上腕三頭筋の停止部に対して行った超音波治療器|運動と行う動きの改善

  • URLをコピーしました!

こんにちは!!

福岡県筑紫野市二日市にある杏鍼灸整骨院の妹川(いもかわ)です。

今回は【上腕三頭筋の停止部に対して行った超音波治療器|運動と行う動きの改善】に関して紹介していきます。

今回紹介しているのは野球をしている大学生です。

ピッチャーをしていて投球練習をしていると力の割合を強くしていくと痛みが出てくる状態でした。

この選手は球速を上げようとウエイトトレーニングに励んでいる時期で特に上腕三頭筋を鍛えている所でした。

そんな時に行った超音波治療器の施術例を紹介していきたいと思います。

また上腕三頭筋に関しての知識と、肘周りの怪我に関して合わせて少し知っていただけたらと思います。

目次

上腕三頭筋に関して知ってイメージしよう

上腕三頭筋は腕の後面に位置している筋肉です。

この筋肉は3つの頭(起始)を持った筋肉で、まとまって一つとなり停止をしていきます。

【上腕三頭筋】

《長頭》
起始:関節下結節
《外側頭》
起始:上腕骨体外側面
《内側頭》
起始:上腕骨体後面

停止:肘頭
作用:肘関節伸展

上腕の後面に位置しているのは上腕三頭筋しかありません。

なので上腕後面で体表から見える筋肉のほとんどが上腕三頭筋になります。

結果的に肘関節伸展を行うのは上腕三頭筋がメインになるため多くの負荷が掛かると痛める事が多くあります。

今回紹介している患者様の野球でいうとピッチング動作のアクセラレーション期(加速期)からリリースするタイミングまでが上腕三頭筋が強く収縮して負担が掛かりやすくなります。

またバッティング時でもスウィングからインパクトの瞬間には上腕三頭筋の収縮と負担が掛かりやすくなります。

その他スポーツの中でも色々な場面で活動しているのが上腕三頭筋です。

肘の痛みはそのままにするのは危険!!その他の怪我に繋がりやすい

怪我をした場合そのまま改善されていくと一番いいのですが、無理してそのままプレーを続けているとその他の組織の損傷を起こしやすくなる部位も沢山あります。

例でいうと『シンスプリントの痛みを無理して続けていたら疲労骨折になっていた』という事を聞いたことないですか??

このように同じ部位で他の組織の損傷を起こす事もありますし、痛みを無理した事で別の部位に損傷を起こす事も多くあります。

これは肘の痛みでも多くみられます。

まずは、今回紹介している肘関節後面の痛みです。

今回の患者様は上腕三頭筋腱部に痛みを感じていて、実際にそこに損傷がありました。
※整形外科にて検査をいただいています

これが痛みを感じてくる初期だと思っています。

その後も無理してプレーを続けていると《肘頭窩インピンジメント》《肘頭部疲労骨折》《肘頭部骨端線離開》などを引き起こす可能性があります。

《肘頭窩インピンジメント》
肘関節の後方で肘伸展時に尺骨の肘頭と上腕骨の肘頭窩で衝突が起きる事で炎症を起こしていきます。
この時に周りの軟部組織を挟み込む事で痛みを強く出す場合もあります。

《肘頭部疲労骨折》
肘頭窩インピンジメントなど骨のぶつかり合いによって引き起こされてきます。
ぶつかる事で肘頭の一か所に負荷が掛かるようになるために、そこに掛かる繰り返しの負荷によって引き起こされていきます。

《肘頭部骨端線離開》
骨端線が閉鎖していない少年野球の選手に起きやすいです。
肘頭部疲労骨折と同様にインピンジメントによって負荷が掛かるのに合わせて、上腕三頭筋の牽引によっても起きやすくなります。

次に肘関節内側の痛みです。

肘関節の内側で痛めやすいのは《内側側副靭帯損傷》《上腕骨内側上顆裂離》《上腕骨内側上顆骨端線離開》が起きやすくなってきます。

《内側側副靭帯損傷》
身体がある程度成長した状態から起きやすい損傷で、肘の内側にある靭帯の損傷・断裂を起こします。
投球動作のコッキング後期に外反力が強くなり牽引力が掛かるために負荷を受けやすいです。

