半膜様筋腱部(ハムストリング)の痛みの電気鍼+微弱電流

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こんにちは!

福岡県筑紫野市二日市にある杏鍼灸整骨院の陣内由彦です。

今回はハムストリングの中にある半膜様筋の腱部に対してのアプローチをご紹介していきたいと思います。

半膜様筋腱の痛みはスプリンターなどの膝裏の内側の原因となっている事も多く今回ご紹介しているのも大学生の陸上部の選手の痛みになります。

 

目次

ハムストリングとは?

 

ハムストリング

ハムストリングは内側が半腱様筋、半膜様筋という筋肉で構成され外側は大腿二頭筋(短頭、長頭)で構成されます。

内側の筋肉である半腱様筋は膝の前面の内側部の鵞足という部分まで伸び付着しています。

半膜様筋は内側脛骨顆の後内側表面の水平溝、斜膝窩靭帯や内側半月板に付くといわれ名前の通りに筋肉の上部半分以上は膜のように扁平になっています。

 

ちなみに陸上競技においてこのハムストリングの肉離れが最も起こりやすいといわれています。

https://www.japan-sports.or.jp/Portals/0/data/supoken/doc/studiesreports/2001_2020/H2005.pdf

陸上競技全体の肉離れでの割合なので半分以上がハムストリングになっていますがスプリンターに限定すればハムストリングの肉離れの割合はもっと増えると思っています。

 

ハムストリングを損傷する理由は次のようなことが考えられます。

ハムストリングの肉離れ

ハムストリングを損傷する時の多くは上のように遠心性収縮という負荷がかかり損傷します。

負荷がかかる時に次のような前提状況があると損傷しやすくなります。

  • 疲労がたまっている
  • 睡眠不足
  • 水分不足
  • 急に動いた
  • w-up不足

などの理由が重なったりすると、過度な負荷に耐え切れす肉離れを起こすといわれています。

少し肉離れの方の話になりましたが今回は腱部の痛みなのですが、腱部を痛める場合肉離れの状況とは違い反復的な負荷がかかったりすると痛みが出る事が多いです。

痛みが出る時は青で丸を付けた所に痛みが出る事が多いです。

症状の多くは

  • 膝を曲げる時に痛みがある
  • 膝を伸ばす時に痛みがある
  • 患部を押せば痛みがある

などが主症状になります。

 

実際の施術風景

炎症初期にはIM-2000という物理療法機器で施術を行います。

まず痛みが出たりすると細胞レベルでは次のようなことが起こります

IM-2000を用いた打撲の施術の一例

左側は損傷をしていない細胞で右側は損傷をしていない細胞を簡単に表した図です。

通常は細胞の外側にプラスイオンがあり細胞の内側にマイナスイオンがあるのが普通の形になりますが、損傷すると細胞の中のマイナスイオンが細胞外に漏出するような形になります。

この時に電位差が生まれて弱い電流が生まれます。この電流を『損傷電流』といいます。これを模して造られた電気が微弱電流と呼ばれる電気になります。

 

細胞外にマイナスイオンを出すことによりプラスイオンを周りから集めるようになるのですが、この働きが怪我した細胞を治すためには重要な働きになります。

 

 

集まるプラスイオンは損傷した部分を早く治そうとする因子であったり栄養をであることが多いのです。

 

つまり治すための材料が運ばれてくるんです。

 

これがIM-2000などの定電圧微弱電流機器はこの作用を促進する働きになります。

IM-2000を用いた打撲の施術の一例

IM-2000により炎症を抑えたり、組織回復を促していき痛みが取れてきたら鍼治療などでより復帰までの時間を短くしていきます。

 

鍼通電により筋ポンピングといって筋収縮を起こす事と微弱電流を同時に通電する事によって組織回復を促すとともに組織間の滑走をよくしようとしています。

滑走性とは組織と組織が滑ることを指します。この場合であれば腱と皮膚や脂肪などの組織間がうまく滑る事です。

これが炎症や損傷を起こすと筋肉や脂肪、その他の組織と癒着(べたっとつく事もありますが多くは粘りが出て動きにくくなる状態と考えれます)し動きが悪くなります。

うまく収縮を誘導をこの滑走性が上がることを望むことが出来ます。

 

回復期にはこのようなことが重要になると考えています。

 

まとめ

今回は膝の裏の痛みの原因になりやすい半膜様筋の鍼治療をご紹介しました。陸上だけではなくスプリントを行う競技では痛みが出やすい部位になります。

回復を早めていくのは怪我の状態がどのようになっているかを把握して正しい施術を時期に合わせて行う事だと思っています。

今回行っている筋肉が動く様な鍼通電なども損傷初期から行うと悪化する事もありますのでしっかりと見極めるのが大事になります。

 

杏鍼灸整骨院ではなるべく早く復帰出るのをお手伝いできるよう施術を行っております。

何かございましたらご気軽にご相談ください。

最後までご覧くださりありがとうございました。

投稿者プロフィール

陣内由彦
陣内由彦柔道整復師、鍼灸師
院長  柔道整復師  鍼灸師

福岡医健専門学校卒業

株式会社セイリン様、株式会社伊藤超短波などでもセミナー活動をしており精力的に鍼灸をひろめようと活動もしております。

陸上競技、ソフトボール、バレーボール、柔道、剣道など様々なスポーツチームの帯同経験多数
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