
こんにちは!福岡県筑紫野市二日市にある杏鍼灸整骨院の陣内由彦。
スポーツや日常生活の中で、腰やお尻のあたりに痛みを感じることはありませんか。
もしかするとそれは「仙骨疲労骨折」という骨の損傷かもしれません。
今回は、この仙骨疲労骨折の治療法として注目されている「LIPUS(低出力超音波パルス療法)」について、研究論文をもとに分かりやすくお伝えしていきます。
医療用語が多く出てきますが、できるだけ噛み砕いて説明していきますので、安心してお読みください。
仙骨疲労骨折とは何でしょうか

まず、仙骨疲労骨折について簡単にご説明します。
仙骨というのは、腰の骨(腰椎)の下にある、骨盤の中心部分にある骨のことです。背骨の一番下の部分で、左右の骨盤をつなぐ大切な役割を担っています。
疲労骨折は、一度の大きな衝撃で起こる普通の骨折とは違います。小さな負担が繰り返しかかることで、少しずつ骨にひびが入ってしまう状態なんですね。
長距離ランナーやマラソン選手、あるいは骨が弱くなっている高齢の方に起こりやすいと言われています。
腰やお尻の痛み、歩く時の違和感などが主な症状として現れることが多いようです。
杏鍼灸整骨院で今まで来院があったのは長距離ランナーと剣道のアスリートでした。
LIPUSって何ですか?

LIPUSは「Low Intensity Pulsed Ultrasound」の略で、日本語では「低出力超音波パルス療法」と呼ばれています。
超音波と聞くと、妊婦健診で赤ちゃんを見る検査を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。あの検査と同じ超音波を使った治療法なんです。
ただし、LIPUSで使う超音波は、とても弱い出力のものです。骨が折れた部分に対して、1日20分程度、この弱い超音波を当てることで、骨の修復を助ける効果が期待されているんですね。
機械自体は小型で、ご自宅でも使えるタイプのものが開発されています。治療中の痛みもほとんどないと言われていて、安全性の高い治療法として注目を集めています。
LIPUSはどうやって骨を治すのでしょうか

LIPUSがどのように骨の治りを助けるのか、研究で分かってきたことをご紹介します。
超音波が骨に当たると、骨を作る細胞(骨芽細胞といいます)が活性化されると考えられています。つまり、骨を修復する細胞の働きを応援してくれるイメージですね。
また、骨折した部分の血流が良くなることも報告されています。
血液の流れが良くなると、骨を作るために必要な栄養や酸素がしっかり届くようになります。
さらに、骨の中にあるカルシウムの沈着を促進する効果も指摘されているんです。骨の強度を取り戻すためには、カルシウムがしっかり骨に定着することが大切ですから、これは重要なポイントと言えそうです。
仙骨疲労骨折へのLIPUSの効果、研究では何が分かっているのでしょうか

それでは、実際の研究論文から、仙骨疲労骨折に対するLIPUSの効果について見ていきましょう。
骨折の治りが早くなる可能性について
いくつかの研究では、LIPUSを使うことで骨折の治癒期間が短くなる可能性が示されています。
一般的な疲労骨折の研究では、LIPUSを使用したグループと使用しなかったグループを比較したところ、使用したグループの方が骨の癒合(くっつくこと)が早かったという報告があります。
仙骨疲労骨折は、部位の特性上、完全に安静を保つことが難しい骨折です。歩いたり座ったりする日常動作でも、どうしても仙骨には負担がかかってしまいます。そのため、治療が長引きやすいという特徴があるんですね。
このような治りにくい骨折に対して、LIPUSが補助的な役割を果たしてくれる可能性があると考えられているわけです。
痛みの軽減効果について
痛みの改善についても、いくつかの報告があります。
LIPUSを使用することで、骨折部位の痛みが早く軽減したという患者さんの報告が見られます。
これは、超音波が炎症を抑える効果を持っている可能性や、骨の修復が進むことで痛みの原因そのものが改善されることが関係しているのかもしれません。
ただし、痛みの感じ方は個人差が大きいため、すべての方に同じ効果が現れるとは限らないという点は理解しておく必要があります。
スポーツ復帰や日常生活への復帰について
アスリートの方や、早く日常生活に戻りたいと考えている方にとって気になるのが、復帰までの期間ですよね。
一部の症例報告では、LIPUSを併用することで、スポーツ活動への復帰が早まったという報告もあります。ただし、これはあくまで限られた症例での報告であり、すべての方に当てはまるとは言えない点には注意が必要です。
復帰のタイミングについては、画像検査で骨の治り具合を確認しながら、医師と相談して決めていくことが大切だと考えられます。
治りにくい骨折への効果
仙骨疲労骨折の中には、なかなか治らない「難治性」と呼ばれるケースもあります。
LIPUSは、こうした治りにくい骨折に対しても効果が期待されているんです。通常の安静療法だけでは改善が見られなかった骨折に対して、LIPUSを追加することで治癒が進んだという報告も見られます。
もちろん、すべての難治性骨折がLIPUSで治るというわけではありませんが、治療の選択肢の一つとして検討する価値はあるかもしれません。
LIPUSの使い方と治療期間について
実際にLIPUSを使う場合、どのような流れになるのでしょうか。
一般的には、1日1回、20分程度の照射を行います。医療機関で行う場合もあれば、貸し出し用の機器を使ってご自宅で治療を続けることもできます。
治療期間については、骨折の程度や個人の回復力によって異なりますが、数週間から数ヶ月にわたって継続することが多いようです。
杏鍼灸整骨院では基本的に通院でお願いしております。
LIPUSの安全性について

