腫れのあるシンスプリントに対して行うテーピング|リンパファンテープ

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こんにちは!!

福岡県筑紫野市二日市にある杏鍼灸整骨院の妹川(いもかわ)です。

今回は【腫れのあるシンスプリントに対して行うテーピング|リンパファンテープ】に関して紹介していきましょう。

運動をしている方で起きやすい怪我の一つがシンスプリントだと思います。

私自身は陸上競技をしていましたが、陸上競技でシンスプリントは《初心者病》なんて言われてもいました。

陸上競技は走る練習が多いので練習を始めたばかりの人が沢山走った時に起きやすく陸上競技ではこう呼ばれているのですが、決して初心者にだけ起きるような怪我ではありません。

シンスプリントは陸上競技に限らず多くの競技で起きやすいですし、治りが悪い事も多く状態が悪くなると疲労骨折を起こしてしまうような結構厄介な怪我です。

そこで今回はシンスプリントに関する簡単な説明とそのテーピングの貼り方に関して紹介していきましょう。

『先に貼り方を教えてくれないかな??』という方は下の当院のYouTubeにアップしていますので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

シンスプリントって何なの??どうして起きるの??

シンスプリントは先ほど陸上競技では《初心者病》といいましたが、実際にはそんなことはありません。

シンスプリントはどの競技にも起きやすく、実際にサッカーやバスケットボールなど走る距離も多くまたダッシュ系の練習も多いスポーツに起きやすい傾向にあります。

初心者病ではないと言いましたが、シンスプリントが起きやすい時期は春先から夏にかけて多いとされているのも事実です。

これは中学・高校・大学などの新入生が急に練習の内容と練習量が大きく変わって負荷が多くなる事が原因で、俗にいう《オーバーユース》が原因だと考えられています。

しかし、毎日の練習をしっかりと積んでいる選手であってもシンスプリントに悩んでいる方は多くいます。

これはオーバーユース以外の所に痛みを引き起こしやすい要因がある事が考えられます。

では、シンスプリントが起きやすい要因は何があるのでしょうか??

《シンスプリントが起きやすい要因》
◉筋肉の過緊張
◉オーバーユース
◉悪いフォームによる負担
◉足部による問題(回内足や扁平足など)
◉靴による負担(すり減っている・靴底の厚さなど)
◉練習環境による負担(道路や固い地面など)
◉練習内容による負担(繰り返しのダッシュやジャンプなど)

これらがシンスプリントになりやすい要因として考えられます。

シンスプリントは脛骨過労性骨膜炎ともいわれます。

上記のような要因が理由で、脛骨の骨膜に繰り返しの負荷がかかり、または負荷がかかりやすい環境であるために骨膜に炎症が起こっていく事でシンスプリントの痛みが出現してきます。

シンスプリントは骨膜の炎症ですが、この部分にかかる繰り返しの負荷が長く続いたり強くなったりする事で骨膜の炎症が強くなり疲労骨折になってしまうケースも少なくありません。

そうなると練習に参加できずに休んでしまう期間が出来てしまいます。

シンスプリントは治りにくい怪我になっているケースも多くあります。

その理由が❝練習が出来てしまう❞という事です。

シンスプリントになって状態が悪くなっていくには段階があります。

《シンスプリントの状態》
初期程度:押さえての痛み(圧痛のみ)
中期程度(前期):練習のアップの時に痛みを感じて本練習では感じなくなる・練習後に痛み・ジャンプ可能
中期程度(後期):練習中に常に痛みを感じるようになる・練習後の痛み強い・ジャンプ可能だが痛み強い
末期程度:全ての練習が満足に出来ない・ジャンプ出来ない

大きく分けてこんな感じになります。

厄介なのが初期と中期(前期)では痛いながらも練習が出来てしまう事です。

そうなると比較的多くの方で『練習が出来ているからいいや』と痛みがあってもほったらかしている傾向にあります。

結果的に中期(後期)や末期に移行していく事が多くなってしまっている方が多くいます。

この時期になってくると疲労骨折の疑いもどんどん強くなっていくので、練習が出来ない状態に陥りやすいです。

このようにシンスプリントは結構厄介な怪我になりやすいです。

早期に対応をすると大きな怪我にならずに済む場合も多いですが、初期の段階では練習が出来ているためにそのままにしているケースが多いです。

そうすると痛みが無くなるまでの期間が長期になってしまったり、疲労骨折になってしまう事も多いです。

シンスプリントは繰り返しの負荷によって起きるスポーツ障害なので、フォーム改善やセルフケアなどをしっかりと行う事で、この負荷を減らしてあげる事がとても大切になってきます。

