こんにちは!!
福岡県筑紫野市二日市にある杏鍼灸整骨院の妹川(いもかわ)です。
今回は【足関節捻挫後の運動介入|早期の運動(リハビリ)で機能改善】に関して紹介します。
足関節捻挫を経験した人は多いと思います。
足関節捻挫をした後に痛みが無くなっても不安感など違和感を強く残している事はないですか??
それは、運動によるリハビリが上手く出来ていない時に起きやすいです。
足関節捻挫に限らず怪我をした時は運動(リハビリ)がとても大切になります。
そこで今回は、早期から運動を行う重要性に関して少し説明をしていきましょう。
怪我をしたらどうなるの??体が起こる変化
まず知ってほしい事は、怪我をした時の身体の変化に関してです。
身体を怪我をした時はまずは《出血》と《炎症期》が起きます。
まずは出血は周りの組織に良くない影響を及ぼすために、出血はなるべく少なく抑えるようにしていきます。
そして炎症は身体の修復のために必ず起きて、炎症が起きないと身体の修復は始まらないといっても過言ではないので、それくらい大切な現象になります。
しかし、この炎症は約2日から5日程の期間あるのですが、これが強くなりすぎてしまうと身体にとっては良くないですし、少なすぎても組織修復が上手く進まないので良くないといわれます。
最初に出血をしっかりと抑えて、炎症は強くなりすぎないように処置をしていく事が大切です。
次に起きてくるのは組織の《増殖期》と《修復期》です。
炎症が起きる事で組織の増殖が活性化されていきます。
それにより損傷組織周辺に修復素材が集まっていき、修復素材が集まる事で組織の修復が始まっていきます。
そこで組織の増殖と修復が同時進行していきます。
組織の修復が行われている期間の途中で、ある程度痛みは無くなってきます。
この修復がある程度進んで痛みが無くなった所で競技復帰や生活復帰などの《復帰期》に移行していきます。
ここまでは身体の中で起きている組織や細胞の範囲の説明をしましたが、筋肉も変化をしていきます。
足関節捻挫など急性の外傷を起こした時に、損傷直後からその周辺の筋肉は細く弱くなり始めます。
また周辺の筋肉の収縮力が低下したり働きが弱くなる事で機能が低下していきます。
この事を《筋委縮》といいます。
これが結構厄介で怪我をしたら筋委縮は必ず起きてくるので、これをどれだけ少なく出来るかが大切になってきます。
運動(リハビリ)を始める時期とは??早期の運動の重要性
先ほど、怪我をしてからの身体の中で起きている変化に関して少し話しをしましたが、これらのどの時期に運動を開始するかという事が大切になってきます。
身体は何もしなくても怪我は治っていきます。
しかし、治っていく過程で怪我をする前の状態にどれだけ近づける事が出来るかは、怪我が治っていく期間中に何をしているかによって全然違ってきます。
そこで大切になってくるのが、今回の題目にも書いている【早期の運動(リハビリ)】という所です。
怪我をして早めに運動(リハビリ)を始めていく場合と、何もしないで治るのを待っていたり運動開始が遅くなった場合を比べると、《怪我が治る期間・修復した組織の強さ・筋委縮の度合い・再発頻度》など多くの事に違いが出てきます。
これらは研究によっても証明されている事で、それだけ早期の運動が推奨されています。
では、いつから運動を開始していけばいいのでしょうか??
それは炎症期を過ぎたタイミングで運動の開始をしていきます。
本当は損傷後すぐに行える軽い運動や軽い負荷を掛ける方法もあるのですが、リスクを考えると炎症期を過ぎたタイミングが行いやすいと思います。(※患者様が自分で行ってもらう場合です)
炎症期を過ぎて、増殖期・修復期に移行した所で運動を行っていくと、修復に必要な材料が多く集まるようになり、修復も強く治ろうと働いていきます。
これは損傷部位に対して運動による軽い負荷を掛けていく事で、活動が活発になってきます。
また、筋委縮に対しても同様の事がいえます。
早期から運動や軽い負荷を掛ける事で筋肉に刺激が入ります。
それにより筋肉は軽く収縮したり働く事によって筋委縮の予防になっていきます。
このように早期の運動を行っていく事は、組織修復などに対しても筋委縮に対してもいい方向に働いていきます。
ここまで早期の運動が大切だと話しましたが、難しいのは運動の内容です。
その時期や状態に合った運動や負荷をかけていかないと、悪化をしてしまう事や再び損傷を起こしてしまう可能性があります。
そこは簡単に説明が出来ないので、《痛みが出ない範囲》で行う事だけを心掛けてください。
それを心掛けるだけで、悪化などの可能性はぐっと下がりやすいです。
足関節捻挫後の運動(リハビリ)内容
当院で行っている運動の一つです。
運動を行う時は必ず痛みが出ない範囲で行う事を心掛けてください。
バランスボールを踏みながら行うので負荷が均一で掛かりやすい事と、荷重の掛け方によって負荷の調整が出来やすいです。
バランスボールから足の裏が離れないように意識をしながら、軽く底屈と背屈を行っていきます。
足裏を離さないように意識をすると、足関節から足底・足趾まで一緒に動かす事が出来ます。
筋肉は単独で動く事は少なく、様々な筋肉が共同に動いているので、この運動はその意識もつけやすくなります。
まとめ
今回は【足関節捻挫後の運動介入|早期の運動(リハビリ)で機能改善】に関して紹介しました。
足関節捻挫に限らず、早期に運動を行っていく事はとても大切です。
しかし、適当にどんどん運動をすると悪化や再負傷の恐れがあります。
そのため、どの時期にどれくらいの負荷を掛けていくのかという見極めがとても難しいです。
しっかりと治していくためには、整形外科や整骨院でアドバイスをもらってくださいね。
杏鍼灸整骨院の妹川でした。
投稿者プロフィール
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柔道整復師
福岡柔道整復専門学校(現 福岡医療専門学校)卒業
陸上競技、サッカー、バレーボール、柔道、剣道など様々なスポーツチームの帯同経験多数
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