
こんにちは!
福岡県筑紫野市二日市にある杏鍼灸整骨院の陣内由彦です。
今回は『安全性を考慮した傍坐骨神経刺鍼』をご紹介していきます。
この刺鍼は筑波技術大学大学院技術科学研究科の渡邉先生の発表を元に刺鍼をしています。
腰からお尻や足が痛いと言って一番最初に頭に浮かぶのは『坐骨神経痛』ではないでしょうか?
そんな方は多いと思います。ですが坐骨神経は疾患名ではなく症状です。
どういうことかと言いますと坐骨神経痛とは腰から足にかけて痛みが出ることの総称であって疾患名ではないんですね。
ですのでみなさんが一言で『坐骨神経痛』と一括したとしても原因は様々です。
例えば原因になりうるものあげると
坐骨神経は上の絵で言うと黄色のものが坐骨神経になります。
殿部から出たあと下肢後面を下行していき踵まで分布している下肢では最大の神経と言えます。
つまり先程ご紹介した坐骨神経痛になりえる症状は
椎間板ヘルニア→椎間関節部での絞扼
梨状筋症候群→梨状筋部での絞扼
というわけですね。
神経は圧迫されると神経障害性疼痛というもの起こし痛みが出るようになります。
もちろん圧迫されている原因を考慮し解決することで痛みが軽減していきますが、臨床ではそれだけで痛みがなくならないことも多いともいわれています。
神経の痛みには患部の神経感作(興奮状態)や簡単に言うと血流不足による酸素不足などでいたみが起きていることもあるといわれています。
そのような場合鍼灸的なアプローチが効果的なことも多いといわれています。
実際当院にも坐骨神経痛様の症状を訴えご来院されることも多いです。
今までよく鍼灸臨床で行われてきた傍坐骨神経刺鍼ではこのような位置で刺鍼をされてきました。
この位置では大血管などもありリスクもあるといわれています。(もちろんリスクがあると言っても問題が起こることもほとんどないです。鍼灸師が雑に行うと問題が起こりえます)
しかし、今回ご紹介している刺鍼方法は若干刺鍼する点が違うのでこのリスク自体がぐっと下げる事が出来ます。
ほとんど同じような位置だと思われるかもしれませんがこの位置で刺鍼をすると先ほど書きました、大血管などに当たるリスクがほぼなくなるといわれています。
理由は血管は末梢(体の外側)に行くほど細くなるので当たらないともいわれます。
ただデメリットもあると私は考えております。
それは痛みを起こしている原因へのアプローチをすることがしにくくなっているという点です。
ですので大事なのはきちんとリスクを認識してどちらの方が症状に対して刺鍼点を決めるのが大事だと思っています。
目次
坐骨神経痛
腰からお尻や足が痛いと言って一番最初に頭に浮かぶのは『坐骨神経痛』ではないでしょうか?
そんな方は多いと思います。ですが坐骨神経は疾患名ではなく症状です。
どういうことかと言いますと坐骨神経痛とは腰から足にかけて痛みが出ることの総称であって疾患名ではないんですね。
ですのでみなさんが一言で『坐骨神経痛』と一括したとしても原因は様々です。
例えば原因になりうるものあげると
- 腰椎椎間板ヘルニア
- 脊柱菅狭窄症
- 変形性腰痛症
- 梨状筋症候群
坐骨神経は上の絵で言うと黄色のものが坐骨神経になります。
殿部から出たあと下肢後面を下行していき踵まで分布している下肢では最大の神経と言えます。
つまり先程ご紹介した坐骨神経痛になりえる症状は
椎間板ヘルニア→椎間関節部での絞扼
梨状筋症候群→梨状筋部での絞扼
というわけですね。
神経は圧迫されると神経障害性疼痛というもの起こし痛みが出るようになります。
もちろん圧迫されている原因を考慮し解決することで痛みが軽減していきますが、臨床ではそれだけで痛みがなくならないことも多いともいわれています。
神経の痛みには患部の神経感作(興奮状態)や簡単に言うと血流不足による酸素不足などでいたみが起きていることもあるといわれています。
そのような場合鍼灸的なアプローチが効果的なことも多いといわれています。
実際当院にも坐骨神経痛様の症状を訴えご来院されることも多いです。
傍坐骨神経刺鍼
実際に四神している動画をご紹介します。 この動画は当院が鍼灸師向けに作っているyoutubeチャンネルです。 一般の方向けにはわかりにくいかもしれませんが鍼灸臨床ってこんな感じで行っているんだよ〜って感じでみてもらえればと思います。
今までよく鍼灸臨床で行われてきた傍坐骨神経刺鍼ではこのような位置で刺鍼をされてきました。
この位置では大血管などもありリスクもあるといわれています。(もちろんリスクがあると言っても問題が起こることもほとんどないです。鍼灸師が雑に行うと問題が起こりえます)
しかし、今回ご紹介している刺鍼方法は若干刺鍼する点が違うのでこのリスク自体がぐっと下げる事が出来ます。
ほとんど同じような位置だと思われるかもしれませんがこの位置で刺鍼をすると先ほど書きました、大血管などに当たるリスクがほぼなくなるといわれています。
理由は血管は末梢(体の外側)に行くほど細くなるので当たらないともいわれます。
ただデメリットもあると私は考えております。
それは痛みを起こしている原因へのアプローチをすることがしにくくなっているという点です。
ですので大事なのはきちんとリスクを認識してどちらの方が症状に対して刺鍼点を決めるのが大事だと思っています。
まとめ
今回は『安全性を考慮した傍坐骨神経刺鍼』をご紹介していきました。 鍼灸分野も基礎研究といって大学などでいろんな研究が進められています。 私が鍼灸の学生時代ではわからなかったことも少しずつわかるようになってきています。 今回ご紹介している内容のように患者様に安全性が高く、最大限の効果があるように知識のアップデートが必要なので日々研鑽していきたいと思います。 最後までご覧くださりありがとうございました。 またテーピングや怪我に関して疑問がある方は気軽にご質問ください。投稿者プロフィール

- 柔道整復師、鍼灸師
-
院長 柔道整復師 鍼灸師
福岡医健専門学校卒業
株式会社セイリン様、株式会社伊藤超短波などでもセミナー活動をしており精力的に鍼灸をひろめようと活動もしております。
陸上競技、ソフトボール、バレーボール、柔道、剣道など様々なスポーツチームの帯同経験多数
最新の投稿
鍼灸治療2025年12月16日変形性膝関節症に鍼灸は効果がある? 論文から見る可能性
施術2025年12月12日ハムストリング肉離れにおけるLプロトコル:エビデンスに基づいた最新リハビリテーション
鍼灸治療2025年12月10日膝蓋靭帯炎(ジャンパー膝)に対する鍼灸治療の効果 – 論文から見る可能性
鍼灸治療2025年12月9日腸脛靭帯炎(ランナー膝)に鍼灸は効くの?研究から分かった効果とメカニズム


