
こんにちは!福岡県筑紫野市二日市にある杏鍼灸整骨院の陣内由彦です。
今回は太宰府市より来院された陸上競技400mを中心にしている選手のシンスプリントへの施術をご紹介していきたいと思います。
シンスプリントはつらいですよね・・・
特に春先から増える傾向にあります。これからの季節増えていくのでぜひ参考にしていただけたらと思います。
シンスプリントについて詳しくはこちら

そもそもシンスプリントとは!?

シンスプリントの正式名称は脛骨過労性骨膜炎(Medial Tibial Stress Syndrome:MTSS)といわれます。ランナーやバスケ・バレーなどジャンプ系スポーツをする人によく見られる使いすぎによる障害です。
「ただのスネの痛みでしょ?」と軽く考えてしまいがちですが放っておくと疲労骨折にまで進んでしまうこともあるので早めに向き合うことがとても大切です。
どんな痛みが出るの?
痛む場所はスネの骨(脛骨)の内側です。
最初は運動のあとだけ痛い程度ですが悪化すると運動中も、さらには安静にしているときにも痛みが出てきます。
痛みの進み方の目安
- ステージ① 運動後だけ痛い
- ステージ② 運動中も痛いけど、なんとか続けられる
- ステージ③ 痛くて運動を続けるのが難しい→ 疲労骨折の疑いあり!
- ステージ④ 安静にしていても痛い → 疲労骨折の疑いあり!
ステージ③まで来てしまうと、骨への深刻なダメージが考えられます。
「少し休めば治る」と自己判断せず早めに検査をするのが大事になります。
なぜ起こるの?体の中で何が起きているか

シンスプリントは「ただの炎症」ではなく実は3つのことが同時に起きている複雑な状態です。
① 骨を包む膜が引っ張られている
スネの骨には後脛骨筋・ヒラメ筋・長趾屈筋といった筋肉がくっついています。
走ったりジャンプしたりするたびにこれらの筋肉が収縮し骨の表面を覆う「骨膜」を繰り返し引っ張ります。これが積み重なることで骨膜に微細な傷や炎症が起きてしまいます。
② 骨自体にストレスがかかっている
骨は実は常に「壊す→作る」を繰り返しながら自分を更新しています。
ところが過度な負荷がかかり続けると壊すスピードが作るスピードを上回ってしまい骨の強度が下がっていきます。
これがまさに疲労骨折の一歩手前の状態となってしまいます。
③ 筋肉が硬くなって血流が悪くなっている
筋肉の過緊張や筋膜の硬さによって血流が滞り、疲労物質がたまりやすい環境になります。
これが痛みをさらに強くする原因になります。
そもそも、なぜなってしまうの?

足の崩れ方の問題
特に多いのがオーバープロネーション(過回内)と呼ばれる状態。
足の裏のアーチが低く地面に接地したときに足が内側へ崩れてしまうことでスネの内側に負荷が集中します。
また股関節や膝がうまく衝撃を吸収できていないと地面からの衝撃がダイレクトにスネへ伝わってしまいます。
体の硬さの問題
ふくらはぎ(特にヒラメ筋)やハムストリングが硬いと足首の動きが制限されます。
その結果、接地のしかたが崩れてスネへのストレスが増えてしまいます。
筋力の問題
後脛骨筋や足の裏の小さな筋肉(足部内在筋)が弱いと足のアーチをうまく保つことができません。アーチが崩れるとそのぶんスネへの負担が増えます。
トレーニングのやり方の問題
- 走る距離や強度を急に増やした
- 硬いアスファルトばかりで走っている
- 自分の足に合っていないシューズを使っている
こういった環境・習慣の問題も大きな原因になります。
特に春先がシンスプリントが多くなる理由の一つがこの中の走る強度が上がるというところです。
学生スポーツの大会が増えていく時期なので運動強度がどうしても上がっていきます。
杏鍼灸整骨院での実際の施術
杏鍼灸整骨院ではナボソニューロボールという足底の感覚入力を上げる特殊な道具を用いながら運動したり物理療法と組み合わせをおこなったりします。
今回はナボソニューロボールと微弱電流を組み合わせて使っています。
この方は数回の施術で問題なく走る事が出来るようになりました。
ニューロボールって何がすごいの?足の「神経」を整えるツールの秘密

