こんにちは!
福岡県筑紫野市二日市にある杏鍼灸整骨院の陣内です。
今回は【頭重感が変わらない方への後頭下筋群の鍼治療】の一例をご紹介していきます。
頭重感って意外と多く持っている方にとっては不快な症状になります。
特に雨降り前などには症状がひどくなる方も多いです。
また頭痛と併発する事もあり、頸部より上の症状の中では非常に厄介になります。
鍼灸治療はこの部分の施術での効果は非常に高い分野ですので個人的におすすめだと考えております。
頭重感の鍼灸治療
頭痛、頭重感の施術において私が最も大事にしているものは
鍼灸治療に適したものか
という事です。
これは当たり前に思うかもしれませんが鍼灸師としてとても重要な事だと思っています。
頭痛などには命を奪ってしまうような恐ろしい病気が隠れている事もあります。
そのような可能性があるものの症状をレッドフラッグサインといいます。
これは『見逃してはいけない疾患を示唆する危険な徴候や症状』という意味で頭痛などでは次のようなものがあります。
- 突然発症の強い頭痛
- 今までに感じた事のない人生で最悪の頭痛
- いつもと様子の異なる頭痛
- 程度と頻度が時間によって増大する頭痛
- 痺れや麻痺などを伴う頭痛
- 言語障害や精神症状を伴う頭痛
有名どころではこのような症状があります。
もし頭痛で鍼灸治療を探していてこのような症状がある場合は鍼灸ではなく必ず救急車を呼んで専門機関に行くことが何より大事なことになります。
このような頭痛の事を二次性頭痛といわれます。
さて話が少しそれましたが、先ほど述べた鍼灸治療に適した頭痛とは二次性頭痛ではなく一次性頭痛といわれるような頭痛になります。
一次性頭痛には
- 片頭痛
- 緊張型頭痛
- 群発頭痛
- 後頭神経痛
- 薬剤誘発性頭痛
などがあります。
特にこの中でも緊張型頭痛と後頭神経痛が鍼灸治療の中でも効果の望める分野だと思います。
緊張型頭痛は頭痛の中でも占める割合が高く鍼灸治療の適応は広いと考えられます。
タイトルの頭重感はこの緊張型頭痛と伴って起きている事も多いため、施術の多くは同様な施術になっています。
頭重感の原因は後頭下筋群!?
頭重感の多くは後頭下筋群が原因になっている事が多いと言われています。
後頭下筋群ってなかなか聞かない筋肉ですよね!?
後頭下筋群は上のスライドで書いてある大後頭直筋、小後頭直筋、上頭斜筋、下頭斜筋の4つの筋肉の総称になります。頸部の後方にある筋肉で最深部にある筋肉で非常に小さい筋肉になります。
この小さい筋肉たちは頭の位置の制御や眼球を動かす筋肉と共同して動いたりしています。ではこの小さい筋肉たちがなんで問題になるのでしょうか!?
パソコンやスマホは後頭下筋群に負担をかける
現代社会においてPC作業やスマホは切っても切れない関係だと言えます。
一日何時間作業をしているのでしょうか?
その作業のほとんどの時間、上のスライドのように背中の曲がったいわゆる猫背の姿勢で作業を行っていると思います。
背中の曲がった姿勢でいると頭の位置が前方に移動して前下方に引かれるような姿勢になります。
この状態は頭の位置を制御する後頭下筋群にとってはかなりストレスのかかっている姿勢になります。
さらに上述したように目を動かす筋肉と連動して動いているためPC作業やスマホは後頭下筋群はかなり酷使される状況になる訳です。
PC作業やスマホ作業で後頭下筋群にトリガーポイントが形成される
トリガーポイントとは直訳すると
トリガー=引き金
ポイント=点
という事です。
つまり痛みを引き起こしているポイントという意味です。
トリガーポイントを簡単に説明すると次のようになります。
人間には痛みを感じるための感覚受容器というセンサーがあります。
皮膚表面にもそのセンサーはありますが、身体の中、筋肉(筋膜)、腱などにも備わっています。
時にそのセンサーが過敏になり、ちょっとした刺激や冷えでも痛みを感じるようになったり、ひどい場合には、刺激がなくても常に痛みを感じるようなっている状態がトリガーポイントが形成されている状態といえます。
後頭下筋群にトリガーポイントが形成されると上のスライドのように側頭部に痛みが出る事が多いです。時には頭頂部にも痛みが波及するといわれています。
つまり頭重感や頭痛がある場合この後頭下筋群にトリガーポイントが形成されている事が多いと言えます。
もちろんそれ以外の原因がある場合もあります。
当院での後頭下筋群への鍼治療
これは当院で行っている後頭下筋群への電気鍼です。
実際に行うやり方の一つですが患者様の状況によって刺鍼の方法は変わりますので全員に同じやり方をするわけではありません。
ただ後頭下筋群は深層にある筋肉でなかなかアプローチがしにくい部位になります。
しかし、鍼灸治療では鍼を刺す事で直接深い部分にアプローチが出来ます。
この後頭下筋群が悪くなって、頭重感、頭痛がある方は刺鍼をするとほとんどの方が
『まさに悪くなっている部分に触れてもらった感じ』
『そこそこ!』
などの感想をおっしゃいます。
実際刺鍼しないとなかなかわからない感覚だと思います。
参考文献
まとめ
今回は【頭重感が変わらない方への後頭下筋群の鍼治療】の一例をご紹介をご紹介していきました。
頭重感、頭痛で困っている方は非常に多いと思います。
頭痛は全人口の25%ほどの人が自覚しているともいわれています。
その症状の一部は鍼灸治療で軽減していく事は多くの方が知らない事だともいます。
まずは専門機関へ受診し、器質的(脳や血管など)に問題がなく緊張型頭痛などと診断された方は是非鍼灸治療も一つの改善方法として覚えていて欲しいと思います。
何かございましたらご気軽にご相談ください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
投稿者プロフィール
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院長 柔道整復師 鍼灸師
福岡医健専門学校卒業
株式会社セイリン様、株式会社伊藤超短波などでもセミナー活動をしており精力的に鍼灸をひろめようと活動もしております。
陸上競技、ソフトボール、バレーボール、柔道、剣道など様々なスポーツチームの帯同経験多数
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