ハムストリングの痛みに対しての傍坐骨神経刺鍼

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こんにちは!

福岡県筑紫野市にある杏鍼灸整骨院の陣内です。

今回は「ハムストリングの痛みに対しての傍坐骨神経刺鍼」をご紹介していきます。

ハムストリングの痛みで来院される方は当院では非常に多いです。

原因は腰痛からくる神経的な痛みやハムストリング自体の肉離れなどの損傷、股関節周りに問題が生じたことによって発生した痛みなど単にハムストリングの痛みと言っても様々です。

ですので同じようにハムストリングの痛みがあってもアプローチの方法は様々なアプローチ法になります。

今回のアプローチも当院で行っている一つの方法になります。

目次

ハムストリングの痛みに対する傍坐骨神経刺鍼

まずは手法としてはこのようなやり方になります。

この方は陸上競技(短距離)をしている方ハムストリングの肉離れのあと復帰して練習をしていたらハムストリングに痛みが出たということで来院をされました。

ハムストリングの肉離れをしたときのような痛みではなく、うまく走れない違和感とともに痛みや張り感を訴えておられました。

このような症状はハムストリングの肉離れのあとの復帰段階ではよくあると思います。

ではこの痛みの原因とはどのようなことが考えれるでしょうか?

ハムストリングの違和感とは?

練習復帰時にハムストリングの原因となるものはいくつか考えられます。

  • 復帰が早かった、負荷が大きかった
  • ハムストリングの柔軟性が低下していた
  • 上手くリハビリが出来ていなかった
  • 使い方に問題があった(フォームの問題)

など大きく捉えればこのようなものがあります。

これを少し細かく考えると

  • 筋自体の滑走性が低下していた
  • 神経の促通が上手くいっていない
  • 協調性の運動が出来ていない

などなどがあります。

これらが上手くいかないとハムストリング違和感の原因となりえる事が多いような気がします。

ハムストリングの痛みの原因を探る

ハムストリングの柔軟性をみる方法としてSLR(Straight Leg Raising Test)というものがあります。

これは本来腰椎椎間板ヘルニアなどの神経伸張テストとして使われるのですが当然ハムストリングの柔軟性のテストでも使えます。

もちろん椎間板ヘルニアとハムストリングの柔軟性の低下では足を上げた場合の反応が違います。

椎間板ヘルニアなどの場合の神経症状で陽性が出る場合はおおよそ次のようになります。

角度的によって変わります。

0~35°
挙上初期で坐骨神経に遊びがある状態で35°あたりから遊びがなくなり始める角度になる。

35~70°
SLRが有効な角度主にL5、S1、S2の神経根が伸張される

70°以上
これ以上での痛みは関節原性のものと考えられる。

これらの反応はハムストリングだけに起きるものだけではなく腰下肢全体に置きます。

ハムストリングの柔軟性の低下の場合はハムストリング自体に固さを強く感じるようになります。

さらに柔軟性をチェックするために挙上位で内旋+内転を行う事で外側のハムストリングを確認し、挙上位で外旋+外転を起こすと内側のハムストリングの柔軟性のチェックになります。

徒手テスト法は上手く使うといろんな検査を出来ますが一つの検査で分かるものは少なく組み合わせて行うとよりいい検査が出来ると思ってます。杏鍼灸整骨院では様々な検査を行って施術を行っています。

今回のハムストリングの痛み

冒頭で施術をご紹介した今回のケースはこれらのハムストリングの柔軟性や神経関係のテストでは特記すべき所見は得られませんでした。

ですので動き自体をみていくとハムストリングのアジリティーをチェックしていきました。

やり方としてはバランスボールを用いて早くレッグカールをしてもらいます。

こうするとハムストリングの収縮が上手く出来ない事が分かりました。

という事はハムストリング自体の滑走性の低下と神経筋制御がうまくいっていないことがあることが推察されます。

滑走性とは

筋などの組織は単独で存在するものではなく同じく筋や腱、血管、筋膜、皮膚、脂肪、靭帯などの組織と隣接しています。

これらはくっつくことなくスムーズに動くことは運動には大事なことだと言えます。このくっつくことがなくスムーズに動くことが筋の滑走性です。

これが肉離れなどの損傷を起こすと炎症や出血を起こし、回復をするときに癒着を起こすことがあります。

この状態を滑走性の低下と言います。

ハムストリングは内側と外側に大きく分けられます。

ハムストリングとして共同に動くのですが内側と外側で働きが若干違います。

ですので滑走性の低下を起こすとうまく動かなくなり違和感の原因となり得ます。

神経筋制御とは

神経筋制御とはディビルを由来とする従来の「筋肉」重視のトレーニング法とは一線を画し、正しく筋肉や関節を動かすことによりまずは脳や神経に刺激を与え、その刺激により活性化・正常化された脳や神経から今度は身体のバランス能力を向上させるという「神経⇔筋肉」のつながりを指す言葉です。

簡単にいうとちゃんと筋肉をコントロールして動かせるかということです。

肉離れの場合回復期には筋力は戻ったが上手く動けないことがあるので違和感につながるという事があります。

今回のケースはこれらが当てはまる事が推察されました。

実際の施術

冒頭でご紹介した施術が実際に行った施術の実例になります。

ハムストリングを支配する神経は坐骨神経の枝になります。

坐骨神経の近傍に鍼を刺し鍼を通電する事により坐骨神経由来の筋収縮を促します。

また内側のハムストリングに違うタイミングで電気を流す事で内側のハムストリング、外側のハムストリングで違う収縮を起こし滑走性の向上を目指します。

また神経自体からの収縮を促す事により神経筋制御を促しています。

これらを終えた後に運動療法を行っていきます。

まとめ

今回は「ハムストリングの痛みに対しての傍坐骨神経刺鍼」をご紹介していきました。

少し難しい話になったのですがそれぐらいハムストリングの肉離れからの復帰は慎重に考えています。

ハムストリングの肉離れは残念ながら再発の多いスポーツ障害です。

杏鍼灸整骨院はハムストリングの肉離れを再発を防ぐため最大限の努力を常にしております。

何かございましたらご相談ください。

最後まで読んで頂きありがとうございました‼

杏鍼灸整骨院の陣内でした。

投稿者プロフィール

陣内由彦
陣内由彦柔道整復師、鍼灸師
院長  柔道整復師  鍼灸師

福岡医健専門学校卒業

株式会社セイリン様、株式会社伊藤超短波などでもセミナー活動をしており精力的に鍼灸をひろめようと活動もしております。

陸上競技、ソフトボール、バレーボール、柔道、剣道など様々なスポーツチームの帯同経験多数
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