ナボソのニューロボールは普通のマッサージボールとはちょっと違います。
一般的なマッサージボールは「筋肉をほぐす」ことが目的ですがニューロボールが狙っているのは「神経(感覚受容器)への刺激」なんです。
表面に細かい突起があって裸足で使うことを前提に設計されているのもそのためです。
ではそれがどんなふうに体に役立つのかわかりやすく説明していきますね。
① 足の「センサー」が目覚める
足の裏には、実はたくさんの感覚センサー(メカノレセプター)が集まっています。
- メルケル盤
- マイスナー小体
- ルフィニ終末
- パチニ小体
ニューロボールでこれらを刺激すると足の裏からの感覚が脳に届きやすくなります。
脳が「足がどこにあって、どう動いているか」を正確に把握できるようになるイメージです。
シンスプリントに悩んでいる方の中には足の感覚が少し鈍くなっていることで接地が雑になったり衝撃をうまく吸収できなかったり足首が内側に倒れやすくなってしまっている方も少なくありません。
その結果すねの骨(脛骨)に余計なストレスがかかってしまうんですね。
② 足のアーチを支える筋肉が動き出す
感覚が入ってくるとそれに応じて筋肉も自然と動き始めます。
特に、
- 母趾外転筋(親指の付け根の筋肉)
- 短趾屈筋(足指を曲げる筋肉)
- 足底の筋群
といった、足のアーチを支える筋肉たちが活性化されやすくなります。
アーチがしっかり機能すると足が内側に倒れにくくなり着地が安定して衝撃を分散できるようになります。
これがシンスプリントの予防や改善につながっていくんです。
③ 緩めるだけじゃない、神経の「調整」をしてくれる
マッサージボールというと「筋肉をほぐすもの」というイメージがあるかもしれませんがニューロボールはもう少し奥深い働きをしてくれます。
緊張しすぎている筋肉は落ち着かせて逆に働きが弱くなっている筋肉は目覚めさせるという神経的な調整作用があるんですね。
たとえば、ふくらはぎ(ヒラメ筋)が硬くなっている方は緩まりやすくなりますし足底の筋肉が弱い方は活性化されやすくなります。
どちらにも対応できるバランスの良いツールです。
④ 動きの「質」そのものが変わってくる
感覚の情報が脳にしっかり届くようになると脳の運動野(体を動かすエリア)も少しずつ再編成されていきます。
いわゆる「体の使い方が変わる」感覚です。
スポーツをされている方であれば、
- 地面への接地感が良くなる
- 反応速度が上がる
- 無駄な力みが減る
といった変化を感じる方も多いです。
⑤ 効果が「すぐに」感じやすい
臨床的にとても助かるのがこの即時効果の出やすさです。
ニューロボールを使った前後で、
- 足首の動きやすさ
- バランスの取りやすさ
- 地面を踏んでいる感覚
の変化を感じてもらえることは多いです。
これらの効果的なので杏鍼灸整骨院ではナボソニューロボールを使用することが多いです。
シンスプリントへの微弱電流の効果

シンスプリントの原因は大きく3つです。
- 骨そのものへのストレス反応
- 骨を包む膜(骨膜)の微細な損傷
- 筋肉が骨を繰り返し引っ張るストレス
この3つに対して微弱電流はそれぞれピンポイントに働きかけることができます。
順番に見ていきましょう。
① 骨・骨膜の修復を助ける
微弱電流を流すと細胞のエネルギー源であるATPの産生が増えます。
ATPが増えると骨を作る細胞(骨芽細胞)が活性化され骨のリモデリング(作り直し)が促進されます。
つまり「疲労骨折の一歩手前の状態を骨の修復力を高めることで回復させる」というアプローチです。
シンスプリントの典型的な症状として「スネを押すと痛い」「走ると骨に響くような痛みがある」というものがあります。
これはまさに骨膜や骨へのダメージが原因なのでこのフェーズに微弱電流は非常にマッチしています。
② 炎症を「邪魔しない」形で整える
シンスプリントで起きている炎症は実は「悪い炎症」ではなく「治ろうとしている炎症」です。
ここが大切なポイントで炎症を無理やり抑えてしまうとむしろ回復の妨げになることがあります。
微弱電流は炎症に関わるサイトカイン(体内の情報伝達物質)を調整し修復を担うマクロファージという細胞を正常な状態に整えます。
炎症を消すのではなく治癒が進みやすい環境を作るというイメージです。
③ 筋肉の引っ張りすぎを緩める
シンスプリントではヒラメ筋や後脛骨筋といった筋肉が硬くなり骨膜を過剰に引っ張り続けることが痛みの大きな原因のひとつです。
微弱電流にはこういった筋肉の過緊張を正常な状態へ戻す効果があります。
筋肉の引っ張る力が適切になることで「骨膜へのストレスが減り、痛みの根本原因にアプローチ」できます。
④ 血流を改善して修復環境を整える
微弱電流は毛細血管レベルの細かい血流を改善し一酸化窒素(NO)の放出を促すことが知られています。
血流がよくなるとたまっていた疲労物質などが流れやすくなり栄養や酸素が患部に届きやすくなります。
結果として体が本来持っている修復力が最大限に発揮できる環境が整います。
このようにして微弱電流がシンスプリントに対して効果が考えられることから杏鍼灸整骨院では運動療法などと組み合わせながら使用しています。
まとめ
今回は太宰府市より来院された短距離ランナーのシンスプリントに対しての施術をご紹介していきました。
シンスプリントは段階によって行うことが大きく変わります。
重度になれば回復までの期間は長くなりますので早く対応していくのが大事となります。
何かございましたらお気軽にご相談ください。
最後までご覧くださりありがとうございました!
杏鍼灸整骨院の陣内由彦でした。
また当院で行っている施術やテーピング方法などをInstagramやYouTubeなど各種SNSにアップしていますので気になる方は是非見てみてください。
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投稿者プロフィール

- 柔道整復師、鍼灸師
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院長 柔道整復師 鍼灸師
福岡医健専門学校卒業
株式会社セイリン様、株式会社伊藤超短波などでもセミナー活動をしており精力的に鍼灸をひろめようと活動もしております。
陸上競技、ソフトボール、バレーボール、柔道、剣道など様々なスポーツチームの帯同経験多数
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