肩こりに電気鍼!その効果とは|福岡県筑紫野市二日市の杏鍼灸整骨院

肩が重い、首が張る、頭痛がする…そんな症状に悩まされている方は本当に多いですよね。マッサージに行っても一時的にしか楽にならない、湿布を貼っても効果が実感できない、そんな経験はありませんか?

今回は、慢性的な肩こりに対する「鍼通電療法(はりつうでんりょうほう)」について、研究論文のデータをもとに分かりやすくお伝えしていきます。

ちなみにこの記事を書いている陣内由彦は全国各地で鍼通電に関して日本最大の鍼メーカーさんのご依頼や各県の鍼灸師会などで講演させてもらっています。

一般の方にもわかりやすくご説明していきますね!

https://www.seirin.jp/seirin_information/zcnm6tg6e9-5

鍼通電療法って何?

鍼通電療法とは、身体に鍼を刺したあとに、その鍼に弱い電気を流す治療法のことです。「パルス療法」や「低周波鍼通電療法」と呼ばれることもあります。

普通の鍼治療に電気の力を加えることで、より深い部分の筋肉にアプローチできるんですね。

電気を流すって怖くないの?

「電気を流すなんて、痛そう…」と思われるかもしれませんが、ご安心ください。流す電気はとても弱いもので、私たちの身体の中にも微弱な電気が自然に流れているくらいの強さなんです。

多くの方が「トントンと軽く刺激されている感じ」「心地よいリズムを感じる」と表現されています。

痛みを感じるほどの刺激ではありませんので、リラックスして受けていただける治療法といえるでしょう。

実際に施術を受けながら寝てしまう方も少なくありません。

研究論文で示された効果

それでは、実際の研究データをご紹介していきますね。

日本の研究チームの調査結果

日本東洋医学系物理療法学会の研究では、1年以上肩こりを感じている8名の方を対象に、週2回のペースで2週間(合計4回)の低周波鍼通電療法を実施した調査が行われました。

その結果、治療開始前と比べて治療期間終了時には、肩こりの程度が有意に低下したことが報告されています。つまり、「肩こりが楽になった」と感じる方が統計的にも確認できたということですね。

また、首を横に倒したときの痛み(伸張痛)も改善されたそうです。肩こりの方は首の動きが悪くなっていることが多いのですが、そういった症状にも効果が期待できるということが分かりました。

治療はどのくらいの頻度が良いの?

肩こりのある34人を対象にした別の研究では、週1回の頻度で3週間(合計3回)の鍼治療を行ったところ、治療直後や治療1日後に痛みの程度が有意に低くなったという結果が出ています。

この研究では、治療の効果を上げるために必要な頻度は週1回以上である可能性が示唆されています。つまり、週に1回程度通っていただくことで、より良い効果が期待できるかもしれないということですね。

杏鍼灸整骨院でもまずは週に1回の受診を勧めています。ただ生活スタイルもありますので月に一度の来院でもうまく肩こりと付き合えている方もおられます。

なぜ鍼通電が肩こりに効くの?

ここからは、鍼通電療法が肩こりに効果を発揮するメカニズムについて、分かりやすくご説明しますね。

その1:筋肉の血流が良くなる

肩こりの大きな原因の一つは、筋肉の血流が悪くなることです。血の巡りが悪くなると、筋肉に必要な酸素や栄養が届きにくくなり、同時に疲労物質や痛みの原因物質が溜まってしまいます。

鍼通電療法には、筋肉の中の血流を促進させる効果があることが研究で確認されています。電気の刺激によって筋肉が収縮と弛緩(ゆるむこと)を繰り返すことで、ポンプのように血液が流れやすくなるんですね。

まるで、使っていなかった筋肉を動かすストレッチのような効果があるイメージです。これによって、凝り固まっていた筋肉がほぐれ、痛みの原因物質も流れていきやすくなります。

その2:痛みを和らげる物質が出る

私たちの身体には、もともと痛みを抑える仕組みが備わっています。鍼通電療法は、この仕組みを活性化させることが分かっているんです。

鍼の刺激が神経を通じて脳に伝わると、エンケファリンやエンドルフィンといった「内因性オピオイド」と呼ばれる鎮痛物質が分泌されることが知られています。

これらは身体が本来持っている、自然な痛み止めのようなものです。薬に頼らずに、ご自身の身体の力で痛みを和らげることができるというわけですね。

その3:深い部分の筋肉まで届く

マッサージだけでは届きにくい、身体の深い部分にある筋肉の緊張。実は、慢性的な肩こりの原因は、この深層筋(しんそうきん)の硬さにあることが多いんです。

鍼治療は深層の筋肉に直接作用し、緊張をほぐすことができます。表面的な筋肉だけでなく、根本的な原因にアプローチできるため、長引く肩こりにも効果が期待できるというわけです。

深層筋は身体の姿勢に関係していることが多くここを改善することによって姿勢も自然とよくなっていくこともあります。

その4:自律神経のバランスが整う

ストレスや疲労が溜まると、自律神経のバランスが崩れて、筋肉が緊張しやすくなります。これも肩こりの大きな原因の一つです。

鍼治療には自律神経のバランスを整える作用があり、交感神経の過剰な興奮を抑え、副交感神経の働きを促すことで、身体がリラックスしやすい状態になります。

その結果、血行が良くなり、筋肉のこわばりがほぐれていくんですね。継続的に治療を受けることで、肩こりを繰り返しにくい体質へと変化していく効果も期待できるそうです。

鍼通電療法の実際の流れ

「興味はあるけど、実際どんなことをするの?」という疑問をお持ちの方も多いと思います。一般的な治療の流れをご紹介しますね。

1. 問診(もんしん)

