内側側副靭帯損傷に対して行った運動療法|不安定感の改善

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こんにちは!!

福岡県筑紫野市二日市の杏鍼灸整骨院の妹川(いもかわ)です。

今回は【内側側副靭帯損傷に対して行った運動療法|不安定感の改善】について紹介していきます。

今回紹介しているのは、柔道をしている高校生です。

練習中に膝を捻って内側側副靭帯を損傷して来院されました。
※整形外科にて診断を受けています

来院時は痛みも強くスムーズに歩けない状態で、練習は休んでいました。

痛みが改善した後にも靭帯損傷による不安定感が残っていました。

その不安定感を改善するために行った運動の一例です。

今回は行った運動の紹介と、内側側副靭帯に関して少し紹介していきます。

目次

内側側副靭帯とは??機能と解剖

内側側副靭帯損傷は聞いた事もある方も多いと思います。

スポーツの中でも、コンタクトスポーツやジャンプを行う競技で損傷する事が多いです。

特にコンタクトスポーツに多く、膝関節を強制的に捻られる姿勢をとった時に損傷したり、他の選手との接触などで膝関節部にかかる外力によって損傷する事が多くあります。

内側側副靭帯

起始:大腿骨内側上顆
停止:脛骨内側顆
機能:膝関節の外反・外旋の抑制

内側側副靭帯の損傷度合い

Ⅰ度損傷:圧痛は確認できるが靭帯損傷がなく動揺性なし
Ⅱ度損傷:靭帯損傷が軽度あり動揺性も軽度あり
Ⅲ度損傷:靭帯損傷が強くあり(断裂)動揺性も強い

内側側副靭帯は膝関節の内側にある靭帯です。

膝関節を挟んで大腿骨から脛骨の前方に向かって斜めに走行していきます。

そのため、膝関節の外反(膝から下が外を向く)と外旋(膝から下が外側に捻られる)の動きを制限して、その方向に行かないように制御しています。

また内側側副靭帯は二層に分かれており、浅層と深層に分かれています。

この深層の方には少し特徴があり、内側半月板と結合していて内側半月板の動きにも関係していきます。

しかし結合しているために、同時に損傷を起こしているケースも多くあります。

内側側副靭帯のⅢ度損傷になると不安定感も強くなるために、この場合は前十字靭帯の損傷も起こす可能性も高くなります。

内側側副靭帯・内側半月板・前十字靭帯の3つを同時に損傷する事不幸の三徴候 unhappy triadといいます。

この場合、靭帯損傷も半月板損傷も強く起きているケースが多いので注意が必要です。

内側側副靭帯損傷後の不安定感を解消|バランストレーニング

この運動を行っている時は、競技復帰をすこしずつ行っている時でした。

運動強度を落としながら、少しずつ体と患部に負荷を掛けていっている最中です。

しかし、打ち込みや乱取りを軽く行った時に膝関節に不安定感と不安感がありました。

そこで他にも行っていた運動に追加して、今回紹介している運動を行いだしました。

少しずつではありますが、不安定感と不安感は改善されていきました。

しかし、行っていた運動は一つではないのでそれぞれの運動がいい方向に働いたのだと思います。

また競技復帰を行って軽度の負荷で行ってるために、そのことも改善に向けて良かったのだと思います。

運動方法

①自分を中心に前・左右にマークを置く
②重心を下げてマークを右→前→左に順でタッチしていく
③反対方向に左→前→右の順にタッチしていく
④繰り返す

アドバイス

①に関してマークの位置を遠くする事で負荷の量を増やす事が出来る
②~③に関して反対方向に動く事で負荷を一定方向にしない
片足立ちでは不安定感の中で行えバランスの運動になるが怪我の注意が必要
膝が内側に入らないように注意する(再負傷の可能性あり)

まとめ

今回は【内側側副靭帯損傷に対して行った運動療法|不安定感の改善】について紹介しました。

内側側副靭帯損傷は起こした場合、競技復帰まで時間のかかりやすい怪我になりやすいです。

また、損傷の度合いによっては半月板など他の部位の損傷も同時に起こしやすいので、大きな怪我に繋がりやすいと思っています。

起きない事が一番いいですが、起きた場合は患部を支えるための運動をしっかりと行わないと、また損傷を起こしてしまう事も少なくありません。

『痛くないから!』と不安定感等をそのままにしないで、しっかりと改善を行っていく事が大切だと思います。

杏鍼灸整骨院の妹川でした。

投稿者プロフィール

妹川 和志
妹川 和志柔道整復師
柔道整復師

福岡柔道整復専門学校(現 福岡医療専門学校)卒業

陸上競技、サッカー、バレーボール、柔道、剣道など様々なスポーツチームの帯同経験多数
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