《上腕骨内側上顆裂離》《上腕骨内側上顆骨端線離開》
内側側副靭帯やその他の筋肉の牽引によって損傷を起こしていきます。
どちらも成長期の子供の選手に起きやすい怪我で、骨が成長している時期はまだ柔らかく靭帯などの牽引の強さに耐えられず骨折を起こす事が多いです。

肘関節内側の痛みの後に起きやすいのが肘関節外側の痛みです。

これは単独で起きるケースもありますが、多くが肘関節内側の障害が起きてから起きるケースが多いです。

それは《離断性骨軟骨炎》といって、この状態までなってほしくない怪我の一つです。

《離断性骨軟骨炎》
内側側副靭帯損傷や上腕骨内側上顆の骨折などにより外反の不安定性が高くなり外側部の衝突が起きやすくなる事により、上腕骨小頭(関節面)の関節軟骨が剥がれる状態をいいます。
これは早期は痛みが少ない事から発見が遅れる事が多く、後期になった場合は関節軟骨の摘出などを行うケースもあります。
また剥離した関節軟骨が関節内に入り込んだりする事を関節内遊離体(関節ねずみ)いうのですが、これが関節に挟まったり痛みを強く出したりする場合も多くあります。

この他にも肘関節の怪我は沢山あります。

最初は大丈夫と思ってプレーしていると次第に状態は悪化し取り返しのつかない状態になったりするケースも少なくありません。

最初は筋肉や腱や靭帯の痛みだったのに、骨折や骨端線離開を起こしてしまったり炎症から疲労骨折になってしまったりなど状態は悪くなります。

こうなってしまうとボルトを入たり内視鏡をしたりなど手術になってしまう場合もあります。

また手術にまでならなくても何ヵ月か競技を休まないといけない状態になりかねないです。

それくらい肘周りの怪我というのは軽視が出来ない怪我になります。

これらが起きてくる要因は様々あります。

まず考えられるのが過度の負荷やオーバーユースです。

特に成長期というのはまだ身体が出来上がてないので、成人の身体に比べると骨も弱く損傷を起こしやすい部位が沢山あります。

これらに負荷が続くと怪我に繋がっていくので、保護者や監督が管理をしてあげる事がとても大切になってきます。

その他にも身体の硬さや、肩甲骨や肩関節の可動域・可動性や、胸郭の可動性や、股関節の硬さや、フォームや、練習環境など多くの事が怪我に繋がっていきます。

選手として強くなるために練習をする以上は負荷を無くす事は出来ないと思いますが、成長期の選手に関しては練習量を周りの大人が管理しないといけないと思いますし、成長後の身体には本人自身がしっかりと練習量の管理を行っていく事がとても大切です。

また怪我を起こさないために自分で出来るケアの方法を沢山知っていく事も大切です。

当院で行った超音波治療器の施術例|上腕三頭筋腱

当院で行っている超音波治療器を使用した一例です。

超音波治療器は温熱効果といって当てているポイントの温度上昇を起こす事が出来ます。

これが腱部にはとても効果が高く、伸びやすさや動きの改善を出しやすくなります。

また運動を一緒に行う事でその効果は高くなります。

筋肉や腱の伸張性は出しやすくなりますし、筋膜との滑走性も良くなりやすいです。

まとめ

今回は【上腕三頭筋の停止部に対して行った超音波治療器|運動と行う動きの改善】に関して紹介しました。

肘の痛みは結構軽視される事が多いです。

『痛いけど出来るから』とプレーを続けていると痛みは強くなり状態も悪くなり、結果的に後悔をする事もあると思います。

また痛みが無くなった後にも肘が完全に伸びなくなってしまったりと後に影響を起こすような事も起きやすいです。

そうならないように痛くなる前からケアと対策を行って、肘の痛みを感じたら早期から治すための行動をとっていく事が大切ですね。

対策やケアの仕方、痛くなってからのケアや施術など、分からない事は何でもご相談ください。

杏鍼灸整骨院の妹川でした。

投稿者プロフィール

妹川 和志
妹川 和志柔道整復師
柔道整復師

福岡柔道整復専門学校(現 福岡医療専門学校)卒業

陸上競技、サッカー、バレーボール、柔道、剣道など様々なスポーツチームの帯同経験多数
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次