
こんにちは!!
福岡県筑紫野市二日市にある杏鍼灸整骨院の妹川(いもかわ)です。
今回は【膝蓋腱の痛みに行ったテーピング|ジャンパーズニー】に関して紹介していきます。
ジャンパーズニーは聞いた事ありますか??
ジャンパー膝などとも言われますが、ジャンプを繰り返す事によって起きる怪我で膝のお皿の下の靭帯(膝蓋腱)が痛くなりやすい事からこのように呼ばれています。
実際に今回テーピングをした患者様はバスケットボールをしている方で名前の通りジャンプ時に痛みを感じています。
それくらい多い怪我の一つなのでジャンプの多い競技をしている方はテーピング方法を知っていて対策になると思いますので是非知っておいてください。
テーピングの貼り方の前にジャンパーズニーに関して少し知っていきましょう。
怪我を知る事で身体を知る事にもなりますし、テーピングの貼り方のイメージがしやすくなりますよ。
また一連の流れでテーピングの貼り方を知りたい方はYouTubeでアップしていますので確認してみてください。
膝蓋腱の痛み|ジャンパーズニーとは??
ジャンパーズニーは聞いた事がある人も多いと思いますが、どこで何が痛くなっているのかは知っていますか??
怪我への理解をしていく事が自分の身体を知る第一歩へと繋がります。
そのため少し怪我に関して知っていきましょう。
まず知ってほしいのは❝膝蓋腱(膝蓋靭帯)はどこにあるどのような組織なのか❞という事です。
膝蓋腱は膝のお皿(膝蓋骨)の下方にある靭帯組織です。
また膝蓋腱は大腿四頭筋とすごく密接な関係にあって、大腿四頭筋からの影響を強く受けやすくなっています。
そこで膝蓋腱を知るために大腿四頭筋に関して知っていきましょう。

《大腿四頭筋》
〇内側広筋
〇外側広筋
〇中間広筋
〇大腿直筋
上記の4つの筋肉をまとめて大腿四頭筋という
これらは骨盤(大腿直筋)や大腿骨(他3つの筋肉)から起始して膝蓋骨で一つにまとまって脛骨に停止する
これが大腿四頭筋です。
ここで重要なのが❝4つの筋肉は膝蓋骨の所で一つにまとまって脛骨に停止する❞という所です。
基本的に筋肉は関節を跨いで骨と骨に付着しています。
また骨に付着する時には筋肉は腱という伸びにくい組織に変わっています。
なので筋肉の始まり(起始)と終わり(停止)の部分は必ず腱になっているという事が筋肉の特徴です。
これは大腿四頭筋の場合でも例外ではなく、大腿四頭筋が脛骨に付着する時には膝蓋腱に組織が変わっています。
ここまでくるとイメージ出来ている人も多いと思いますが、膝蓋腱は大腿四頭筋と一続きになっています。
これが大腿四頭筋と膝蓋腱の関係で大腿四頭筋からの影響を受けやすい理由になります。
では膝蓋腱は大腿四頭筋からどのような影響を受けやすいのでしょうか??
ここが痛みを出す理由に重要な所です。
腱というのは筋肉が収縮する力を骨に伝える役割があります。
そのため筋肉の収縮の頻度が多いと腱には同じ頻度の引っ張られる負担が掛かってしまいますし、一度の収縮力が強いとそれだけ強い引っ張る力が腱にもかかってしまいます。
また筋肉の突っ張りが強く出ている時はそうでない時に比べて腱への負担は増えやすくなります。
ジャンパーズニーの場合も同様です。
ジャンプを繰り返す事によって膝蓋腱は繰り返し負担がかかります。
また高くジャンプしようとすると筋肉の出力は上がって一度に掛かる腱への負担は大きくなり、この繰り返しによって筋肉の緊張がどんどん強くなっていくと腱への負担も増す一方です。
結果的にジャンプによる繰り返しの大腿四頭筋の収縮が膝蓋腱を引っ張っていく事で負担がかかり炎症や痛みを感じるようになっていきます。
このように大腿四頭筋と膝蓋腱の関係は深く、大腿四頭筋の活動に合わせて膝蓋腱は負担が掛かります。
大腿四頭筋が膝蓋腱にかける影響は大きなものです。
膝蓋腱に対して行ったテーピング方法
大腿四頭筋と膝蓋腱のイメージと関係に関して知った所でテーピング方法に関して知っていきましょう。
テーピングは大腿四頭筋の補助を行うように貼っていくのと、膝蓋腱を圧迫するように貼っていきます。
まだ大腿四頭筋と膝蓋腱のイメージが出来ない方はもう一度上の筋肉の画像を確認してみましょう。
今回使用するテーピングは伸縮性のあるキネシオテーピングと伸縮性の無いホワイトテープを使用しています。
《用意するテーピング》
〇キネシオテープ(50㎜)
・長さ約30㎝にカットしたテープを3本
そのうち1本は約10㎝まで二又に切り込みを入れる
・長さ約20㎝にカットしたテープを2本
〇ホワイトテープ(25㎜)
・テープの幅は細くても可
テープの長さや幅はその方の体格に合わせて変更をしてください。
無い場合は仕方ないですがなるべく体格にあった幅などを使用した方がより効果は高くなりやすいです。
《テーピングの貼り方》