まず、症状や生活習慣、お身体の状態などを詳しくお伺いします。いつから肩こりがあるのか、どんなときに辛くなるのか、過去の病気や現在の健康状態など、気になることは何でもお話しください。

2. 触診(しょくしん)

実際に肩や首、背中などを触って、筋肉の硬さや痛みの場所を確認します。姿勢のチェックや関節の動きなども診ていきます。

3. 鍼を刺す

症状に応じて、適切な場所に鍼を刺していきます。一般的には、肩こりの場合、首や肩、背中などに複数本の鍼を使用します。

使用する鍼はとても細く、髪の毛ほどの太さしかありません。刺すときの痛みはほとんど感じないか、あってもチクッとする程度の方がほとんどです。

4. 電気を流す

鍼に電極をつなぎ、低周波の電気を流します。通常、1Hz(ヘルツ)から100Hz程度の周波数で、20分程度通電を行います。

先ほどもお伝えしたように、「トントンと心地よい刺激」を感じる程度で、痛みはありません。もし刺激が強すぎると感じたら、すぐに鍼灸師にお伝えくださいね。強さは調整できますので、遠慮なくおっしゃっていただければと思います。

苦手な方は微弱電流といって何も感じない電気を通電する方法もあります。

5. 鍼を抜いて終了

時間が来たら電気を止め、鍼をそっと抜いて終了です。治療後は、身体がポカポカと温かくなったり、肩が軽くなったと感じる方が多いようです。

こんな方におすすめです

鍼通電療法は、以下のような方に特におすすめできる治療法といえるでしょう。

  • デスクワークで長時間同じ姿勢が続く方
  • スマートフォンやパソコンを使う時間が長い方
  • 慢性的に肩こりや首の痛みを感じている方
  • マッサージを受けても一時的にしか楽にならない方
  • 運動不足で筋肉が凝り固まっている方
  • ストレスや疲労が溜まっている方

注意していただきたいこと

鍼通電療法は比較的安全な治療法ですが、以下のような方は事前に必ず鍼灸師にご相談ください。

  • 心臓にペースメーカーを入れている方
  • 妊娠中の方(安定期であれば可能な場合もあります)
  • 出血しやすい体質の方、血液をサラサラにする薬を飲んでいる方
  • 金属アレルギーのある方
  • 発熱している方

また、治療後に内出血が起こることがありますが、これは自然に吸収されていきますのでご安心ください。人によっては、治療の翌日に身体がだるくなったり、一時的に症状が強く感じられたりすることがありますが、これは「好転反応(こうてんはんのう)」と呼ばれるもので、身体が回復に向かっているサインとも考えられています。

鍼通電療法は「気休め」じゃない

実際の研究では、本物の鍼治療を行った群と、偽の鍼治療を行った群を比較した結果、本物の鍼治療のほうが明らかに効果が高かったことが報告されています。

つまり、鍼通電療法は単なる「気休め」や「プラセボ効果(思い込みによる効果)」ではなく、実際に身体に作用して症状を改善する治療法だということが、科学的にも証明されているんですね。

治療を受けるときのポイント

鍼通電療法の効果を最大限に引き出すために、いくつかポイントをお伝えしますね。

定期的に通うことが大切

研究データでも示されているように、週1回以上のペースで継続的に治療を受けることで、より効果が期待できます。

1回の治療で劇的に良くなることもありますが、慢性的な肩こりの場合は、何度か治療を重ねることで徐々に改善していくケースが多いんです。焦らず、じっくりと身体と向き合っていきましょう。

コミュニケーション

症状の変化や気になることがあれば、遠慮なくお伝えください。「少し痛みが和らいだ」「まだここが張っている」といった小さな変化も大切な情報です。

それらをもとに、治療内容を調整していくことで、より効果的な治療が可能になります。鍼治療は施術者、患者様で作っていく治療法だと私は考えています。

生活習慣の見直しも並行して

鍼通電療法はとても効果的な治療法ですが、同時に日常生活での姿勢や運動習慣なども見直していくことをおすすめします。

適度なストレッチや、正しい姿勢を意識すること、十分な睡眠をとることなど、基本的なことを大切にすることで、治療効果がより持続しやすくなります。

まとめ

肩こりに対する鍼通電療法は、研究データによってその効果が示されている治療法です。

  • 筋肉の血流を改善する
  • 身体本来の鎮痛物質を分泌させる
  • 深層筋にまでアプローチできる
  • 自律神経のバランスを整える

これらのメカニズムによって、慢性的な肩こりの改善が期待できるんですね。

週1回以上のペースで継続的に治療を受けることで、より良い効果が得られる可能性があります。

もちろん、すべての方に同じように効果があるとは限りませんが、マッサージや湿布だけではなかなか改善しない肩こりにお悩みの方は、一度試してみる価値があるかもしれません。

長年の肩こりから解放されて、毎日を快適に過ごせるようになったら素敵ですよね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。皆さまの肩こりが少しでも楽になりますように。

症状がある方はご気軽にご相談くださいね!


この記事は論文などの研究データをもとに作成していますが、医学的なアドバイスに代わるものではありません。実際の治療を検討される際は、必ず専門の医療機関や鍼灸院でご相談ください。