運動と合わせて行う超音波治療器は効果的|アキレス腱を例に解説

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こんにちは!!

福岡県筑紫野市二日市にある杏鍼灸整骨院の妹川(いもかわ)です。

今回は【運動と合わせて行う超音波治療器は効果的|アキレス腱を例に解説】に関して紹介していきます。

物理療法機器は沢山の種類があります。

それぞれの機器で効果は違いますし、特性もまた違います。

またどの物理療法機器もそのまま使用するのも効果はありますが、使い方によって効果が違った物にもなりやすいです。

今回紹介している超音波治療器はその一つで、運動を一緒に行ったりなど使い方によって効果は変わってきます。

運動を入れていくと効果は違ってくるのですが、その運動も患部の状態や怪我からの時期で違ってきます。

それを少し説明しながら紹介していきましょう。

目次

超音波治療器に関して知っていこう

超音波治療器に関して少し知っていきましょう。

詳しくはこちらにも書いていますので一緒に読んで頂けると理解が深まると思います。

まず、超音波治療器とは何でしょう??

超音波治療器とは超音波振動を照射するための機器です。

超音波振動を体内に照射していく事で様々な効果を発揮していきます。

超音波振動とは1秒間に10000回を超える振動の事をいいます。

そこで超音波治療器はどうかというと、当院で使用しているもので1000000回から3000000回振動しています。

この想像も出来ないほどの数の振動を体内に照射していく事になります。

体内に照射された振動は、皮膚→脂肪→筋膜→筋肉→筋肉・脂肪・骨などのように皮膚から始まってどんどん深部に向かって伝わっていきます。

この振動が細胞や組織を振るわせていく事で身体の中に変化を起こしていきます。

身体の中で起きる変化には大きく分けて《温熱効果》《非温熱効果》が起きていきます。

これらの効果はそれぞれ起きてくる効果の内容が違ってきます。

温熱効果
体内に連続する超音波振動が照射される事で効果を発揮していきます
この振動により細胞同士で摩擦を起こしたり、組織間で起こる抵抗により熱を発するようになります
この振動による効果と熱による効果が温熱効果を起こしていきます

温熱効果の効果内容
◉疼痛の軽減
◉局所血液循環の増大
◉関節可動域の増大
◉筋緊張・筋スパズムの軽減
軟部組織の伸張性増大
など

非温熱効果
体内に間欠的な弱い振動を照射していく事で効果を発揮していきます
間欠的で弱い振動のため温度上昇を起こさずに、振動により細胞や組織を振動させていきます
これによる振動による効果が非温熱効果を起こしていきます

非温熱効果の効果内容
〇疼痛の軽減
〇浮腫の軽減
〇創傷・褥瘡・潰瘍の治癒促進
〇軟部組織の治癒促進
〇骨癒合促進
など

温熱効果と非温熱効果はこのように起きて効果を発揮していきます。

また超音波振動には特徴があり、組織によって効果を出すまでの早さが違います。

膠原線維(コラーゲン組織)の含有量が高い組織の方が効果が出しやすく、含有量が少なく水分が多い組織の方が効果が出るまで時間がかかりやすいです。

膠原線維の含有量は、腱・靭帯→筋膜→筋肉→脂肪体の順に少なくなっていくので腱や靭帯の方が効果が出やすい事がいえます。

非温熱効果の場合は温度上昇を出さないような設定にしなくてはいけませんが、温熱効果の場合は膠原線維の含有量が多い組織の方が熱が発生しやすく温度上昇を起こしやすくなります。

超音波治療器が運動と一緒に行うと効果的な理由

今回はタイトルにも【運動と合わせて行う超音波治療器は・・・】と書いていますが、ここで大切なのが温熱効果です。

温熱効果を狙った形で運動を一緒に行っていくと、効果が高くなりやすいと思っています。

運動を一緒に行っていく上では温熱効果の効果内容の中の《軟部組織の伸張性増大》がとても大切です。

軟部組織の伸張性増大
軟部組織(筋肉・靭帯・腱・脂肪体・関節包など)が温度上昇によって伸びやすい状態になっていきます
あくまでも伸びやすい状態で伸びている訳ではないので温度上昇が起きている間にアプローチが必要です

伸張性増大は組織が勝手に伸びている訳では無いのでストレッチや動かしたりなど、何らかのアクションを一緒に行っていかないと意味がありません。

そこで効果があるのが一緒に行う運動です。

超音波振動によって温度上昇を出しながら、運動を行っていく事で軟部組織の伸張性を出しやすくなっていきます。

特に例に出しているアキレス腱の場合はより効果が出やすいです。

アキレス腱は腱組織です。

腱組織は膠原線維を多く含んでいる組織なので、超音波振動の効果が出やすく温度上昇が起きやすくなります。

そのためアキレス腱の伸張性が上がり伸びやすくなり、運動を一緒に行う事でしっかりと伸びて動きやすさが出てきやすくなります。

当院でアキレス腱に対して行った超音波治療器の例

当院で行っている超音波治療器を使った一例を紹介します。

動画の患者様は陸上競技をしている社会人です。

陸上競技の中でもハードル種目をしているのですが、踏み切る動作時にアキレス腱に痛みを感じています。

日常生活の痛みはかなり改善されていますが、競技の時には痛みが強く出現するようになっています。

今回の照射している時の運動は立位で足関節の動きをつけながら行っています。

負荷の量は違うにしても競技中に痛みの感じている姿位で行う事で、その動きに対しての改善を行いやすくなります。

またアキレス腱は超音波による温度上昇が起きやすい部位なので、動きをつけながら行うと次第に動きが変わっている事や痛みが変わってきている事が患者様自身も感じてきます。

まとめ

今回は【運動と合わせて行う超音波治療器は効果的|アキレス腱を例に解説】に関して紹介しました。

超音波治療器はとても優れた機器だと思います。

また使い方を少し工夫するだけで効果はもっと良いものになると思います。

運動をする事やストレッチをする事など整骨院などで当ててもらった後にも自分で工夫をする事は出来るので是非試してみてくださいね。

杏鍼灸整骨院の妹川でした。

投稿者プロフィール

妹川 和志
妹川 和志柔道整復師
柔道整復師

福岡柔道整復専門学校(現 福岡医療専門学校)卒業

陸上競技、サッカー、バレーボール、柔道、剣道など様々なスポーツチームの帯同経験多数
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