治療を受ける上で気になるのが、安全性ですよね。
LIPUSは、これまでの研究や臨床使用の経験から、比較的安全性の高い治療法だと考えられています。
重大な副作用の報告はほとんどなく、痛みや不快感もほとんどないとされています。ただし、妊娠中の方や、治療部位に金属プレートなどが入っている方は、使用できない場合があります。
また、骨の腫瘍がある部位には使用できないなど、いくつかの禁忌(使ってはいけない条件)もあります。使用する前には、必ず医師に相談することが大切です。
LIPUSの限界と注意点

LIPUSは有望な治療法ですが、万能ではないという点も理解しておく必要があります。
まず、LIPUSだけで骨折が治るわけではありません。基本となるのは、やはり適切な安静と、必要に応じた固定などの従来の治療法です。LIPUSは、これらの基本的な治療を補助する役割として位置づけられています。
また、すべての方に同じように効果が現れるとは限りません。骨折の程度、年齢、全身状態、骨の質など、さまざまな要因が治癒過程に影響します。
仙骨疲労骨折に特化した大規模な研究はまだ少ないという現状もあります。他の部位の骨折での研究結果から類推している部分もあるため、今後さらなる研究が必要だと考えられています。
費用や保険適用について
治療を検討する上で、費用面も気になるポイントですよね。
日本では、LIPUSは特定の骨折に対して保険適用が認められています。ただし、すべての骨折に対して保険が使えるわけではなく、適用条件があります。
整骨院で骨折の施術をする場合医師の同意が必要となります。
まずは担当医とご相談ください。
他の治療法との組み合わせ
LIPUSは、他の治療法と組み合わせて使われることが多いです。
安静や活動制限は、骨折治療の基本です。痛みが強い時期には、できるだけ仙骨に負担をかけない生活を心がけることが大切です。
また、骨粗鬆症がある方の場合は、骨を強くするお薬(ビスホスホネート製剤やビタミンD製剤など)を併用することもあります。
栄養面では、骨の材料となるカルシウムやタンパク質、ビタミンDなどをしっかり摂ることも重要です。バランスの取れた食事を心がけましょう。
予防も大切です
最後に、予防についても少し触れておきます。
仙骨疲労骨折を予防するためには、以下のような点に気をつけると良いでしょう。
運動量は、急激に増やさず、徐々に増やしていくことが大切です。特に久しぶりに運動を始める時は、焦らず段階的に強度を上げていきましょう。
骨を強く保つためには、カルシウムとビタミンDの摂取が重要です。日光に当たることでビタミンDは体内で作られますので、適度に外で活動することも良いでしょう。
女性の場合、過度なダイエットや月経不順は骨を弱くする原因になることがあります。体重が極端に減った時や、月経が止まった時は、医師に相談することをお勧めします。
まとめ
仙骨疲労骨折に対するLIPUSの効果について、研究から分かっていることをお伝えしてきました。
LIPUSは、骨の治りを助ける可能性のある治療法として注目されています。痛みの軽減や治癒期間の短縮が期待できるという研究報告もあります。
ただし、すべての方に同じように効果が現れるとは限りませんし、LIPUSだけで骨折が治るわけではありません。従来の治療法をしっかり行った上で、補助的な治療として検討する価値があると言えるでしょう。
仙骨疲労骨折でお悩みの方は、ぜひ一度、担当の医師にLIPUSについて相談してみてください。あなたの状態に合った最適な治療法を、一緒に考えていくことができると思います。
骨折の治療には時間がかかることもありますが、焦らず、適切な治療を続けていくことが大切です。
ご相談したいなという方はご気軽にお電話ください‼
※この記事は一般的な医学情報を提供するものであり、個別の診断や治療の代わりになるものではありません。具体的な治療方針については、必ず医師にご相談ください。
投稿者プロフィール

- 柔道整復師、鍼灸師
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院長 柔道整復師 鍼灸師
福岡医健専門学校卒業
株式会社セイリン様、株式会社伊藤超短波などでもセミナー活動をしており精力的に鍼灸をひろめようと活動もしております。
陸上競技、ソフトボール、バレーボール、柔道、剣道など様々なスポーツチームの帯同経験多数
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