

さらにこのパラテノンから血液の供給を受け栄養されています。しかし微細損傷を繰り返す事によってこの摩擦が上手くいかなくなり炎症を起こしてしまったりする事でアキレス腱との組織間に癒着が起きたりする事により滑走不全を起こします。

さらに構造上、踵から2~6センチの付近は血液循環が悪いといわれ回復が遅くなるため痛みが出やすい位置になります。

そこで当院では微弱電流などで通電する事が多くなります。

この動画ではIM‐2000という微弱電流機器を使用しています。

IM-2000という微弱電流機器は以前の記事では損傷電流という怪我をした時に人体で流れる微弱な電気を擬似的に流し回復を早める効果をご紹介しましたが、この微弱電流の効果の一つに毛細血管を刺激をする事により血流を促進させるというものがあります。

そのためアキレス腱の血流が低下している部位に通電し炎症を鎮静させる効果と共に血流を増加させ回復を早める効果が期待できます。

さらにIM-2000は通電率(通電しやすい状態かを可視化出来ます)を計測しながら通電させることができるので通電率が向上した事がわかります。

オステオトロン+微弱電流

IM-2000で通電し、通電率が向上したことが確認出来たら次の施術工程に進んでいきます。

次に行うのはLIPUSというものを照射をしていきます。

LIPUSはアキレス腱損傷や断裂などでも回復が早くなる事が示唆されています。

ちょっと難しいですが論文もご紹介しておきます。

https://core.ac.uk/download/pdf/229653131.pdf

https://www.jstage.jst.go.jp/article/kyushuptot/2016/0/2016_249/_pdf/-char/ja

これらの論文の中でも『アキレス腱損傷部での線維芽細胞の分化の促進に関与していることが示唆された。』という事が明記されています。

これは回復の中でも非常に重要な要素になっています。

LIPUSによる施術は即時的に痛みが無くなる訳では無いですが回復を早めていくのにはとても効果のある事を考えています。

VESTA(ラジオ波)による施術

LIPUSで施術が終わったら次はラジオ波による施術を行います。

そもそもアキレス腱は腓腹筋とヒラメ筋という筋にの共同腱で両方の筋に対してアプローチが重要と当院では考えています。

そもそもラジオ波は正式に高周波温熱療法ともいわれ広範囲に温めるのは非常に適している物理療法のエネルギーです。

ラジオ波には大きく分けて『モノポーラ―方式』と『マルチポーラー方式』というものがあるのですが主にリハビリ分野などで使われている物はモノポーラ方式です。

2極間でラジオ波を通電し深部まで温める方法になります。

マルチポーラー方式は比較的浅層で使う事が多く皮膚や皮下脂肪組織を目的で使うため美容分野で使われる事が多いです。

杏鍼灸整骨院で用いているラジオ波はモノポーラー方式の物を採用しています。

アキレス腱などの腱組織を回復させるためには血流の促進が必要と書いたのですがラジオ波で温める事によって当然血流の増加が望めます。

https://bmcmusculoskeletdisord.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12891-020-3072-4

この報告ではラジオ波による施術で深部体温の上昇が確認されアキレス腱部の回復に期待が出来るとされています。

当院で行っているラジオ波はVESTAという最新ラジオ波を使用しています。

まず下腿三頭筋を全体的に温めるように行っていきます。

ラジオ波を受ける体感は高周波という電気を流しているのですがピリピリ感というよりもあったかくて気持ちがいいという方がほとんどです。

もちろんピリピリ感はありません。

深部から温まる感覚があります。

全体的に温まったらエレクトロ―ド(ラジオ波の当てている部分)をカッサプレートに変えます。

最新ラジオ波のVESTAはエレクトロードをカッサプレートに変更しそこからラジオ波を通電出来ます。

カッサプレートは細かい所までアプローチが出来るとともに滑走不全を起こしている筋膜組織などのアプローチも出来ると考えられています。

いわゆる筋膜(fascia)とそのfasciaの間に存在する潤滑性脂肪筋膜系(lubricant adipofascial system :LAFS)を温めながらアプローチする事によって滑走不全が改善され動きが良くなる事が狙う事が出来ます。

施術後に動きの改善がみられることが多く効果がある事も考えられます。

まとめ

今回は杏鍼灸整骨院で行っているアキレス腱部の痛みに対しての施術をご紹介していきました。アキレス腱部の痛みで困っているアスリートは多く当院でも多く来院されています。

今回ご紹介した内容はあくまで一例で状況に応じて施術の内容は変わります。アキレス腱の痛みは様々な要因で起こるので施術は若干変わります。

アキレス腱の痛みは長期化してしまうと非常に厄介な怪我になりやすいのでなるべく早くの対応が必要ですよね‼

何かございましたらご気軽にご相談ください。

投稿者プロフィール

陣内由彦
陣内由彦柔道整復師、鍼灸師
院長  柔道整復師  鍼灸師

福岡医健専門学校卒業

株式会社セイリン様、株式会社伊藤超短波などでもセミナー活動をしており精力的に鍼灸をひろめようと活動もしております。

陸上競技、ソフトボール、バレーボール、柔道、剣道など様々なスポーツチームの帯同経験多数
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