腫れのあるシンスプリントに対して行うテーピング方法

腫れのある状態のシンスプリントに対して行うテーピング方法です。

シンスプリントで腫れがある状態は、中期(後期)~末期になってくると腫れが起きている事が多くなってきます。

それ以外の時も腫れる可能性はありますが、腫れが起きた時にはそれなりに炎症が強く出ていたり慢性的な炎症になってきている時だと考えてもらっていいと思います。

そこで今回はシンスプリントのサポートテープに加えて、腫れが引きやすくなるためのリンパファンテープを一緒に貼っています。

これはシンスプリントに限らず、痛みの強い所や腫れている所や内出血があるような所など幅広く貼る事が出来るので、ぜひ知っていおいて欲しいテーピングになります。

リンパファンテーピングに関しては⇑⇑過去の記事⇑⇑でも紹介していますので、合わせて読んでいただくとより理解が深まると思います。

今回使用するテーピングは5㎝幅のキネシオテープを使用しています。

キネシオテープは比較的柔らかく伸縮性が高いのでリンパファンテープを貼るのに適しています。

用意するテープ
◉長さ約35㎝を1~2本
◉熊手状(約10㎝)に切ったテープを2本

熊手状に切ったテープでリンパファンテープを貼っていきます。

熊手状テープといってもなかなか分からないと思うので下の画像を参照ください。

熊手とは落ち葉を集めたりする時によく使われる先が鈎爪状になっている竹ぼうきです。

この形から熊手テープというのですが、作り方は簡単です。

貼り付ける部分(切らない部分)を少し残して、残りを四等分にすれば完成です。

四等分するには、まずテープの途中まで半分に切ってそれをまた半分にするだけなので作ってみてください。

《リンパファンテープを貼っていく》

まずは熊手状に切ったテープを使ってリンパファンテープを貼っていきます。

切り込みを入れていない部分を先に貼り付けていきます。

この時にテープの方向がクロスするように貼っていきましょう。

次に内側から1本ずつクロスして貼っていきます。

それぞれのテープから交互に貼って網状の形を作っていきます。

この時にテープの引っ張る力は❝かなり弱く❞または❝引っ張らない❞くらいの力で貼っていきます。

そうする事で皮膚に弱いテンションが掛かるので、これが皮膚にアプローチする時には大切です。

そのまま続けて交互にクロスするテープを貼っていきます。

内側から順に貼っていきましょう。

熊手状に切ったテープの間が少し空くくらいに広げながら貼っていきます。

先ほどもいいましたが、強く引っ張らないように注意してください。

そのまま全部貼るとこのようになります。

網状になっていれば完成です。

なるべく1本1本が重ならないようにしっかりと網状になる事が大切です。

そうする事で皮膚を持ち上げるサポートをしてくれます。

それによって皮下に起きている腫れや浮腫を軽減しやすくなります。

《痛み部分のサポートをする》

次に約35㎝程に切ったテープを使用してシンスプリントをサポートしていきます。

踵の外側から貼り始めて、そのまま足底を抜けて足の内側から脛に沿って上方に向かって貼り付けていきます。

貼る強さはリンパファンテープと違って、ある程度引っ張って大丈夫です。

このテープは脛の部分でシンスプリントのサポートをする事に加えて、踵を外側から内側に引っ張って貼る事で踵が外側に向いて足が内側に倒れ込んでしまう状態を軽減してくれます。

足が内側に倒れる状態をオーバープロネーション(過回内)といって回内足の状態になるのですが、このテーピングはこれを制限するようにサポートしてくれます。

画像と下のYouTubeでは1本だけ貼っていますが、テープを半分重ねるようにしながら2本貼るとよりサポート力は強くなります。

今回紹介しているテーピング方法の一連の流れはYouTubeにアップしていますので確認してみてください。

まとめ

今回は【腫れのあるシンスプリントに対して行うテーピング|リンパファンテープ】に関して紹介しました。

テーピングは固定をしたりサポートをしたりするイメージが強いと思います。

しかし今回紹介しているリンパファンテープのように腫れを引かせやすくするためのテーピング方法もあります。

結構色々な場面で使いやすいのでぜひ知っておいてください。

テーピングは貼り方一つで効果は全然違ってくるので色々な形を知っておくといいですね。

またシンスプリントは結構厄介な怪我になりやすいので、自分で負担をかけている原因を知って、そこに対してケアや対策を行っていく事やテーピングで補助をしていく事がとても大切になってきます。

そして痛みが強くなったり長期に渡り痛みの改善がみれない時などは、整形外科など専門機関で一度検査をしてもらう事もとても大切です。

『練習が出来ているから大丈夫』など、簡単には考えないように気を付けてくださいね。

テーピング方法に関してやシンスプリントなど怪我に関しての事、またはそのケアの方法など疑問に思う事は何でも気軽にご相談ください。

また他のテーピング方法や身体のケアの方法などをInstagramYouTubeにあげていますので、気になる方は是非見てみてください。

杏鍼灸整骨院の妹川でした。

投稿者プロフィール

妹川 和志
妹川 和志柔道整復師
柔道整復師

福岡柔道整復専門学校(現 福岡医療専門学校)卒業

陸上競技、サッカー、バレーボール、柔道、剣道など様々なスポーツチームの帯同経験多数
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