陸上競技(ハードル)の股関節痛|腸腰筋に対して行った超音波治療器

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こんにちは!!

福岡県筑紫野市二日市にある杏鍼灸整骨院の妹川(いもかわ)です。

今回は【陸上競技(ハードル)の股関節痛|腸腰筋に対して行った超音波治療器】に関して紹介していきます。

陸上競技をしている人で股関節の痛みを感じている人はいると思います。

今回紹介している患者様は陸上競技の中でもハードルをしているのですが、特にハードルは股関節の動きが大きいので痛める可能性が高いのかなと思います。

そうでなくても股関節痛は多く感じます。

陸上競技以外のスポーツの中でも股関節の痛みは悩まれている方は多いと思っています。

そこで今回は股関節の痛みに関しての理解と、その中でも腸腰筋に対して行った超音波治療器による施術を紹介していきたいと思います。

目次

股関節の痛みの場所と種類|骨や筋肉や関節の痛みなど

股関節の痛みは沢山あると思います。

すべてが当てはまる訳では無いですが、痛みの場所によって痛めやすい組織もまた違ってきます。

まず、自分の身体を知ろうとする事がとても大切です。

そこで今感じている痛い場所と痛めている可能性がある組織を把握していきましょう。

①上前腸骨棘部
上前腸骨棘骨折・上前腸骨棘炎・縫工筋腱付着部炎など

②鼠径部
下前腸骨棘骨折・大腿直筋腱炎・縫工筋腱炎・腸腰筋痛・鼠経ヘルニアなど

③恥骨部
恥骨疲労骨折・恥骨結合離開・内転筋付着部炎など

④内転筋部
内転筋腱炎・内転筋肉離れなど

⑤腹直筋下部
腹直筋付着部炎・腹直筋肉離れ・腸腰筋痛など

⑥股関節外側部
大腿筋膜張筋痛・中殿筋痛・弾発股など

⑦股関節深部(内部)
変形性股関節症・関節唇損傷・大腿骨寛骨臼インピンジメント症候群(FAI)・大腿骨頸部骨折など

その他で②~④のどれにも当てはまる疾患としてグローインペイン症候群などもある

また子供にも特有の股関節の痛みがあるため注意が必要になる
ペルテス病(3~12歳)大腿骨頭すべり症(10~15歳)単純性股関節炎(3~8歳)化膿性股関節炎など

股関節前面の筋肉や関節や骨などの組織だけの一部を取り上げてもこれだけあります。

皆さんの感じている股関節の痛みに当てはまるでしょうか??