長さ約30㎝のテープで二又に切ったテープを一番最初に貼っていきます。
切り込みの部分を先に貼っていくのですが、膝蓋骨の上端から貼り始めて膝蓋骨の側面を通って下方に向かっていきます。
膝蓋骨を下方に抑え込むイメージで結構強めに下に引っ張りましょう。
そこから残りの切り込みの無い部分のテープを貼るのですが、これはそこまで引っ張らなくて大丈夫です。

次に長さ約30㎝のテープ2本を使用します。
膝蓋骨下端にテープの上面が来るように貼り始めていきます。
膝蓋骨の側面を通ってそのまま上方に向かって貼っていき、反対にも同様に貼っていきましょう。
膝蓋骨下端で膝蓋腱の所でテープがクロスするように出来ているとOKです。
ここでのテープは程よく引っ張っていきましょう。

次に膝蓋腱の部分を圧迫していきます。
膝蓋骨下端と脛骨粗面の間が膝蓋腱になるのでその範囲をしっかりと圧迫していきましょう。
ホワイトテープで脛骨粗面の上端から貼り始めてクロスするようにして貼っていきます。
またテープを半分重ねるようにしながら膝蓋骨の下端まで貼っていきましょう。
この範囲が膝蓋腱なのでしっかり覆うようにしていってください。

長さ約20㎝に切ったテープを使用していきます。
膝蓋骨を上下で挟むように圧迫を加えていきます。
膝蓋腱の圧迫で貼ったテープ(ホワイトテープ)は現時点では剥がれやすいのでキネシオテープで上から押さえながら包んであげましょう。

完成です。
キネシオテープで大腿四頭筋のサポートをいれています。
またキネシオテープを膝蓋腱の所でクロスさせたり、ホワイトテープを使って圧迫を加える事で膝蓋腱の圧迫と軽い制限を加えています。
また膝を曲げた時にもホワイトテープによる圧迫を感じやすくなっています。
以上がテーピングの貼り方の説明になります。
これらを踏まえた上で動画を確認してもらうと、テープを引っ張っているタイミングや強さや圧迫の掛け方などが分かりやすいと思います。
一緒にYouTubeの方でも確認してみてください。
まとめ
今回は【膝蓋腱の痛みに行ったテーピング|ジャンパーズニー】に関して紹介しました。
怪我に関して少しでも知る事は大切ですし、怪我に関わっている筋肉や関節を知る事はテーピングを貼るうえでのイメージを作りやすくなります。
また競技をしていく上でも自分の身体の状態を知っていく事はとても大切なので、これを機に少し身体に興味を持ってみてくださいね。
今回のテーピングの貼り方や他のテーピング方法などもYouTubeやInstagramなど各種SNSにアップしていますので是非覗いてみてください。
また怪我に関しての質問など気軽にお問い合わせください。
杏鍼灸整骨院の妹川でした。
投稿者プロフィール

- 柔道整復師
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柔道整復師
福岡柔道整復専門学校(現 福岡医療専門学校)卒業
陸上競技、サッカー、バレーボール、柔道、剣道など様々なスポーツチームの帯同経験多数
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