ハムストリングスの肉離れ|復帰に向けた運動の重要性

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こんにちは!!

福岡県筑紫野市二日市にある杏鍼灸整骨院の妹川です。

 

今回はハムストリングスの肉離れ|復帰に向けた運動の重要性について紹介していきます。

 

当院は様々なスポーツをしている方が来院されます。

また、中学・高校・大学での部活動や、社会人スポーツや趣味でされている方まで年齢層も様々です。

 

どのスポーツでも、どの年齢層でも肉離れは起きやすい外傷の一つです。

また、損傷が回復した後にもスポーツや生活に上手く復帰が出来ずに悩みやすい所でもあります。

そこで大切なのが復帰に向けた運動です。

 

今回紹介している【ハムストリングスの肉離れ|復帰に向けた運動の重要性】では、肉離れの起こる理由と復帰に向けた運動の一例について紹介していきます。

 

 

目次

ハムストリングスの肉離れの起こる理由

当院では様々なスポーツをしている方が来院されますが、その中でも陸上競技(短距離)をしている方が多く来院されます。

陸上競技にとって肉離れは起こりやすい外傷の一つで天敵です。

 

では『肉離れはどうやって起こるのか??』が疑問になってくると思います。

肉離れの起こる原因としては、過度の筋緊張(タイトネス)拮抗筋との筋力バランスなど言われています。

それらに加わり、肉離れを起こしている時の多くが筋収縮をしている最中に起こりやすいです。

 

筋肉の収縮の仕方には大きく等尺性収縮・等張性収縮・遠心性収縮(・求心性収縮)の3つに分けられます。

等尺性収縮・・・筋肉の長さが変わらない筋収縮で関節の動きなし
等張性収縮・・・筋肉にかかる負荷が変わらない筋収縮で関節の動きあり
遠心性収縮・・・筋肉の起始と停止が離れながら収縮している状態
(求心性収縮・・・筋肉の起始と停止が近づくように収縮している状態)

 

これらの筋収縮の中でも肉離れを起こしやすいのは、遠心性収縮です。

関節運動の基本は関節付近の骨に付着している筋肉が収縮(求心性収縮)する事で関節を動かしていきます。

では遠心性収縮はどうかというと、筋肉が収縮しているのに他の力が働いて関節は反対の方向に動いている状態で筋肉は収縮したまま伸ばされていきます。

 

ダッシュをしている最中の足を前に振り出した時から地面に接地する時の間の遠心性収縮で負傷する事が多いです。

ハムストリングスの場合は、筋の働きは股関節伸展と膝関節屈曲です。

足を振り出した状態から地面に足を接地するまでには股関節伸展と膝関節伸展が行われます。

接地をするために股関節伸展していくとハムストリングスは収縮していきますが、膝関節伸展してく時にはハムストリングスの収縮とは反対の方向に動いているため、ハムストリングスは遠心性収縮の力が加わっていきます。

その時にハムストリングスには収縮する力と伸ばされる力のどちらもかかるために、筋肉が伸ばされる力に耐えられなくなり『パチンッ!!』と筋肉の線維が断たれて肉離れを起こしてしまいます。

 

この時に最初に説明した肉離れの原因である、筋肉の過度の緊張(タイトネス)や拮抗筋との筋バランスが大きいと肉離れはより起きやすくなります。

ハムストリングの肉離れ

 

ハムストリングスの肉離れ後の復帰に向けた運動の重要性

『肉離れは癖になりやすい』『再発しやすい』というイメージがあるのがハムストリングスの肉離れです。

実際にはそうではなく、復帰時には負傷部位が肉離れを起こす前の状態にどれだけ近づける事が出来ているかが重要だと考えています。

それが出来ていない状態で復帰をしていくと癖や再発などを起こす可能性が高くなってしまいます。

そこで大切なのが復帰に向けた運動です。

 

ハムストリングスの肉離れに限った事ではなく、他の肉離れやどんな怪我に対しても復帰に向けた運動は大切になります。

 

私の中でハムストリングスの肉離れを起こした場合、復帰の目安がいくつかあります。

筋力
ストレッチ
俊敏性
コーディネーション能力

細かくいうともっとありますが、大まかにはこれらの左右差がなくなる事が大切だと考えています。

 

仮に施術をしなくても、時間の経過で傷ついた組織は自然と治っていきます。

しかし、復帰の目安としているような事は自然には戻りにくい印象で、自然に戻っていくにしても時間がかかりやすいです。

そこで復帰に向けて運動を行っていく必要があります。

 

運動を行う事によって、これらは改善していきやすくなっていきます。

トレーニングにより落ちていた筋力改善

筋が動くことにより筋線維や筋膜の滑走性改善(ストレッチ改善)

運動やトレーニングがスムーズに行いやすくなる事で神経伝達の改善

俊敏性改善・コーディネーション能力改善

 

これらがしっかりと行えるようになって復帰していくと、同じ怪我をしていく可能性が低くなっていきます。

 

ハムストリングスの肉離れに対する運動の一例

当院で行っているハムストリングスの肉離れに対する運動の一例を紹介します。

 

この運動は簡単に出来ます。

しかも効果は高いと思っていますが、結構きついです。

筋力・俊敏性・コーディネーション能力の向上を狙えると思っています。

 

運動の行い方

①うつ伏せになる
②膝の曲げ伸ばしをする
③慣れてくると次第に早く・強く・大きくを意識する
④左右の差がなくなるように行う

 

小さなバランスボールなどを挟むと負荷が上がるのでトレーニング効果は上がります。

しかし、ボール等が無くても効果はあるのでそのまま行っても大丈夫です。

上手く出来ない場合は、すぐに疲れたり思い通りに動かずカクカク動く感じが出ます。

この感じの左右差がなくなるまで数日は続けていきましょう。

 

まとめ

今回は【ハムストリングスの肉離れ|復帰に向けた運動の重要性】について紹介しました。

 

運動は『これさえやっておけば大丈夫』なんて物はないと思ってください。

今回紹介した運動もほんの一例です。

色々な種類の運動を行う事で、色々な方向から筋肉が刺激され、より早く快方に向かっていきます。

 

損傷部位に痛みが出る場合は基本はストップです。

やみくもに行うのではなく、損傷部位の状態などを確認しながら行うといいと思います。

 

杏鍼灸整骨院の妹川でした。

投稿者プロフィール

妹川 和志
妹川 和志柔道整復師
柔道整復師

福岡柔道整復専門学校(現 福岡医療専門学校)卒業

陸上競技、サッカー、バレーボール、柔道、剣道など様々なスポーツチームの帯同経験多数
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