ハムストリングスの超音波(当て方・使い方)

ハムストリングの肉離れの超音波
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こんにちは!!

福岡県筑紫野市二日市にある杏鍼灸整骨院の妹川です。

 

今回はハムストリングスの超音波(当て方・使い方)について紹介をしていきます。

今回紹介している内容は超音波の当て方・使い方も含まれるので、市販の超音波をお持ちの方は是非知っておいて損はないと思います。

 

当院にはスポーツをしていてハムストリングスの肉離れや、肉離れ後の復帰時だったりスポーツ後の張りを感じて患者様が多く来院されます。

『走っている最中に痛みが走った』
『肉離れした後に動くとまだ痛い』
『運動していると怪我をした部分が強く張って来る』
『運動後に体が張っている』など

このような事でハムストリングスに痛みや張りや違和感を感じて来院されます。

そこで超音波を使用する事が多いのですが、その当て方一つで効果は変わると思っています。

目次

ハムストリングの損傷メカニズム

スポーツの中で肉離れを起こす事は多くあると思います。

当院は陸上競技をしている患者様が多く来院されますが、陸上競技の中では多くの肉離れはハムストリングスに起こっています。

そこで、まずは肉離れのメカニズムに関して説明していきます。

 

ハムストリングスは太ももの裏面の筋肉の事の総称です。

細かくは、大腿二頭筋半腱様筋半膜様筋の3つの筋肉を合わせてハムストリングスといいます。

 

陸上競技に限らず、スポーツをする上でハムストリングスはとても大切な役割をしています。

ダッシュ時のスピードを上げる時にはハムストリングスは大きな役割を果たしているのと同時に大きく負担がかかっています。

陸上競技でハムストリングスの肉離れを起こすタイミングもほとんどが走っている最中です。

 

筋肉は収縮をして縮む事で関節を動かしていき、この基本の動きが求心性収縮といいます。

その反対の動きで筋肉は伸ばされているのに収縮している状態を遠心性収縮といいます。

肉離れを起こす場合の多くは遠心性収縮を起こしてい最中です。

 

求心性収縮・遠心性収縮といってもイメージが湧きにくいと思うので、今回紹介しているハムストリングスで考えていきます。

ハムストイングスの筋の役割は膝関節の屈曲股関節の伸展です。

お尻の下から始まって膝の下に付着しているので、ハムストリングスが縮んでいくと膝関節の屈曲と股関節の伸展をしていきます。

これが求心性収縮です。

反対に膝関節を伸ばしていくとハムストリングスは伸ばされて、そこで力を入れて筋肉を収縮させている状態が遠心性収縮です。

足先に重りをつけてゆっくりと膝を伸ばしていく時などが遠心性収縮を起こしています。

この遠心性収縮の時がハムストリングスに最も負荷が掛かる状態で、負傷しやすいタイミングです。

 

陸上競技のハムストリングスに限らずに、肉離れを起こしたタイミングの多くが遠心性収縮によるものです。

その他のスポーツの色々な場面でも、日常生活の場面でも求心性収縮も遠心性収縮も行っているので、怪我を起こす場面は至る所にあります。

 

超音波の当て方・使い方

肉離れには超音波を使用する事が多くあります。

超音波は急性期から回復期・復帰期など、その時の状態に合わせて使用していきます。

 

簡単に説明していくと、超音波の効果は大きく分けて温熱効果》《非温熱効果の二つに分けられます。

急性期には熱を起こさずに超音波振動を与える《非温熱効果》によって、損傷部位にアプローチしていきます。

急性期以降には超音波振動によって細胞・組織が熱を起こす《温熱効果》でアプローチしていきます。

それぞれ、損傷からの期間・損傷の度合い・炎症の有無・腫脹の有無などを診ながら、どのような効果を狙っていくのかを判断していきます。

 

超音波を使う上での抑えてほしいポイントがいくつかあります。

ポイント①
超音波は照射した所から真っすぐ直線的にしか進みません。
損傷部位に向けて真っすぐに向けないと、上手く当てたいポイントに超音波が当たりません。
これは方向を考えて当てないといけないので、そこが重要です。

ポイント②
超音波は届く範囲が決まっています。
超音波は深くまで届くのが特徴ではありますが、振動数(1MHz・3MHzなど)によって届く範囲が違います。
振動数が多い方が浅いポイントに向いていて、振動数が少ない方が深くまで届きます。
損傷部位など当てたいポイントがどれくらいの深さにあるのかを考える事が重要です。

ポイント③
さっき届く深さが決まていると説明しましたが、押し込む事が出来ます。
超音波は細胞・組織を振動させていくので、当てたいポイントに届くまでに邪魔な組織があれば上手く超音波振動が届かない可能性が大きくなります。
例えば筋肉を狙いたいのに、その上の脂肪組織が邪魔をしてなかなか筋肉まで超音波が届かないなどの場合です。
この場合、押し込む事でポイントまでの距離を縮める事が出来ます。

 

これらの事を考えて超音波を使うだけで、効果は今までと違ったものになると思います。

私は、市販の超音波でも使い方次第では十分に効果を出せると思っています。

もし、お持ちの方は試してみてください。

※あくまでもプローブ導子の使い方の一つですので、正しくは説明書を確認ください

 

 

実際の施術風景

当院で行っている施術風景です。

 

ハムストリングスの肉離れ後で競技復帰をしている患者様です。

競技復帰時には、患部に強く張った感じなどが起きやすいです。

それをそのままにせずに、その都度張りの無い状態まで回復させていく事が大切だと考えています。

 

患部は少し深い位置にあり、通常通り皮膚から照射した場合なかなか患部に届きづらいために押し込んで照射しています。

これにより通常より深部に温熱効果を起こす事が出来ます。

 

 

まとめ

今回は【ハムストリングスの超音波(当て方・使い方)】について紹介しました。

 

治療器に限らずだとは思いますが、何に対しても使い方によって効果は変わってくると思います。

でたらめに使うという意味ではなく、今まで何も考えずに使っていたり行っていた事に対して、正しい知識を持って正しい使い方をする意識を持つと、今までとは違う変化を感じると思います。

市販の機械をお持ちなら是非色々な所に意識をして使用していただけたらなと思います。
※しっかりと説明書に沿った使用をお願いします

 

杏鍼灸整骨院の妹川でした。

投稿者プロフィール

妹川 和志
妹川 和志柔道整復師
柔道整復師

福岡柔道整復専門学校(現 福岡医療専門学校)卒業

陸上競技、サッカー、バレーボール、柔道、剣道など様々なスポーツチームの帯同経験多数
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