こんにちは!
福岡県筑紫野市二日市にある杏鍼灸整骨院の陣内です。
今回は『大腿部打撲における超音波による施術』をご紹介していきます。
打撲は一般的には打ち身などとも呼ばれスポーツをする方はもちろんの事日常でも起こるケガですよね。
おもに患部の痛みが主な症状になりますが、腫れや皮下出血などを伴い、重症例では筋挫傷(肉離れ)まで伴う事もあります。
たかが打撲と甘くみてなかなか症状が治らなくなってしまう事もあります。
打撲も甘くみらずに早めの施術をする事が早く治る近道になります。
打撲の症状
今回実際に当院に来院された方の施術をご紹介していきます。
この方は自宅で転倒してしまい、コタツのテーブルの角に太ももの側面をぶつけて負傷し来院されました。
上の写真は受傷後3日目の写真になります。
受傷は一番色濃く皮下出血が起きている所になりますが、それ以外の下方にも皮下出血が広がっているのが分かると思います。
これは重力に従って出血が広がっているからです。
この状況をみてご本人は「酷くなっている」と考えられるのですが、自然におこる現象なので決して悪化している訳ではありません。
太ももの打撲をすると主な症状は
- 圧痛(押して痛い)
- 疼痛(ズキズキ痛い)
- 腫れ
- 皮下出血
- 歩行痛
などがあげられます。皮下出血が多いと貧血様の症状がおこり立ち眩みなどをする方もおられます。
強く打撲を起こした際は骨折なども考えられるので注意が必要です。
また打撲により血腫が顕著に起こる事によって「骨化性筋炎」というものが起こる事があります。
骨化性筋炎は血腫が筋内にたまる事によりカルシウムイオンが異常に集積し、筋内に骨組織のような石灰化を起こしてしまう病態です。
骨化性筋炎にならないために大事な事は初期処置をきちんと行い、血腫を少なくすることと回復に合わせて運動をしていく事です。
打撲の超音波による施術
当院で行う超音波による施術はおもに上の写真で紹介をしているもの使用していきます。
固定型のオステオトロンとプローブで行うEU-910などの機器になります。
打撲初期の炎症がある状態の場合は「非温熱効果」というものを狙ったやり方で行います。
超音波の詳しい効果についてはこちらの記事をご覧ください。
非温熱効果とは・・・超音波振動の出力(振動の強さ)を抑えて照射したり、間欠的に照射する事により温度上昇を起こさないようにして照射する方法です。これにより、振動によって起こる効果のみを狙ったものが非温熱効果です。
●炎症・疼痛の軽減
↓これによる
●関節可動域の増大
●浮腫の軽減
●創傷・褥瘡・潰瘍の治癒促進
●軟部組織の治癒促進(筋損傷・腱損傷・靭帯損傷など)
●骨癒合の促進(新鮮骨折・難治性骨折・偽関節など)上記記事より一部抜粋
炎症初期はこのように超音波を施術していきます。
炎症が消失するとともに「温熱効果」に移行して組織の回復や柔軟性の獲得を目指して施術を行っていきます。
打撲の超音波による施術の経過
上の写真は時系列的に経過を並べた物です。
受傷3日目から経過を追っていたものですが最初は出血が広がっていく様子が分かると思います。
3/13の頃から打撲部位の血腫が一気に消失していっていることが分かると思います。
超音波を照射する事でこのように血腫が早くなくなっていく事が分かります。
もちろん血腫がなくなっていくのに従って症状も軽減していきました。
見てわかるように打撲としてもかなり範囲が広く痛みは強かったようですが痛みが無くなるのが早くご本人様も喜んであったのが印象的です。
まとめ
今回は打撲の超音波の施術をご紹介していきました。
打撲をした際はRICE療法などをご自宅でしていただけると症状悪化を防げます。
RICE療法は安静(Rest)、冷却(ice)、圧迫(compression)、挙上(elevation)の略になります。
まずはこのような処置を行ったうえで専門機関に受診をしていただければと思います。
打撲を甘くみないで早く治るようにしていきましょうね。
最後までご覧いただきありがとうございました。
投稿者プロフィール
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院長 柔道整復師 鍼灸師
福岡医健専門学校卒業
株式会社セイリン様、株式会社伊藤超短波などでもセミナー活動をしており精力的に鍼灸をひろめようと活動もしております。
陸上競技、ソフトボール、バレーボール、柔道、剣道など様々なスポーツチームの帯同経験多数
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