これらの例は、あくまでも考えられる疾患や損傷をしているであろう部位を上げています。

自分の身体を知る事は大切ですが、しっかりとした診断は専門機関に受診して調べてくださいね。

また子供のころ特有の股関節の痛みもあるため、特に子供の股関節の痛みが続く場合は専門機関の受診をオススメします。

陸上競技で腸腰筋の役割は??痛めやすい理由

陸上競技をしていての股関節痛は結構来院頻度は多い方だと思います。

陸上競技では股関節の特に腸腰筋に負荷が掛かりやすいです。

その理由に関して説明をしていきましょう。

腸腰筋(大腰筋)
起始:胸椎(TH)12から腰椎(L)1~4番の椎体・椎間円板、全腰椎肋骨突起
停止:大腿骨小転子

腸腰筋(腸骨筋)
起始:腸骨窩
停止:大腿骨小転子

作用:腰椎の安定(大腰筋)・股関節の屈曲・大腿の外旋・抗重力

小腰筋も腸腰筋の一部で大腰筋の働きの補助を行いますが、ここでは説明を省きます

まずは腸腰筋の筋肉のイメージをしましょう。

腸腰筋は大腰筋と腸骨筋が合わさった筋肉です。

また腸腰筋は腰の筋肉ですが前方に位置します。

そのため腰椎のお腹側から始まって骨盤の鼠径部を通って大腿骨の小転子に停止します。

前方から腰を支えているために、腰椎の安定をさせたり抗重力筋として働いています。

また股関節の屈曲を行う筋肉で、主力で働く筋肉になります。

陸上競技で腸腰筋はとても大切な筋肉だと言われているのですが、その理由は腸腰筋の作用になります。

走っている最中や接地の瞬間など腰椎の安定を作っているのも、股関節の屈曲を行っているのも腸腰筋がしっかりと働く事で出来ています。

それだけ大切な筋肉ですが、逆をいうとそれだけ負担が掛かりやすい筋肉にもなります。

腸腰筋にかかる負荷の多くは遠心性収縮です。

以前、ハムストリングスの記事で遠心性収縮によって肉離れを起こすと紹介しています。

腸腰筋の肉離れは多くは無いですが、筋肉はどこでも起こす可能性はありますし、それだけ遠心性収縮は負荷が掛かりやすいという事になります。

遠心性収縮に関してはこちらを読んで頂くと理解が深まると思います。

腸腰筋の遠心性収縮は、股関節の屈曲をしようとしている時に起きています。

走っている最中は地面を蹴った時に股関節が伸展し足は後ろに伸びます。

その状態から足を前に振り出そうとしていく時に股関節の屈曲をするために腸腰筋は収縮をしていきます。

股関節を伸展している状態から股関節を屈曲していこうと収縮する時が遠心性収縮になり、腸腰筋に強く負荷が掛かってしまいます。

実際に痛みが出ている人の多くが、後ろに伸ばされた時やそこから足を曲げていこうとした時に痛みを感じている事が多く、遠心性収縮が起きているタイミングです。

このように腸腰筋は、走っている時の腰椎を安定させ姿勢保持を行っている他にも、走っている時の股関節の屈曲にも大きく関わっています。

また、遠心性収縮によって強く負荷が掛かかりやすく痛めやすい部位だと思います。

腸腰筋に対して行った超音波治療器の一例

当院で行っている腸腰筋に対して行った施術の一例を紹介します。

今回紹介している動画は、陸上競技(ハードル)をしている高校生です。

走っている最中に股関節の前面の痛みを訴えて来院されました。

陸上競技は股関節を痛める事が多いと先ほど説明しましたが、ハードル走に関しては特に負荷が掛かりやすい種目だと思います。

腰の高さ以上もあるハードルを越えるために踏み切って足を振り上げていかないといけないですし、越える時はハードルにぶつからないように脚を横に開きながら越えていきます。

そのため股関節の動きも大きくなりますし、ハードルに向かって踏み切った時には股関節の前後の開きも強くなるので、それだけ負荷は大きくなりやすいと思います。

今回、超音波を当てている姿勢は痛みが起きやすい状態を作って照射しています。

超音波を当てる事で軟部組織(筋肉・腱・靭帯など)の伸張性は上がるので、走りの中で股関節の伸展を起こしている姿勢に近い形で筋肉のストレッチを行っています。

ストレッチを一緒に行う事で効果は上がりやすいですし、少しでも競技に近い形で照射していくと効果は高くなっているのではないかと思っています。

まとめ

今回は【陸上競技(ハードル)の股関節痛|腸腰筋に対して行った超音波治療器】に関して紹介しました。

陸上競技は股関節を痛めやすい競技だと思います。

また、腸腰筋は陸上競技にとってはとても大切な筋肉になります。

腸腰筋は大切な筋肉ですが負荷が大きく痛めやすいので、自分でのケアを知っていけると良いですよね。

怪我をしないようにしていく事も大切ですね。

杏鍼灸整骨院の妹川でした。

投稿者プロフィール

妹川 和志
妹川 和志柔道整復師
柔道整復師

福岡柔道整復専門学校(現 福岡医療専門学校)卒業

陸上競技、サッカー、バレーボール、柔道、剣道など様々なスポーツチームの帯同経験多数
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